前回の記事:▶ 仲間を待つ間に夜の獣道で毛繕いするハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】
トレイルカメラで川沿いの獣道を監視していると、集中豪雨による川の増水前後に常連のハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)が登場しました。
シーン1:8/3・午前3:47
2頭のハクビシンが相次いで左から(上流から)歩いて来ました。
おそらく♀♂番 だろうと想像しているのですが、私には性別を外見で見分けられません。
右目が潰れている(失明した)隻眼の個体は、いつものように健常個体のパートナーに先導してもらっています。
立ち止まってコンクリート護岸に生えた下草の匂いを嗅いでから右へ(下流へ)立ち去りました。
ハクビシンの家族群は少なくとももう1頭いたはずです。
子別れした後なのかな?
その日の晩から激しい大雨が降り続き、川の水位が急上昇しました。
増水した川の水がコンクリート護岸を越えて河川敷へと氾濫する前に、水位が下がり始めました。
シーン2:8/6・午後21:30頃
川の増水がすっかり引いた3日後、ハクビシンが右から(下流から)通りかかりました。
両目が白く光っている健常個体です。
そのまま左へ(上流へ)立ち去ったと思いきや、ハクビシンはすぐに獣道を引き返してきました。
左から右へ(上流から下流へ)カメラの前を一気に駆け抜けました。
顔見知りのハクビシンが水害(洪水)を無事に乗り切ったのは喜ばしいことですが、片目というハンディキャップを持つパートナーがカメラに写らなかったのは気がかりです。
両眼視ができないと距離感が掴めませんから、不測の事態で何か障害物を咄嗟に飛び越えないといけないときや木登りなどに支障が出るはずです。
(隻眼の個体が珍しく先に通過してトレイルカメラが撮り損ねた可能性もなくはありませんが…。)
その後、都合によりトレイルカメラをこの調査地点から撤去してしまったので、隻眼ハクビシンの安否は不明のままです。
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