2022年8月下旬・夜
トレイルカメラ2台で監視している里山のスギ林道を2夜連続して通りかかったニホンカモシカ(Capricornis crispus)の記録です。
シーン1:8/25・午前1:06・気温20℃
深夜の真っ暗な林道をカモシカがゆっくり歩いて来ました。
まずカメラ@ホオノキが起動した後に、対面に見えるカメラ@スギが起動し、赤外線LEDが点灯しました。
互いに逆向きで狙うトレイルカメラ2台で連続撮影に成功しました。
次に、カメラ@スギが録画した映像を見てみましょう。
緩やかな坂になっている林道をカモシカが左からゆっくり下りて来ました。
道端に立つスギ大木(胸高直径〜60.5cm)を右に回り込むと立ち止まりました。
股間に揺れる睾丸が見えたような気がするのですけど、♂ですかね?
残念ながら頭部が画角の外に見切れてしまっているのですが、スギの横に生えたコシアブラ稚樹(樹高〜150cm)の枝葉に顔を擦りつけたようです。 (後日、トレイルカメラのアングルを調整し直して、コシアブラ幼木への眼下腺マーキングを改めてしっかり動画に記録することが出来ました。映像公開予定)
シーン2:8/26・午後20:18・気温24℃ (@0:56〜)
翌日の晩にカモシカが林道を歩いて右から登場しました。
まずはカメラ@スギの暗視映像をご覧ください。
私はカモシカの個体識別ができていないので、前日と同一個体が戻って来たのか別個体が登場したのか不明です。
タヌキとアナグマが共有している溜め糞場sを素通りすると、カメラの真下の死角に消えました。
以前見たように、林道脇の法面を登ったのでしょうか?
続けて撮れたカメラ@ホオノキの映像を見てみましょう。
予想は外れ、カメラ@スギの真下でカモシカが立ち止まっています。
頭を下げているものの、下草を採食しているのではなく、林道の匂いを念入りに嗅いでいました。
次に林道から左に逸れて、法面を右上に斜行し始めました。
今回は崖を一気に登らず、斜めに緩やかに登って行きます。
やがて対面に写っているカメラ@スギの赤外線LEDが消灯しました。(消灯まで10倍速)
ということは、こちらのカメラ@ホオノキは対面のカメラ@スギの赤外線LEDの点灯にセンサーが反応したのではなく、登場したカモシカの体温を感知して起動したのだと判明しました。
予算が潤沢にあれば、カモシカの通る獣道に沿ってトレイルカメラをたくさん並べてみたいものです。