2024年4月上旬・午前1:05頃・気温13℃
越冬中に死んだニホンアナグマ(Meles anakuma)の営巣地(セット)がある二次林に今季初の夜這い♂がやって来ました。
アナグマは普段、成獣の♀と♂は別々に暮らしています。
アナグマの交尾期は春で、近隣の♂たちが♀の巣穴へ夜這いに来て交尾を試みるのです。
♀が発情するずっと前の早春から♂は近隣を精力的に歩き回り、♀の住む巣穴を探り当てると、巡回するようになります。
関連記事(1週間前の撮影)▶ 早春の休耕地にある営巣地に現れスクワットーマーキングするニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】
雨夜に獣道を右から来たらしいアナグマ♂は、通りすがりに立ち止まって巣口Lを見下ろしています。
アクセストレンチを辿って慎重に匂いを嗅ぎながら巣口Lに近づきました。
しかし、生きたアナグマ♀の巣穴ではないと判断したようで、獣道を左に走り去りました。
むしろ、最近ここに住み着いたタヌキの匂いを嗅ぎ取ったのかもしれません。
(交通事故に遭って?)下半身の麻痺した「いざりタヌキ」が巣穴Lの奥で餓死したのではないか?と私は疑っていて、アナグマ♂はその死臭を嗅ぎ取ったのかもしれません。
上半身の筋肉が隆々としていることと、顔つき(鼻面が寸詰まり)から、このアナグマ個体は♂と分かります。
この巣穴で越冬していたアナグマ個体とは明らかに違います。
たとえ別個体でも、このトレイルカメラに生きたアナグマが写るとホッとします。
私の喪失感(アナグマ・ロス)も少し解消されました。
監視を打ち切ろうかと迷っていたのですが、次のアナグマが住み着いてくれるまで、トレイルカメラによる定点観察を続けることにします。
アナグマの新しい営巣地(セット)を他所で見つけたら、そちらの観察に切り替えるかもしれません。
つづく→
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