2026/01/16

ニホンカモシカの母親♀から離れて水場を独りで繰り返し訪れ、遊んだり水を飲んだりする幼獣【トレイルカメラ】

 



2024年10月中旬〜下旬 

シーン1:10/18・午前7:31・晴れ・気温12℃(@0:00〜) 
山中に広がる湿地帯にある水溜りSを自動センサーカメラで見張っていると、明るい朝からニホンカモシカCapricornis crispus)のまだ角が生えていない幼獣が登場しました。 
岸辺で下草を食んでいるようです。 
水溜まりSに入ると、前足で底の泥を掻いて遊び始めました。 
最近は雨が少なくて、水溜りSは縮小気味です。 
浅い水溜りSを深くしてから水を飲むのかと思いきや、匂いを嗅いだだけで口にしませんでした。 

カモシカ幼獣は、手前の泥濘を歩いて右へ立ち去りました。 
その間、奥の林道を左から右へ歩く別個体のカモシカが写っていました。 
おそらく幼獣の母親♀なのでしょう。 
成獣が林道沿いの枝葉に顔を擦りつけて、眼下腺からの分泌物でマーキングしました。 
カモシカは少し離れた母子間で鳴き声(コンタクトコール)を発して、互いの位置を把握したりしないようです。 
この時期のカモシカ幼獣は、母親♀から少しずつ離れて行動するようになり、いつの間にかはぐれて自然に子別れするのかもしれません。 

どこか近くでカケスGarrulus glandarius)が何度も鳴いていますが、姿は見えませんでした。 
奥の林道を歩いて眼下腺で縄張り宣言する個体(母親♀?)を1.5倍に拡大してた上でリプレイ。(@1:34〜) 


シーン2:10/18・午前7:35・晴れ・気温15℃(@1:53〜)
さっき右に消えたカモシカ幼獣が、右から戻って来ました。 
右奥にもう一つ別の水溜まりNがあるのですが、なぜかそこでは水を飲んだり泥遊びをしたりしません。 
水溜まりNが野生動物や野鳥に人気がないのはなぜなのか、不思議でなりません。 
水場として水質に問題があるのでしょうか? 

カモシカ幼獣は水溜りSの対岸を右から左にゆっくり歩きながら、下草を採食しています。 
強い日差しを浴びて、カモシカの毛皮の色が白飛びしてしまっています。 


シーン3:10/18・午前7:37・晴れ・気温17℃(@3:53〜)
水溜りSにジャブジャブ入ったカモシカ幼獣は、右前足で泥を手前に掻きました。 
今度は泥水を少し飲んでから、方向転換して右へ戻って行きました。 


シーン4:10/22・午後13:15・晴れ・気温15℃(@4:21〜) 
カモシカ幼獣が次に水場に現れたのは、4日後の昼過ぎでした。 
水溜りSの此岸で水面に口を付けて少し水を飲みました。
その後で、この日も前足で泥を掻き、独りで泥遊びをしました。 

左手前に戻ってくると、ホオノキの幹の匂いを嗅ぎました。 
成獣のカモシカなら、次に眼下腺でマーキングしそうです。
しかし、私はこれまで眼下腺マーキングをするカモシカ幼獣を見たことがありません。 
幼獣はまだ眼下腺があまり発達していないのでしょうか? 
母親♀の縄張りで幼獣が眼下腺で匂い付けすると、母親♀に対する挑戦と受け取られてしまうのかもしれません。 
この日の幼獣は単独行動で、母親♀の姿は写っていませんでした。 


※ カモシカが泥遊びをしたり泥濘を歩いたりする音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


キツリフネの花で採餌するトラマルハナバチ♀の羽ばたき【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年10月上旬・午後13:15頃・くもり 

