2022年9月中旬・午後13:25頃・晴れ
里山の尾根道にもホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場cがあります。
利用しているタヌキの個体数が少ないのか訪問頻度が低いのか分かりませんが、私が定点観察に通っても新鮮な糞がなかなか見つかりません。
昨年短期間だけトレイルカメラを設置したものの、すぐに撤去してしまいました。
この溜め糞場は自然消滅した(使われなくなった)と一時は考えていました。
もしかすると気温の高い時期は糞虫らの分解活動が活発で、たちまち食べられたり埋められたりするために、糞塊が残りにくいのかもしれません。
尾根道にあるということは、溜め糞調査のために私が麓から登り始めても標高が低い地点の溜め糞から順に調べていくと、尾根に到着する時刻がどうしても遅くなってしまいます。
夜行性のタヌキが排便した溜め糞を新鮮なうちに(糞虫に処理される前に)観察するためには、午前中の早い時間に現場入りする必要があるのです。
この日は珍しく立派な糞塊が残されていました。
少しだけ離して2箇所に排便しています。
全く同じ地点に溜め糞場が復活したということは、同一個体のタヌキが戻って来て過去の記憶を頼りに溜め糞するようになったのでしょうか?
強烈な糞便臭が辺りに漂い、否が応でも気づきました。
これがタヌキ特有の匂いなのでしょう。
(不思議なことに、他の溜め糞場ではあまり臭いと感じたことがありません。)
様々なハエ類がタヌキの糞塊に群がっていました。
まず注目したのは、単独で来ていたヨコジマオオハリバエ(Tachina jakovlevi)という寄生バエです。
本種が獣糞を吸汁する様子は初見です。
背側から見下ろすように撮影したので、肝心の口吻の動きがよく見えませんでした。
ヨコジマオオハリバエは寄生バエですから、獣糞に産卵するはずがありませんね。
真横から撮りたくても、私が下手に動くとハエはすぐに飛び去ってしまうので、ハエが自ら動いて横を向いてくれるまでじっと我慢して撮り続けるしかありません。
左に居る瑠璃色のハエの名前を知りたいです。 |
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