2024/09/08

晩秋のホンドタヌキ営巣地に現れたホンドギツネ【トレイルカメラ】

 



2023年11月中旬 

休耕地で見つけたホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の営巣地を初夏の頃までトレイルカメラで監視していたのですが、ヨモギやクズ、カナムグラなどの雑草が猛烈な勢いで繁茂してくると、タヌキの姿も巣穴も隠れて見えなくなってしまいました。 
撮影アングルを確保するために、もしも私が勝手に草刈りをしたら、警戒したタヌキ親子が巣穴から逃去してしまうでしょう。 
そこで仕方なく、夏の間は干渉せずに撮影を中断していました。 
その間にアナグマの母子が途中からこの巣穴に引っ越し(転入)したのではないか?と疑っているのですけど、確かめられませんでした。 

休耕地で草丈の高い雑草がほとんど枯れた晩秋まで待って、同じ地点でトレイルカメラによる監視を再開しました。 
今はこの巣穴に誰が住んでいるのか、ここで冬越しする野生動物は誰なのか?という点が次に解明すべき課題になります。 


シーン1:11/16・午後16:18(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 


シーン2:11/18・午前6:14(@0:04〜)日の出時刻は午前6:19 
夜明け直前の早朝にホンドギツネ(Vulpes vulpes japonica)が単独で現れました。 
 枯草に覆われた原っぱ(休耕地)を通り抜けてタヌキ営巣地の近くまで来たキツネが立ち止まって風の匂いを嗅ぐと、左へ走り去りました。 
 1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:15〜) 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 




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トチノキの種子(栃の実)を持ち去ろうと試みるカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年11月中旬 

シーン1:11/8・午後12:25頃(@0:00〜) 
里山の斜面に立つカラマツの根元にトチノキ堅果を並べて置き、野生動物が持ち去るかどうか、トレイルカメラで監視しています。 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子を先に示します。 


シーン2:11/12・午前8:20頃(@0:03〜) 
明るい朝に1羽のカケス(Garrulus glandarius)が給餌場Rに来ていました。 
晩秋の落ち葉が林床に降り積もり、栃の実の一部は隠されています。 
カケスは残っていたトチノキの種子を目ざとく見つけて嘴で咥えようとするものの、やや大きい上に表面が滑って持てません。 
すぐに諦めて飛び去りました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:18〜) 

栃の実の給餌場にカケスが来たのはこれが初めてです。 
栃の実ではなくミズナラ堅果などのドングリだったら、貯食のために持ち去ってくれたはずです。
しかし、私がここでドングリを給餌していた時期にはカケスは来てくれませんでした。 
賢いカケスは山林で給餌場を見つけても、いかにも怪しいと思って(何かの罠だ!)警戒したのかもしれません。 
ちなみに、現場付近にトチノキは自生していません。

カケスがドングリを持ち去って隠す貯食行動と種子散布を調べた『カケスの森 』という本を読んで、私も真似してみようと思ったのがこのプロジェクトのきっかけです。 
ところが実際にやってみると、給餌した当日の晩に夜行性の野ネズミがいち早く堅果を見つけて、夜の間にせっせと持ち去ってしまうことが分かりました。 
カケスやリスが活動する昼間にはもう餌場に堅果がほとんど残っていないという事態になるのです。 
昼行性のカケスやリスの貯食行動を観察したいのであれば、野ネズミが給餌場に近寄れないような工夫(ネズミ返しの設置など)をする必要がありそうです。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
トチノキの実は堅果ではなく蒴果なので、訂正しておきます。
栃の実と言われている部分が種子です。


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2024/09/07

ニホンアナグマの空き巣に侵入を繰り返し、虫を捕食しに通う晩秋のニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月中旬〜下旬

シーン0:11/15・午後13:07・晴れ・気温25℃(@0:00〜) 
明るい昼間に撮れた現場の様子です。 
平地の二次林でニホンアナグマ(Meles anakuma)が越冬する営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:11/19・午前5:46・気温7℃(@0:04〜)日の出時刻は午前6:20。 
小雨がぱらつく夜明け前に、右からニホンイタチ(Mustela itatsi)が単独で駆けて来ました。 
一瞬ホンドテンかと思いきや、よく見ると華奢なイタチでした。 
この地点でホンドテンは何度も登場していたのですが、ニホンイタチは初見です。 