山麓の道端に咲いたキツリフネの大群落でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が花から花へと忙しなく飛び回っていました。 
正当訪花を繰り返し、長い舌(口吻)をきょの奥まで伸ばして吸蜜しています。 
キツリフネの花筒は、トラマルハナバチが潜り込むには丁度よい太さになっています。 
吸蜜後に花筒の外に出てきた蜂が身繕いしています。 
中脚で胸背の毛を拭って、付着した花粉を集めます。 
ちなみに、この個体は胸背の毛が円形脱毛症のように剥げていました。 
おそらく巣穴や花筒に繰り返し潜り込む際に擦れて毛が抜け落ちてしまったのでしょう。 
頭部は前脚で拭いました。 
身繕いの途中で花から飛び立ちました。 
まとめた花粉を後脚の花粉籠に移す作業は、次の花へ向かうホバリング中に行うようです。 
すでに薄いオレンジ色(黄色)の花粉団子を後脚の花粉籠に付けて運んでいます。 

キツリフネに訪花するトラマルハナバチ♀の採餌行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:27〜) 
キツリフネの群落で次に訪れる花を予想して待ち構えていたら、飛来した蜂が花に着陸するシーンも撮れました。 
やがて狭い花筒から外に出てきたトラマルハナバチ♀が、花弁にしがみつきながら身繕いして、体毛に付着した花粉を後脚の花粉籠にまとめています。 
やがて羽ばたき始めると、次の花へと飛び去りました。
口吻をだらんと伸ばしたまま次の花へ飛び去ります。 

キツリフネの花筒に潜り込んだトラマルハナバチ♀の後ろ姿を撮ったスーパースローを注意深く見ると、細長く湾曲したきょの中で伸縮する黒い口吻の動きがたまたま写っていました(@1:37〜) 
この花はきょの途中がなぜか小さく破れていて、その窓から中が見えるようになっていたのです。 
その穴はおそらく盗蜜者が開けた盗蜜痕と思われます。 
キツリフネの花で穿孔盗蜜する昆虫を私はまだ実際に見たことがありません。 
ツリフネソウと同じだとすれば、クマバチなどが怪しい容疑者となります。

欲を言うと、トラマルハナバチ♀の訪花行動を真横から撮った際に、距に差し込む口吻が薄い花弁を透かして見えれば最高でした。 


関連記事(11年前の撮影)▶ キツリフネを訪花するトラマルハナバチ♀ 


【考察】 
加藤真『夜の送粉共生系』を読むと、非常に興味深い記述がありました。
スマトラはツリフネソウ属Impatiensがいちじるしい適応放散をとげている場所である。そこでは黄色の花をつけるツリフネソウ類はおもに長舌のハナバチによって昼間に送粉され、赤紫色のツリフネソウは薄暮活動性のスズメガによって送粉されていた。 (『花の自然史:美しさの進化学』p84より引用)
日本でも同じ傾向があるでしょうか? 
キツリフネとツリフネソウの送粉者を少しずつ動画で撮り溜めていきます。
実はここのキツリフネ群落では、長舌のトラマルハナバチだけでなくスズメガの仲間も同じ日に訪花していました。(映像公開予定)

2026/01/15

給餌したヒマワリの種子には見向きもせず、林床にある何か別の餌を食べに通うニホンリス【トレイルカメラ】

 



2024年10月中旬〜下旬 

シーン0:10/15・午後14:31・くもり(@0:00〜) 
里山の混交林でニホンカモシカが通う溜め糞場sr2に自動センサーカメラを仕掛けて見張っています。 
塩場のプロジェクトが終了したので、今度はミズナラの幹に給餌箱を設置し、ヒマワリ(向日葵)の種子を入れてみました。 
ペット(シマリスなど)の餌として売られている物をホームセンターで買ってきました。
リスやヒメネズミ、野鳥などが食べに来てくれることを期待しています。 

ニホンリスSciurus lis)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:10/19・午前10:39(@0:02〜) 
ミズナラの左下の林床に昼前からリスが来ていました。 
スギ落ち葉の下に顔を突っ込んで、何かを食べているようです。 
しかし、手前に生えた下草(幼木の葉?)が邪魔で、よく見えません。 

