2021/04/23

アカタテハの羽化c【10倍速映像】

 

アカタテハの飼育記録#13

前回の記事:▶ 赤い羽化液を排泄するアカタテハb

2020年10月下旬・午後14:15〜14:45頃・室温21.2℃・湿度44% 

カラムシの群落で採集してきたアカタテハ(Vanessa indica)の垂蛹4個のうち、垂蛹cに変化が現れました。 
翅芽の赤色が透けて見えるようになったので、羽化が近いようです。 
羽化の一部始終を動画で記録したので、10倍速の早回し映像をご覧ください。 

蛹の胸背が割れて羽化が開始。 
中脚を突っ張って開口部を広げていました。 
退化した前脚はこのとき使っていません。 
触角の次は左右1対の口吻が蛹から抜け出ました。 
突っ張っていた中脚が抜け出ると、前屈して垂蛹の後端や食草にしがみつきながら、腹部を引き抜きました。 
次に翅芽が抜け出たものの、未だシワクチャです。 
抜け殻にしがみついたまま体をときどき左右に揺すり、翅を伸展させていきます。 
今回はカメラに対して背側を向けているので、翅表の伸びる様子を観察できるのは貴重です。 
左右1対の口吻を何度もくるくると伸縮させると、ゼンマイ状の1本の管に融合します。 

今回は腹端が見えないアングルになってしまい、赤い蛹便(羽化液)の排泄まで見届けられませんでした。 


最後の垂蛹dは体内寄生されていました


 

↑【おまけの映像】 
等倍速のリアルタイム映像をブログ限定で公開しておきます。

2021/04/22

池で求愛誇示するカルガモ♀♂の群れ(冬の野鳥)

 

2020年11月中旬・午後16:25頃・くもり 

夕方の池でカルガモ(Anas zonorhyncha)の群れが求愛ディスプレーをしていました。 
本種は外見で雌雄を見分けられないため、配偶行動の解釈が難しいです。 
首を前方に伸ばした姿勢で水面を突進する「nod-swimming」をしている個体がいました。 
しかし特定の♀個体を目掛けて突進している訳ではなく、2羽が互いに別方向へ突進して行きました。 
また、近くに居た2羽が連続して「そり縮み」を披露しました。 
私には性別が見分けられないので、♂が狙っている目当ての♀個体(求愛対象)が不明です。 
求愛誇示行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

おそらく♂と思われる個体が♀の周囲を遊泳しながら首を上下に繰り返し伸縮させていました。 
水面に夕日が映ってフォトジェニック(ロマンチック?)ですね。 
岸からカメラで撮っている私を警戒した♀♂ペアは、どんどん遠くへ泳ぎ去ってしまいました。 (配偶者ガード?)
♂が先導し、♀が従順について行ってるようです。 
私から充分に距離が離れると、先導する♂が首の上下運動を再開しました。 

しばらく見ていても、交尾に至るペアが無くて残念でした。
(交尾するまで性別が確定しないのです。) 
繁殖期が始まったばかりなのか、あるいは観察した時刻が少し遅かったのでしょう。

寄生植物ホザキヤドリギの黄色く熟した果実(宿主ハンノキ)

 

2020年12月上旬・くもり 

里山の山腹で、とある落葉樹の枝に見慣れない黄色くて丸い実が多数なっていました。 
蔓植物ツルウメモドキの未熟果にしては実の付き方が不自然です。 
枝に塊状に局在しているため寄生植物のヤドリギかな?と思ったものの、ヤドリギの葉は確か常緑で冬でも青々と葉が茂っているはずです。 
今回見つけた寄生植物は、なぜこれほど葉が少ないのか、不思議でなりません。 
栄養を葉の光合成に頼らない寄生植物は、葉が少なくても(ほとんど無くても)これほど大量の実を作れるのかな? 

寄主(宿主)となった樹木は完全に落葉していましたが、ハンノキと判明しました。 
来春に咲く花序の冬芽と熟した果穂が枝に残っています。 

山渓ハンディ図鑑『樹に咲く花―離弁花〈1〉』という本格的な植物図鑑で調べてみたら、ヤドリギの次にホザキヤドリギ(穂咲き宿り木)という別種の植物が掲載されていました。(p362) 
「中部地方以北に分布し、ヤドリギの仲間ではもっとも寒冷地に適応した種類」らしく、寄主植物のリストにハンノキが含まれていました。 
果実は液果で、10〜11月に淡黄色に熟すのだそうです。 
更にインターネット検索で調べると、常緑のヤドリギ(ビャクダン科)と異なり、ホザキヤドリギ(オオバヤドリギ科)は冬に落葉するのが特徴なのだと知りました。 
科レベルで違う別種なのに、寄生植物としてここまで収斂進化するとは驚きです。 

謎の寄生植物の正体がずっと分からず、気になったまま春まで放置していました。 
すぐに調べてホザキヤドリギと知れば、冬の間に定点観察に通って、鳥が熟果を食べに来る様子(鳥による種子散布)を観察したかったです。 
見つけた日は辺りに鳥を1羽も見かけませんでした。 
果実が赤く熟すまで鳥は食べに来ないのかと思ったら、ホザキヤドリギは黄色が熟果の色なのだそうです。 
せめて樹の下に黄色い落果を拾いに行って、果肉に粘り気があることを確認すべきでしたね。 

ランダムに記事を読む