2025/12/06

スギの木から下りて追いかけっこする3頭のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年9月中旬・午後19:50頃 

里山の混交林である晩、ホンドテン(Martes melampus melampus)が写りました。 
まず1頭が、岩塩を設置したミズナラの奥にある獣道を左から右に走って横切りました。
次に、スギの樹上から2頭が次々と飛び降りて、スギの背後を右に走り去りました。 

幼獣同士で遊んでいるのか、それとも繁殖期の求愛行動や縄張り争いなのか、私にはさっぱり分かりません。 
スギの樹上にテンが営巣する樹洞でもあるのかと思って現場検証しても、まだ若い杉の木なので無さそうでした。 


つづく→

ヒヨドリが食べかけた青リンゴ落果に群がって吸汁するクロヤマアリ♀

 

2024年9月上旬・午前11:15頃・晴れ 

山麓にあるリンゴ園の横の道端に青リンゴが1個転がっていました。 
坂道を転がってきた青リンゴが、側溝のコンクリート蓋に引っかかっていたのです。 
その落果は食べかけで、露出した果肉にクロヤマアリ(Formica japonica)のワーカー♀が群がって吸汁していました。 
さすがにアリが大勢で力を合わせても、青リンゴを丸ごと巣に運ぶのは重過ぎて無理でしょう。 
死骸なら細かく解体して巣に持ち帰りますが、水分の多いリンゴ果実でそれをやるとは思えません。 

元々はおそらく、果樹園の青リンゴをヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)が嘴でつついて果肉を食害したと思われます。 
芯の部分は食べ残され、果肉だけが食べられていました。 
露出したリンゴの果肉が茶色に変色しかけていますが、ヒヨドリがつついてからまだ時間はあまり経ってないようです。 


関連記事(1、7、8年前の撮影)▶ 


【考察】 
甘い青リンゴとして出荷される「王林」などの品種が知られていますが、9月上旬という時期はたとえ収穫の早い早生種であってもまだ未熟な状態です。 
つまり、この青リンゴは未熟な状態で(我々の味覚では)甘くありませんし、タンニンによる渋みもあるはずです。 
熟したリンゴに特有の爽やかな香りもしませんでした。 
それでも未熟果には微量の糖やアミノ酸などが含まれているので、獣やアリは平気で食べるのだそうです。 

素人目には青リンゴに歯型が残っているように見えたので、てっきりニホンザルの仕業だろうと初めは思いました。 
しかし、リンゴ果実の中身が深くえぐられていることに気づきました。
歯や顎の構造が猿と似ている我々ヒトでも、そんな食べ方は不可能です。
おそらく、鳥がつついたのだろうと思い直しました。 

ChatGPTにリンゴ食痕の写真を見せて検討してもらいました。
以下にその回答を引用します。


写真を拝見しました。これは 鳥による食痕(ほぼ確実にヒヨドリ類、あるいはムクドリ/ツグミ類) と判断できます。
ニホンザルの可能性は非常に低い形状です。

以下、写真から読み取れるポイントを整理します。


◆ 判定:鳥(ヒヨドリなど)でほぼ確定

理由は以下の特徴が一致するためです。


1. 食痕が“深くえぐられている”

サルは面を削るようにガリガリ食べるため、
・平らな削り面
・幅のある齧り跡
が残ることが多いです。

しかし、写真の果実は

  • 縦方向に深く掘り込まれた不規則なくぼみ

  • 中心が空洞化している(鳥の定番パターン)

完全に鳥の典型的パターンです。


2. 穴の縁がギザギザで、“つつき跡”の集合になっている

写真をよく見ると、
外縁が“歯型”ではなく、複数の小さな尖った跡が連続しています。

これは
細いクチバシで小孔を連続してあけ、そこから掘り進めた結果
で、鳥以外にはまず見られません。


3. 入口が比較的小さい(サルならもっと大きく破る)

