2026年4月中旬・午後15:05頃・晴れ
春の二次林で私が静かにトレイルカメラの保守作業をしていると、パキパキと獣が歩き回る物音がします。
クマだとやばいので振り返ると、林縁をニホンカモシカ(Capricornis crispus)が単独でうろついていました。
落葉性の灌木に芽吹いた若葉を次々に食べています。
撮影後に採食地点で現場検証すると、マルバゴマキの若葉に食痕?
カモシカが後半に食べていた下草の種類がわかりませんでした。
なんとなく、蔓植物ミツバアケビの若葉ではないかと思うのですが、どうでしょうか。
夏毛に換毛中なのか、毛並みの色がちょっと変です。
左右の角が両方とも、太いのに短い個体でした。
おそらく同種間の喧嘩で角の先端部が途中で折れて(欠けて)しまった後で、先端を研いだのでしょう。
【考察】
角に分かりやすい特徴があるので、過去に遭遇しているかと思って記録を遡ると、山中で出会った♂個体かもしれません。
関連記事(2年前の撮影)▶
だとすると、山から麓の二次林まで(直線距離で3km弱も)移動してきたという驚くべき解釈になります。
両角が折れたことで同種間の縄張り争いに負けるようになり、山森から追い出されて平地に下りてきたのでしょうか。
里に下りてきた後も、車道を歩いたり、平地にパッチ状に残る農地や二次林を渡り歩いて、かなり(直線距離で3km弱)移動したことになります。
平地の二次林でもニホンカモシカ1頭ぐらいなら、人目を忍んで、なんとか暮らしていけそうです。
食べる餌の量も十分にありそうです(春〜秋の環境収容力はOK)。
ただし雪国では冬になると落葉して食糧事情が一気に悪化しますし、配偶者を見つけて交尾するチャンスはかなり低いでしょう。
もちろん、カモシカの個体識別に絶対の自信がある訳ではないので、別個体かもしれません。
当地のカモシカにGPSを装着して行動域を詳細に調べたら楽しそうです。
もしもカモシカのある個体が、季節ごとに山と平地を往復して暮らしていたら、面白い話です。
この二次林内に設置したトレイルカメラにもカモシカがときどき写ります。
たとえば、この3日後に撮れていた映像がこちらです(先行公開)。
この二次林内で野生のカモシカと私が実際にニアミスしたのは珍しく、今回は長々と採食シーンを直接観察できました。
かなり離れた位置から撮影したので、おそらくカモシカは私の存在に気づいていないようです。
私に対して鼻息を荒らげる威嚇を一度もしませんでした。
関連記事(2年前に遭遇・撮影)▶ 平地の農道を走って逃げるニホンカモシカ
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