2024年6月下旬
シーン0:6/24・午後12:41・くもり(@0:00〜)
シーン0:6/24・午後13:17・くもり(@0:03〜)
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。
山林の中に少し開けた湿地帯があります。
湧き水や雨水が溜まった水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用しに来るので、2台の自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。
シーン1:6/27・午後18:30・くもり(@0:03〜)日の入り時刻は午後19:09。
日没前の薄暗い夕方に、地味な鳥が3羽同時に水場や周辺の湿地に来ていました。
おそらくクロツグミ♀(Turdus cardis)の群れではないかと思うのですが、動画の色調が狂っているために、いまいち自信がありません。
薄明薄暮の時間帯に水場に来るのは、クロツグミの特徴です。
2羽がホッピングで次々と浅い水溜りに入ると、それぞれが別の地点で水浴を始めました。
ときどき泥濘をつついて虫を取ったりもしています。
その間、奥の湿地帯では別個体が採餌しています。
やがて4羽目の個体が左から飛来し、泥水溜りの対岸に着陸しました。(@1:09〜)
水溜りから先客が左に飛び去ると、入れ替わりで入水。
巣立ったばかりの幼鳥・若鳥なのかも?
水浴に来ない鳥は別種なのかも?
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
※ 行水の水音が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
クロツグミは羽の色が性的二型で、♂は真っ黒ですが♀は地味な茶色です。
ちょうど繁殖期が終わった頃に、地味な♀タイプが4羽群れになって一緒に水場に来たということは、今季巣立った幼鳥が行動を共にしているのではないかと推測しています。
クロツグミの一腹卵数は約4卵らしいので、ほぼ全ての雛が無事に巣立ったようです。
以前クロツグミの親鳥♀がこの水場で黒いオタマジャクシ(幼生)を次々に狩って巣に持ち帰っていたので、心配していました。
ヒキガエルの幼生にはブフォトキシンという猛毒が含まれているからです。
給餌した雛がブフォトキシン中毒で死んでしまったのではないかと案じていたのですが、4羽も無事に巣立ったのなら安心です。
クロツグミはヒキガエルの毒に対して耐性があるのかもしれません。
それとも、当地のヒキガエル幼生は毒性が弱いのでしょうか。関連記事(同所で1ヶ月前の撮影)▶ 山中の水溜りでヒキガエルの幼生を狩って雛に給餌するクロツグミ♀【野鳥:トレイルカメラ】
【参考文献】
カンムリワシが猛毒カエルを食べても平気な理由を解明 by ナゾロジーの解説記事
カンムリワシはなぜ有毒外来種を捕⾷できるのか
―毒耐性遺伝⼦の進化的背景―(プレスリリースのPDF)
TOBE, Alisa, et al. Evolutionary insights into Na+/K+-ATPase-mediated toxin resistance in the Crested Serpent-eagle preying on introduced cane toads in Okinawa, Japan. BMC Ecology and Evolutio, 2025, 25.1: 70. (全文のPDFが無料でダウンロード可能)
つづく→
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