2020/02/05

ミカドトックリバチ♀♂の交尾



2019年9月中旬・午後12:50頃

公園に植栽されたムクゲ(白八重の品種)の葉に乗ってミカドトックリバチ♀♂(Eumenes micado)が交尾していました。
やや小柄な雄蜂♂が♀の背後からマウントしています。
互いの腹部は交差しているものの、腹端の交尾器は結合していません。(未交尾状態)
少し離れた位置から撮っている私を警戒しているのか、なぜか進展がありません。

交尾中はミカドトックリバチの♀♂を同時に観察できる絶好の機会です。
よく見比べると、まず黄色い頭楯の形に明らかな性差がありました。
下に居る♀の頭楯は、メルセデス・ベンツのエンブレムのような、三菱のマークのような形状をしています。
一方、上に居る♂の頭楯は面積が広く形も複雑です。
♂は触角の先端が鈎状に曲がっていて茶色、触角第1節目(根元)の前面が黄色でした。
こうした性差は、今後フィールドで単独個体を撮影した際に性別を見分けるための手がかりとなりそうです。

(黄紋にはもちろん個体差があるかもしれません。)
図鑑を見ても雌雄の見分け方が記述されていないことが多いので、自分で調べるしかありません。


参考サイト:平群庵昆虫写真館「ミカドトックリバチ(2)

側面からも撮ろうとこっそり回り込んだのですが、手前に生えたムクゲの葉に隠れて体の黄斑がよく見えません。
ようやく♂が腹部を長く伸ばして♀の腹端に絡みつき始めました。
ところが♀は葉上で落ち着きなく向きを変えると、♂を背負ったまま飛び立ちました。
♀は交尾拒否しているのでしょうか?
飛び立つ瞬間を1/5倍速でスロー再生してみると、♀が主導権を握って先に羽ばたき始め、少し遅れて♂も羽ばたいていました。
どこに飛び去ったのか見失ってしまい、残念ながら交尾を最後まで見届けられませんでした。


ミカドトックリバチ♀♂@ムクゲ葉+交尾

ミカドトックリバチ♀♂:顔@ムクゲ葉+交尾
ムクゲ花(白八重)
ムクゲ花(白八重)・全景
ムクゲ(白八重)幹+葉

ニセアカシアの葉を食べるオオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫



2019年9月中旬

オオエグリシャチホコ(蛾)の飼育記録#1


トビイロスズメの幼虫と一緒に採集してきたニセアカシア(別名ハリエンジュ)の枝葉に見慣れない青虫が紛れ込んでいました。
マメ科のニセアカシアを食樹植物とするキタキチョウ幼虫か?と初めは思いました。
どうも違和感があるので調べてみると、オオエグリシャチホコPterostoma gigantinum)の幼虫と分かりました。
この時点で既に終齢であることが後に判明します。

飼育下でニセアカシアの小葉を食べるシーンを動画に撮ってみました。
前半は引きの絵で全身を撮り、後半はマクロレンズを装着して口元を接写しました。
葉縁を左右の脚で挟み、前進しながら葉を食べていきます。


つづく→#2:オオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫の排便


オオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫:側面@ニセアカシア葉+蚕食
オオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫@ニセアカシア葉+蚕食macro
オオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫:腹部側面@ニセアカシア葉柄
オオエグリシャチホコ(蛾)終齢幼虫:腹部腹面@ニセアカシア葉柄


2020/02/04

アレチウリの花で吸蜜するヒメスズメバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2019年9月中旬・正午頃

川沿いの土手に蔓延るアレチウリの群落でヒメスズメバチVespa ducalis)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。
正当訪花で吸蜜しています。
近く(隣)の花には歩いて移動することもありました。

ニホンミツバチ♀も辺りを飛び回っていたのですが、ミツバチの訪花シーンは撮り損ねました。
ヒメスズメバチ♀はアシナガバチの巣を専門に襲うので、ミツバチを捕食することはないはずです。
(もしミツバチを狩るシーンを撮れたらスクープ映像?)

ヒメスズメバチ♀がアレチウリの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:22〜)
花蜜を吸った後に前脚で触角を拭ってから飛び立つこともありました。


▼関連記事(6年前の撮影)
アレチウリの花蜜を吸うヒメスズメバチ♂

ヒメスズメバチ♀@アレチウリ訪花吸蜜
ヒメスズメバチ♀@アレチウリ訪花吸蜜
ヒメスズメバチ♀@飛翔

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