2023年10月上旬・午前10:50頃・晴れ
砂利が敷かれた農道で秋型のキタテハ(Polygonia c-aureum)2頭がミネラル摂取のために集まっていました。
私はキタテハの性別を外見で見分けられませんが、性成熟に必要なナトリウムやアンモニア塩を摂取するのはおそらく♂と思われます。
キタテハは翅を開閉しながら砂利道を歩き回り、口吻の先端であちこち舐めて味見しています。
お気に入りの(塩分の濃い)地点を探り当てると、一箇所に落ち着いて一心不乱にミネラル摂取に励みます。
農道の轍に水溜りができているのですが、そうした水たまりの岸の泥よりも、乾いた砂利の表面を好んでキタテハは舐めていました。
おそらく、水分が蒸発して塩分が濃縮された場所が好みなのでしょう。
少量の唾液を吐き戻して小石の表面の塩分を溶かしてから、それを吸い戻していると推測されます。
最後に、路上からキタテハが飛び立つ瞬間もついでに記録しようと、私が動画を撮りながら歩いて近づいてみました。
しかし飛び立ったキタテハは少し飛んで遠ざかっただけで、すぐに同じ農道に再着陸しました。
また私が近寄ると、同様に少しだけ飛んで逃げただけでした。
ハンミョウの「道教え」を連想しました。
関連記事(7年前の撮影)▶ ナミハンミョウの道教え【HD動画&ハイスピード動画】
人が近づくと飛んで逃げ、1 - 2 m程度飛んで着地し、度々後ろを振り返る。往々にしてこれが繰り返されるため、その様を道案内に例え「ミチシルベ」「ミチオシエ」という別名がある[4]。 (wikipedia:ハンミョウより引用)もちろんキタテハにそんな意図は無く、ミネラル摂取を邪魔されてもお気に入りの塩場から離れたくないだけなのでしょう。
※ 説明・演出のため、動画編集時に素材の順番を変えました。
一番伝えたいポイントを出し惜しみしないで先に見せるようにしないと、ショート動画が全盛の昨今では視聴者が途中で離脱してしまうからです。
実際には、望遠マクロで吸汁シーンを撮ってから、キタテハに近づいて離着陸を繰り返す様子を撮影しました。
キタテハが地面を舐めてミネラル摂取する行動はこれまで何度も撮影してきたのですが、「道教え行動?」は初見で、ちょっと面白いと思いました。
関連記事(4年前の撮影)▶ 土を舐めに集まるキタテハ秋型(ミネラル摂取)
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