2025/07/16

アナグマの旧営巣地で昼寝の後に角を研ぐニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 


2024年6月中旬・午後14:40頃・晴れ・気温30℃ 

昼下がりにニホンアナグマの旧営巣地(セット)で巣口Rの横に座ったまま30分以上も休んでから、ようやくニホンカモシカCapricornis crispus)が立ち上がりました。
脚を伸ばすストレッチ運動をしています。 

この個体は空咳をしていたので体調が悪いのかと心配でしたが、30分間という座位休息の時間は、カモシカにしては別にそれほど長い訳ではありません。

オニグルミの手前に生えたマルバゴマキ(別名マルバゴマギ、ヒロハゴマキ、オオバゴマキ)の細い灌木に角をゴシゴシと擦りつけて研ぎ始めました。 
これも縄張り宣言のマーキング行動なのでしょう。 
トレイルカメラで撮れたのは初めてです。



その後は満足そうにペロペロと舌舐めずりしています。 
カモシカは向きを変えると、平地の二次林で獣道を通って左に立ち去りました。 


【考察】
ゴマキの仲間には名前の通り、ゴマ(胡麻)のような香ばしい芳香があります。
今のところ、ニホンカモシカはマルバゴマキの葉を食べることは一度もありません。
しかし、眼下腺の分泌物をマルバゴマキの枝に擦りつけて匂い付けしたり、角を研いで(幹に擦り傷を付けて)マーキングしたりするので、もしかするとカモシカはマルバゴマキの芳香が好きなのかな?と思いました。

Perplexity AIにカモシカの角研ぎ行動について疑問を投げかけてみました。

ニホンカモシカの角研ぎ行動について、現時点で明確な結論は出ていませんが、観察や研究から次のようなことが分かっています。

角を鋭く研いでいるのか?
「武器として使用するために先端を尖らせる」といった説もありますが、実際の角研ぎの場面を見ると、先端よりも根元の方を木にこすりつけていることが多いと報告されています。老獣では根元部分が角研ぎによってえぐれていることも観察されています。したがって、「角の先端を鋭く研ぐ」ことが主目的とは言い難いです。

マーキングが目的ではないのか?
角研ぎの後で眼下腺から液を出して縄張りを主張するマーキング行動が見られることから、角研ぎ自体がマーキングの一環である可能性が高いと考えられています。

角が痒いときに掻いている可能性は?
カモシカの角は、骨の芯をケラチンの鞘が覆う構造で、角自体には神経や感覚器はありません。したがって、完成した角が「痒くなる」ことは基本的にありません。

 

まとめると、ニホンカモシカの角研ぎは「角を鋭く研ぐ」ことが主目的ではなく、むしろマーキングや社会的アピールの意味合いが強いと考えられています。また、痒みを取るための行動である可能性は低いです。


山中の水溜りで行水するカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年6月中旬

シーン0:6/17・午後12:50・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林に囲まれた湿地帯に点在する水溜りが野生動物や野鳥の水場になっているので、2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/19・午前10:47・晴れ(@0:04〜) 
左の水溜まりの左岸に1羽のカケスGarrulus glandarius)aが来ていて、水溜まりを見つめています。 
この地点でカケスは初見です。 

すぐに別個体のカケスbが右から飛来して右の水溜りの岸に着地したものの、なぜかすぐに左上に飛び去ってしまいました。 
大型車両の騒音に驚いたのかもしれません。

カケスaが対岸の泥濘に飛び移ると、泥水に嘴を何度も突っ込みました。 
これは泥水を飲んでいるのでしょうか? 
(飲水行動なら、一口ごとに上を向いて水を喉に流し込むはずでは?) 
水中のオタマジャクシを捕食しているようには見えません。 

しばらくすると、浅い水溜りで水浴を始めました。 
水溜りに身を浸しながら翼を羽ばたいて、自分の体にパシャパシャと水をかけています。 
カケスの水浴行動を見るのは珍しいので、1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:06〜)。 

関連記事(2、3年前の撮影)▶  


普段は静かなのに、なぜか大型車両のエンジン音や振動がうるさく聞こえます。 
まさか、近くの林道や山頂で土木工事が始まったのでしょうか? 

カケスの濁った鳴き声がジェー♪と一声聞こえたものの、水浴中の個体が鳴いたかどうか不明です。 
カケスの行水を最後まで見届ける前に、1分間の録画が打ち切られました。


シーン2:6/19・午前11:00・晴れ(@2:00〜) 
12分後に、1羽のカケスが対岸の細い落枝に留まっていました。 
別個体が左から飛来して地上の湿地に降り立つと、入れ替わるように右へ飛び去りました。 
この2羽は♀♂つがいなのかな? 
縄張り争いで水場から追い払った、という解釈もできそうです。
このときカケスの鳴き声は聞き取れませんでした。 

ホッピングで右へピョンピョン移動し、死角に消えました。 
もう一つの水溜まりに向かったようですが、そっちの監視カメラにはなぜか写っていませんでした。 
しばらくすると画角内にカケスが戻ってきて、最後は手前に飛び去りました。 


シーン3:6/19・午前13:06・晴れ(@2:33〜) 
使っている旧機種のトレイルカメラは挙動が気まぐれ(不安定)で、急にフルカラーに戻りました。 
現場の状況をもう一度見せて終わりにします。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2025/07/15

獲物を口に咥えて夜の獣道を運ぶホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月中旬・午後22:08・気温23℃ 

平地の二次林でニホンアナグマの旧営巣地(セット)に、ある晩ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独で通りかかりました。 
アナグマの巣口Lの横を素通りして、獣道を足早に立ち去りました。 

1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると、口に何か黒っぽい物を咥えて運んでいました! 
初めて撮れた行動です。
この時期は親タヌキが幼獣を運搬している(引っ越し)可能性もありますが、素人目には幼獣ではなく野ネズミ(ノネズミ)などの小動物を獲物として狩ってきたように見えます。 
近くの休耕地にある巣穴に運んで、幼獣に給餌するのでしょう。 
獲物としては、アカネズミ、ヒメネズミ、ハタネズミなどが考えられます。 
あるいは、小動物の死骸を拾ってきたのかもしれません。 


【追記】
今回登場した個体が親ダヌキではなくヘルパーという可能性もあり得るのですけど、「オッカムの剃刀」という原則に従って、当面は難しいことを考えないようにします。

ちなみに、翌2025年にはヘルパーの存在が確定しました。(映像公開予定)


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