手前に移動して常緑低木ヒメアオキ?の茂みを探索してから、奥に戻ってミズナラの幹に飛びつきました。 
給餌箱に下から近づいて匂いを嗅いだものの、中身を確認せずに右へ飛び降りて走り去りました。 
新しく設置した給餌箱にまだ警戒している様子です。 


シーン2:10/21・午前8:26(@0:59〜) 
2日後の午前中に、リスが現れました。 
ミズナラの幹に登って、給餌箱の右斜め下まで来ていました。 
給餌箱の底に鼻先を付けて匂いを嗅いだ途端に、慌てて林床に飛び降りました。 

シーン1と同じ場所で何かを採食しています。 
やがて手前に走り去ると、監視カメラを固定したアカマツの幹を登ったようで、爪を立てて木登りする音がかすかに録音されていました。 


シーン3:10/24・午前10:50(@1:52〜) 
3日後も昼前にリスが登場。
 お気に入りの場所(ミズナラの左下の林床で落ち葉の下)に顔を突っ込んで、何か餌を食べているようです。 

急に身を翻して、ミズナラの木に素早く登りました。 
隣のスギの木に飛び移ってから幹を下り、また溜め糞場sr2の林床に戻りました。 
どうやら何かに驚いて、樹上に一時避難したようです。 
動画のボリュームを上げても、警戒声は聞き取れませんでした。 
お気に入りの食事場所に戻って留まり、何か食べています。 


シーン4:10/25・午前5:58(@2:55〜)日の出時刻は午前5:54。 
翌日は日の出直後の薄暗い時間帯にリスが来ていました。 
右エリアの獣道がある藪の中(林床?)をうろちょろしています。 
右へ立ち去る間際にガッ♪と小声で鳴いたのは、リスの警戒声なのかな? 
しばらくして、画面右上隅の枝葉が揺れたのは、木に登ったリスが枝から枝へ伝い歩きしているからだろうと想像しました。 


シーン5:10/25・午前8:43(@3:18〜) 
2時間45分後にリスが戻ってきたようです。 
林床のいつもの地点で、スギ落ち葉の下に顔を突っ込んでいました。 
その場から動かずに何か食べ続けています。 


シーン6:10/25・午前8:45・晴れ(@4:19〜) 
いつの間にかリスは移動していました。 
奥のスギの背後から右に現れ、フェイントをかけてから左に行って、スギの幹に飛びつきました。 
再び林床に飛び降りて、右奥エリアをうろちょろ探索しています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
ニホンリスへの給餌実験は今のところ失敗続きです。
ヒマワリの種子はリスの好物のはずなのに、給餌しても警戒心の強いリスは全く食べてくれませんでした。 
以前の給餌箱は、入れておいたオニグルミの落果からカビが発生したので、今回は新しいプラスチックの箱を100円ショップから買ってきて交換したのに、駄目でした。 
(少なくとも、給餌箱に残るカビの匂いをリスが嫌ったという可能性は除外されました。) 
後日、現場入りした私が給餌箱の中を覗くと、ヒマワリの種子から発芽していました。 
鳥もヒマワリの種子を食べに来なかったのは意外でした。 

岩塩プレートが無くなってからもニホンリスがここに通ってくる理由は何なのでしょう? 
林床のいつも同じ地点で落ち葉の下に顔を突っ込んで何かを食べています。 
カモシカの溜め糞場sr2に来ていた糞虫を捕食しているのかな? 
溜め糞場sr2から生えたキノコ(アンモニア菌)をリスが食べていたら面白いのですが、何日も続けて通ってくるほど次々にキノコが生えてくるとは思えません(すぐにリスが食べ尽くしてしまうはずです)。 
岩塩にすっかり病みつきになった(依存症)リスが、林床に落ちた後も岩塩の欠片をかじっていたり、塩味の付いた落ち葉を舐めているだけ、という可能性が高い気がしています。
推測ではなく、しっかり現場検証すべきでしたね。


つづく→


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