2023年4月上旬・午後12:40頃・晴れ
早春の里山を下山中に、ウグイス♂(Horornis diphone)がさえずる声を今季初めて耳にしました。(初鳴き)
ホーホケキョ♪という有名な鳴き声は、ウグイス♂が縄張り宣言をして♀を誘惑する鳴き声です。
しかし、この日は繁殖期に入ったばかりらしく、まだ調子っ外れで下手糞な歌い方でした(鳴き方のメロディが不安定)。
若い♂個体がホーホケキョ♪と上手に囀る練習をしているのでしょう。
このような未熟なさえずりは、ぐぜり鳴き(サブソング)と呼ばれます。
どこで鳴いているのか、ウグイス♂の姿を見つけられませんでした。
隣接する縄張りの♂同士が鳴き交わしている可能性もあります(歌合戦)。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
ウグイス♂のぐぜりを声紋解析したいのですが、春風の風切り音がノイズとなって耳障りです。
関連記事(11年前の撮影@4月下旬)▶ ウグイス♂の鳴き声♪を声紋解析してみる【野鳥】
松田道生『鳥はなぜ鳴く? ホーホケキョの科学』 でぐぜり鳴きについて調べると、
さえずり初めは、まだ鳴き方がおぼつきません。「ホー」が短い、あるいは、ないこともあります。「ホケキョ」も「ホケ」だけということも。「ホケキョ」は複雑な技巧を必要とするのでしょう。この節回しが、なかなかできないでいます。(中略)そもそも声が小さくて張りがありません。しかし、ときどき思い出したように「ホーホケキョ」としっかり鳴けて、(中略)わずか1週間ほどの練習で上手に鳴くことができるようになる (p76〜78より引用)
【追記】
ウグイスのさえずりには方言があるので、今回のが「ぐぜり鳴き」だと言うには、同じ縄張りで定期的に録音して、歌い方が次第に上手になることを示す必要がありますね。
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