2025/02/22

エゾタンポポに訪花して吸蜜するフタモンアシナガバチ創設女王

 

2023年4月下旬・午前10:45・晴れ 

早春の田んぼの農道に咲いたエゾタンポポの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の創設女王が訪花していました。 
筒状花に頭を突っ込んで吸蜜する蜂の胸部や脚、頭部はべっとりと黄色い花粉にまみれていました。 
アシナガバチがもし次もタンポポに訪花すれば、雌しべと雄しべに触れてタンポポの授粉を助けていることになります。 
しかし、蜂がどこに飛び去ったのか、見失ってしまいました。 


フタモンアシナガバチが飛び去った直後に、タンポポの頭花をめくって裏側の総苞片を調べ、普通種のセイヨウタンポポではなくエゾタンポポであることを確認しました。 
嬉しいことに、この区画はなぜか外来種セイヨウタンポポではなく在来種ばかりです。 



実は11日前にもまったく同じ場所で撮影していました。 
まさか同一個体の女王蜂がお気に入りの蜜源群落に通っているのだとしたら面白いのですが、それを調べるには個体識別のマーキング(標識)をする必要があります。

2025/02/21

右後脚を麻痺したホンドタヌキがニホンアナグマの死骸を貪り食う【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬・午後20:02〜20:17 

平地の二次林で雪解けした林床に横たわるニホンアナグマMeles anakuma)の死骸を自動撮影カメラで見張っています。 
日がとっぷり暮れた晩に、1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が現れました。 

初めは警戒しているのか、アナグマの死骸になかなか近寄ろうとしません。 
木陰からようやく姿を表すと、このタヌキ個体の歩行異常に気づきました。 
右後脚に全く力が入らない様子で、下半身を引きずるように痛々しく移動しています。 
実は、ここから数百m離れた休耕地でも同一個体と思われるタヌキが監視カメラに最近写っていました。 


5日前よりも下半身の麻痺症状が進行しています。 
夜道で車にはねられた(交通事故)のではないかと心配です。 
それとも、どこか高い所から落ちたのでしょうか?
後脚の骨折・脱臼系の怪我というよりも、脊髄損傷などによる運動神経の麻痺ではないか?と素人ながら勝手に想像してしまいます。 
まさかとは思いますが、この営巣地(セット)で冬眠していたアナグマと死闘を繰り広げて、アナグマを殺した代わりにタヌキも重症を負ったのでしょうか? 
それとも、巣穴やパートナー♀を巡るタヌキ♂同士の争いで大怪我したのかな? 
しかし、同種間の闘争で相手を半殺しにするでしょうか?
映像を見る限り、出血などの外傷はなさそうです。 
右足が罠にかかって壊死した可能性はどうでしょう? 
「下肢の麻痺 原因 獣医学」というキーワードを組み合わせてネット検索すると、老齢犬の症状などいろいろ情報がヒットしました。 

ようやく右から回り込んでアナグマの死骸に辿り着くと、ハシブトガラスに食われて傷口が大きく開いた下半身の匂いを嗅いでいます。 
死肉になかなか口をつけませんでした。
ようやく跛行タヌキは、アナグマ死骸の左前脚の根元に恐る恐る食いつきました。 
カラスが食べかけた部位を避けたのが興味深いです。(たまたまなのかな?) 
死骸の左耳も齧ったように見えました。 

タヌキの死肉食(腐肉食)を実際に観察するのは初めてです。 
テンポよくお見せするために、ところどころ5倍速の早回しに加工しました。 
タヌキは生きた獲物を狩るのはあまり得意ではなく、専らスカベンジャー(見つけた死骸を食べる)なのだそうです。 
少し移動すると、今度はアナグマ死骸の左尻の辺りを食べ始めました。 
下半身にハンディキャップがあると毎日餌を探し歩くのは大変でしょうから、これほど大量の肉を見つけて嬉しそうです。 
歯も丈夫そうで、毛並みも汚れていません。 
足に大怪我を負っても食欲旺盛なのはなによりです。 
食事の合間に樹上をキョロキョロ見回す余裕がでてきました。 

一度立ち上がって死骸から右に少し離れて、立木の匂いを嗅いでいます。 
再び戻ってきて食事を再開。 
次は死骸の左脇腹の肋骨?骨盤?を齧っているようです。 
アナグマの毛皮も死肉と一緒に飲み込みました。 
タヌキの溜め糞にときどき獣毛が含まれているのも納得です。 
死骸の周辺に生えている細い枯れ茎?(蔓?)が食事の邪魔になり、口で咥えて引っこ抜こうとしたものの、抜けずに諦めました。 (@x:xx〜)

ところで、タヌキは死肉を貪り食っている間に喉が渇かないのでしょうか? 
足が悪いと、水を飲みに行くのも大変そうです。 

どうやら満腹したようで、タヌキは向きを変えると痛々しく跛行しながら右上奥に立ち去りました。 
アナグマの死骸はまだ一部を食べられただけです。
タヌキは食べ残しを隠したり持ち去ったりすることはありませんでした。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 




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↑【おまけの動画】 
早回し加工しないでオリジナルの素材動画をそのまま連結しただけの長編です。(12:04) 
需要があるか分かりませんが、ブログ限定で公開しておきます。


さえずりが下手くそな早春のウグイス♂(野鳥)ぐぜり鳴き♪

 

2023年4月上旬・午後12:40頃・晴れ 

早春の里山を下山中に、ウグイス♂(Horornis diphone)がさえずる声を今季初めて耳にしました。(初鳴き) 
ホーホケキョ♪という有名な鳴き声は、ウグイス♂が縄張り宣言をして♀を誘惑する鳴き声です。 
しかし、この日は繁殖期に入ったばかりらしく、まだ調子っ外れで下手糞な歌い方でした(鳴き方のメロディが不安定)。 
若い♂個体がホーホケキョ♪と上手に囀る練習をしているのでしょう。 
このような未熟なさえずりは、ぐぜり鳴き(サブソング)と呼ばれます。

どこで鳴いているのか、ウグイス♂の姿を見つけられませんでした。 
隣接する縄張りの♂同士が鳴き交わしている可能性もあります(歌合戦)。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
ウグイス♂のぐぜりを声紋解析したいのですが、春風の風切り音がノイズとなって耳障りです。 


関連記事(11年前の撮影@4月下旬)▶ ウグイス♂の鳴き声♪を声紋解析してみる【野鳥】



松田道生鳥はなぜ鳴く? ホーホケキョの科学 でぐぜり鳴きについて調べると
 さえずり初めは、まだ鳴き方がおぼつきません。「ホー」が短い、あるいは、ないこともあります。「ホケキョ」も「ホケ」だけということも。「ホケキョ」は複雑な技巧を必要とするのでしょう。この節回しが、なかなかできないでいます。(中略)そもそも声が小さくて張りがありません。しかし、ときどき思い出したように「ホーホケキョ」としっかり鳴けて、(中略)わずか1週間ほどの練習で上手に鳴くことができるようになる  (p76〜78より引用)



【追記】
ウグイスのさえずりには方言があるので、今回のが「ぐぜり鳴き」だと言うには、同じ縄張りで定期的に録音して、歌い方が次第に上手になることを示す必要がありますね。


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