2024年8月上旬
シーン0:8/1・午前11:47・晴れ・気温35℃(@0:00〜)
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
山林の中に少し開けた湿地帯があります。
湧き水や雨水が溜まった水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用しに来るので、無人センサーカメラで見張っています。
ちなみにこの日8/1、気象庁が東北地方南部の梅雨明けを宣言しました。
平年と比べて8日遅く、前年と比べて10日遅い梅雨明けです。
クロツグミ♀♂(Turdus cardis)の登場シーンをまとめてみました。
シーン1:8/3・午後18:13・気温27℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後18:49。
薄暗い夕方に、クロツグミ♀と思われる地味な鳥が水場に集まっていました。
クロツグミは体色に性的二型があり、背側が黒っぽい個体が♂で、茶色っぽい個体が♀です。
湿地帯をホッピングで移動し、泥濘をあちこちつついてミミズなどを捕食しているようです。
巨大なホオノキの巨大な落ち葉を嘴で素早くめくり、裏に隠れている虫を探しています。
奥にある別の水溜まりNの付近で探餌活動する個体もいるのに、そっちに設置した監視カメラにはなぜか写っていませんでした。
どこかでヒグラシ♂がカナカナカナ…♪と鳴いています。
ヒヨドリが鳴きながら♪水溜まりSに飛来しかけたものの、何かに警戒したのか飛び去ってしまいました。(@1:17〜)
先客であるクロツグミ♀♂の群れに遠慮したのかな?
ヒヨドリが再び飛来し、水溜りSに着地するとすぐにけたたましく鳴きながら飛び去りました。(@1:41〜)
その一瞬でもしかすると水を飲んだかもしれませんが、後ろ姿でよく見えませんでした。
ヒヨドリの水浴は、水場の上空でホバリングしながら一瞬の着水で行うのが普通ですが、今回は水浴行動ではなさそうです。
水浴できるかどうか、水溜りSの水深を確かめに来たのかもしれません。
ヒヨドリが来ても、クロツグミ♀♂の群れは全く逃げませんでした。
ようやく水溜りSで行水を始めるクロツグミ個体がいたのに、最後まで見届ける前に2分間の録画が終わってしまいました。
シーン2:8/1・午後18:31・気温24℃(@2:04〜)日の入り時刻は午後18:51。
実は2日前にも、日没前の薄暮にクロツグミらしき群れが登場していました。
(説明の都合上、順番を入れ替えました。)
赤外線による暗視動画は白黒(モノクロ)なので、鳥の同定は困難です。
複数の鳥が水場に散開し、飛び回っている個体もいます。
この地点で撮れた鳥の中で、過去最大の群れでした。
巣立った雛(幼鳥)も含めたクロツグミの家族群ではないかと想像しています。
鳴き声も録音されていました。
※ 鳴き声や水浴の水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
クロツグミの落ち葉めくり行動をこの地点で撮れたのは初めてです。
前半の自然光下で撮れた証拠映像から、クロツグミ♀♂の群れであることが分かり、今季の雛が無事に巣立ったことが確認できました。
それがなぜ重要かと言うと、以前この地点でクロツグミの親鳥がヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)を次々に狩っては雛鳥に給餌していたからです。
ヒキガエルの幼生にはブフォトキシンという強心配糖体の毒が含まれているはずなのに、雛が食べても無事だったということは、当地のクロツグミは毒に対して耐性を獲得している可能性があります。
関連記事(2ヶ月前の撮影)▶ 山中の水溜りでヒキガエルの幼生を狩って雛に給餌するクロツグミ♀【野鳥:トレイルカメラ】
つづく→
0 件のコメント:
コメントを投稿