アナグマの巣口Rの匂いを慎重に嗅いでから、中にするりと潜り込んだので驚きました。 
トレイルカメラの映像記録を信じるならば、イタチは昼間をアナグマの巣穴Rで寝て過ごしたようです。
(しかしイタチの動きは敏捷なので、撮り損ねがあるのではないかと私は疑っています。) 


シーン2:11/19・午後18:21・気温7℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後16:28。 
同じ日の晩に、再びイタチが写っていました。 
もしかすると、巣穴Rから外に出てきた直後なのかもしれません。 
あるいは別個体のイタチなのかな? 
真っ暗で雨は降っていません。 

今度はアナグマの巣口Lの縁で匂いを嗅ぎ回ってから、巣穴Lに侵入しました。 
イタチも「穴があったら入りたい」習性があるようです。 
根雪が積もる前に越冬用の安全な巣穴を探すつもりなのでしょうか? 


シーン3:11/19・午後18:22(@0:47〜) 
アナグマの巣口Rにイタチが佇み、周囲を警戒しています。 
どうやら、巣穴Rから外に出てきた直後のようです。 
巣口Rを飛び越えて左に行くと、対面に設置したもう1台のトレイルカメラが起動しました。 

シーン2、3は時系列が逆ですね。 
動画編集をミスりました…。 
トレイルカメラ内蔵の時計がどうしても次第に狂ってくるので、動画に表示される時刻表示を過信すると前後のつながりの辻褄が合わなくなることがあるのです。


シーン4:11/19・午後18:29(@1:11〜) 
アナグマの巣穴Lに侵入したイタチが数分後に外に出てきたようです。 
巣穴の主であるニホンアナグマはこの日はたまたま不在だったようで、その隙にニホンイタチが空き巣を内検したのでしょう。 

巣口L付近で落ち葉の下に鼻面を突っ込んだイタチが、何か虫を捕食したようです。 
左に立ち去る途中でも立ち止まって、虫を捕食しました。 
気温が低い(10℃以下)夜ですから、虫の動きも鈍く、狩りをするのは容易いはずです。 
幼虫で越冬する虫はもう既にどこか安全な隠れ家に潜んでいるはずですし、無防備な林床に居残っている虫は、寿命が近い個体なのかもしれません。 
イタチがアナグマの空き巣L、Rに侵入したのも、巣穴を乗っ取るのが目的ではなくて、中に居候している虫の大群(穴居性カマドウマの幼虫?)を捕食するのが目的だった可能性があります。 

イタチが晩秋の林床で虫を捕食するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:07〜) 
捕えた虫をその場でムシャムシャと食べています。 


シーン5:11/19・午後18:56・気温8℃(@2:38〜) 
30分後にイタチが再び登場し、右へ立ち去りました。 
同一個体のイタチが戻ってきたのかと思ったのですが、素人目には前回登場した個体よりも少し大きい気がします。 
もしかすると、一緒に行動しているイタチの♀♂ペアが、監視カメラに代わる代わる写っているのかもしれません。 

実はイタチが去ってから2時間15分後、テンが現れました。
見比べると2種の体格や体型の違いがよく分かります。


シーン6:11/22・午前7:50・くもり・気温-1℃(@2:53〜)日の出時刻は午前6:23。 
3日後の明るい朝に、再びニホンイタチが現れました。 
気温は氷点下まで冷え込みました。 
自然光下で見るイタチは美しい冬毛(黄色っぽい黄土色)でした。 

辺りをキョロキョロと警戒してから、アナグマの巣口Lの縁で何か小さな虫を捕食しました。 
最後は右へ軽快に走り去りました。 
朝のアナグマ営巣地でイタチが虫を捕食するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@3:43〜)


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
アナグマの営巣地(セット)でニホンイタチは初見です。 
晩秋に出現頻度がいきなり増えて、昼も夜も登場しました。 
この巣穴ではてっきりアナグマが越冬するものだと思っていたのですが、まさかイタチが乗っ取ったのでしょうか? 
アナグマもイタチも冬眠しません。
「同じ穴の狢(むじな)」という慣用句がありますが、もしもアナグマとイタチが同じ巣穴に同居して冬越しするとしたら、なかなか面白い発見です。
それよりもやはり、「アナグマの巣穴に居候している虫(穴居性カマドウマの幼虫?)を捕食できた成功体験に味をしめて、イタチが昼も夜も通ってきている」と私は推測しています。 

ちなみに最近、アナグマの営巣地(セット)で野ネズミの姿をめっきり見かけないのは、イタチやテン、キツネ、フクロウなどの捕食者に狩られたからだと思います。




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