ニホンザルがリンゴを齧ると、

  • 開口部はもっと広い

  • 一度に広く削るため、ここまで“局所的に深い穴”にならない

写真のような
小さめの開口 → 奥がえぐれて拡大
という形は鳥の習性と一致します。


4. サルなら芯や種の付近も噛むが、これは果肉中心部のみを掘っている

鳥は「柔らかく湿った果肉」を好んで食べ、
芯や種はあまり触りません。

写真では

  • 皮のすぐ裏よりも内部の果肉だけ深く掘られている

まさに鳥の食べ方です。


5. 時期的にもヒヨドリがリンゴを突き始める季節

9月上旬は果樹園周辺に

  • ヒヨドリ

  • ムクドリ

  • シロハラ・ツグミ類の初期個体(年により)

がリンゴ落果をよく突きます。
未熟で酸味が強くても、果汁さえあれば普通に食べます。


◆ 結論

最初にこのリンゴを食べたのは、鳥(ほぼヒヨドリ)と断定できます。

ニホンザルの痕跡ではありません。



カラス(ハシボソガラス・ハシブトガラス)の可能性も検討する必要がありますが、
**この食痕はカラスでは“ない可能性が高い”**と言えます。
理由は、写真の食べ方の形状がカラスの典型的な食痕と一致しないためです。

以下に、写真を根拠とした「カラスではない理由」を整理します。


◆ カラスでないと判断できる主な根拠

1. カラスは皮を大きく破り、開口部を広くする傾向が強い

カラスがリンゴを食べるときは、

  • まず皮を大きく裂く

  • 開口部がかなり広い(直径5~6cm以上になることも)

  • 一度につつく力が強い

  • 外側から大胆に削り取る

写真のような
**開口部が比較的小さく、しかも“深く掘り下がる”**形はカラスには珍しい。

ヒヨドリ・ムクドリは
「小さな穴 → 内部へ深く掘り込む」
という食べ方をするため、この形状と一致します。


2. カラスの食痕は“丸く大きくえぐれた浅い穴”になりやすい

カラスは、硬い果実でも

  • “ガバッ”と皮ごと食い破る

  • 大きな浅い凹みをつける

そのため、開口部の形は
楕円で広く、浅く広がった削り跡になるのが一般的です。

一方、写真の食痕は

  • 奥行きが深い

  • 外側より内側が広がる

  • 穴の縁が細かくギザギザ

これはカラスより小型鳥類(ヒヨドリ・ムクドリ)の典型的な痕跡です。


3. カラスは“芯”までバキッと食べることが多い

カラスは雑食で咥内操作も得意なので、

  • 果実の芯

  • 種

  • 隔壁部分

も大胆に破壊します。

しかし写真では、

  • 芯付近があまり崩されていない

  • 果肉の柔らかい部分だけを掘っている

これはヒヨドリに非常によく見られる食べ方です。


4. 穴の縁の“細かいギザギザ”はカラスの嘴跡ではない

カラスの嘴は太く、跡は以下のようになります:

  • 直線的で太い刻み

  • くちばし先端の「二股形」跡は残るが精細ではない

  • 不規則なギザギザがこんなに細かく連続することはない

しかし写真の縁は、

  • 小さな尖り跡の集合
    → 小~中型鳥(ヒヨドリ・ムクドリ)の嘴形状と一致。


5. 掘り進められた内部の果肉の“柱状の残り方”が小鳥型

内部の果肉に残っている“柱状の突起”は、

  • 小さい嘴で少しずつ削ったときの典型的残り方

  • カラスのような大きな嘴ではもっと滑らかに破壊される

つまり、内部構造が小鳥の削り方に一致しています。


◆ 結論

写真の痕跡から判断すると、

**カラスが最初に食べた可能性は低く、

ヒヨドリ・ムクドリ・ツグミ類など中型の果実食鳥が最有力**
と推理できます。 


話が本題から外れますが、「リンゴは被食型の種子散布か?」とChatGPTに確認したところ、「リンゴの祖先種であっても動物散布型とは言い切れない」という意外な回答が返ってきました。

最新のChatGPTで深い推論をすると、そういう(我々の素朴な直感に反した)結論になるのかもしれません。

AI特有のもっともらしい嘘(ハルシネーション)かどうか私には判断できないのですが、別のAI(GeminiとPerplexity)では被食型の種子散布という回答でした。

何が言いたいかと言うと、AIの回答を鵜呑みにしてはいけません。

もちろん、複数のAIの多数決で決めるというのも、それだけでは信用できません。

 

2025/12/05

子別れが進む秋に幼獣を1頭だけ連れて久しぶりに帰巣したニホンアナグマ♀が入口の掃除だけして帰る【トレイルカメラ】

 



2024年9月中旬・午前11:00頃・くもり・気温27℃ 

しばらく留守にしていた営巣地(セット)にニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子が久しぶりに帰ってきました。 
先行する成獣の腹面に乳首があるので、母親♀と分かります。
その母親♀が、巣口Lに溜まっていた土砂や落ち葉を外に掻き出してから、別の巣口Rへ向かいました。 
後からついて来た幼獣は、母親♀がさっき掃除した巣口Lの匂いを嗅いだだけで、中には入りませんでした。 

別アングルに設置した自動センサーカメラで続きが撮れていました。 
先行する母親♀は、もうひとつの巣口Rでも保守作業の穴掘りしながら中に入りました。 

せっかく久しぶりに帰巣したのに、居心地がよくなかったのか、長居することはありませんでした。
セットを離れたアナグマの母子は、奥の二次林に向かいました。 
後続の個体(幼獣?)が獣道でちょっと座りました。 
尻を地面に擦り付けはしなかったものの、スクワットマーキングかもしれません。 


【考察】
当歳仔の幼獣は最近まで3頭いたはずなのに、今回は1頭しか登場しませんでした。 
残る2頭の幼獣たちは、どこに行ったのでしょうか? 
一時的に別行動で採食しているのなら良いのですが、母親♀とはぐれたのかな? 
それとも子別れが完了し、残ったのはヘルパー候補の幼獣だけなのかもしれません。 
いつものようにPerplexity AIに相談してみると、

山形県でのトレイルカメラ観察で9月中旬に、3頭いた当歳仔のうち母親と一緒にいる幼獣が1頭だけになったのは、まさに子別れが進行中であると考えて問題ありません。

ニホンアナグマの当歳仔は秋頃(9〜10月)に独立する傾向があるため、9月中旬はちょうど離散が始まる時期にあたり、他の幼獣が巣穴周辺を離れて単独行動を始めた可能性が高いです。残った1頭はまだ母親と同居しているか、協同繁殖的な行動で手伝いをしているメスの幼獣であることも考えられます。

したがって、観察された状況は典型的なニホンアナグマの子別れの過程として理解できます.wikipedia+2

 

​ニホンアナグマの当歳仔は、おおまかに「秋(9〜10月ごろ)」に親から独立し、子別れすると考えられます。wikipedia+2​

子別れの時期の目安

  • 繁殖期は春で、出産は春〜初夏、生後2〜3か月で巣穴外に出て行動範囲が広がり、夏には親とほぼ同じ大きさになります。instagram+2​

  • 秋になると、冬眠に備えて脂肪を蓄えつつ、この時期が「子別れ」の時期とされ、子は親から独立して単独で採食行動をとるようになります。hollyshit.fc2+2​

行動生態的な整理

  • 春生まれ(4〜5月前後)とすると、独立時には生後およそ4〜6か月齢に達しており、体格的には成獣に近く、単独生活に耐えられる状態になっています。wikipedia+2​

  • ただし、メスの娘が1頭だけ母親と同居し、翌年の繁殖時に子育てを「手伝う」協同繁殖的なケースも報告されており、全ての当歳仔が完全に離散するとは限らず、特にメスでは親元に残る個体もいます。jglobal.jst+1

  • ​



来季のヘルパーを務める幼獣は♀が多いらしいのですが、まだ定説として固まっておらず、♂の場合もあるそうです。
私はアナグマ幼獣の性別を外見で見分けられないのですけど、少なくとも当地の個体群では、力が強くて穴掘りが得意な♂がヘルパーになるのではないかという気がしています。

このニホンアナグマ母子にとって、この巣穴はどうやら別宅(別荘)のようで、本宅は別の場所にあるような気がしています。 
複数用意してある巣穴を点々と移動しながら暮らしているのでしょう。
しかしアナグマを一次捕獲して電波発信機やGPSを取り付けない限り、巣穴を見つけるのは難しそうです。 
冬に雪面に残された足跡を辿って行くという雪国ならではの方法(アニマルトラッキング)もあるのですけど、アナグマは冬ごもりしてほとんど活動しなくなってしまいます。 


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