2025/12/24

塩場に通って舐めるニホンリス【トレイルカメラ】

 



2024年10月上旬

岩塩プレートの融解落下前の行動 

シーン0:9/30・午前11:16・晴れ(@0:00〜) 
里山でニホンカモシカの溜め糞場sr2がある混交林を自動撮影カメラで見張っているのですが、ミズナラの幹に岩塩プレートを設置したら、一部の野生動物が塩場として舐めてくれるようになりました。 
岩塩を最も気に入ってくれたニホンリス(Sciurus lis)の登場シーンを以下にまとめます。 


シーン1:10/1・午前7:47・晴れ(@0:02〜) 
挙動の不安定な旧機種のトレイルカメラにしては珍しく、昼間にフルカラーで撮れていました。 
リスがミズナラ幹の下部にしがみついて、樹皮を一心不乱に舐めています。 
そこは樹皮の色が濃く見えるのですが、上にある岩塩が溶けて塩水が垂れた場所という訳でもなさそうです。 
地衣類のせいで樹皮が濃く見えるだけかもしれません。


シーン2:10/1・午後15:49・晴れ(@1:02〜) 
岩塩にすっかりはまった(依存症?)リスが8時間後に再び登場しました。 
リスが舐めているミズナラの樹皮は、やはり塩味がするのでしょうか。 
幹にしがみついたリスがくるっと下向きになり、下部の樹皮を舐め続けています。 
再び上向きに戻っても、まだ樹皮を舐めています。 
最後に少し木登りしたので、岩塩プレートを直接舐めに行くのかと思いきや、尻切れトンボで録画が打ち切られてしまいました。 


シーン3:10/1・午後15:50・くもり(@2:02〜) 
次に監視カメラが起動したときには、林床を奥にチョロチョロと走り去るリスの後ろ姿がちらっと写っていました。 


シーン4:10/5・午前11:44・(@2:08〜) 
4日後の昼前にリスが塩場に現れました。 
ミズナラ幹の下部(岩塩プレートの直下)にしがみついて、樹皮を舐めています。 
そこなら確かに、岩塩から滴り落ちた塩水で樹皮が濡れているはずです。 

岩塩プレートがいつの間にか大きく傾いていました。 
雨が降ったせいで岩塩プレートが少し溶け、ミズナラ幹に固定するために2本巻いたうちの下側のストラップは自然に外れてしまったようです。 


シーン5:10/5・午前11:47・(@3:08〜)
リスがミズナラの幹で一瞬下向きになって下ったのですが、最下部で再びクルッと上向きに戻りました。 
ミズナラ幹の裏側を少し登って岩塩プレートの高さまで達したものの、直接は舐めなかったようです。 
最後は右下の林床に飛び降りて、走り去りました。 


シーン6:10/6・午後14:26・(@3:39〜) 
翌日は午後にリスが塩場に来ました。 
ミズナラの根元に来ていたリスが、林床を奥へチョロチョロと走り去りました。 

 岩塩プレートの潮解が進み、ミズナラ幹に巻いたストラップから今にも外れそうです。 
辛うじて上のストラップだけで固定されていますが、斜めに大きく傾いています。 


シーン7:10/8・午後13:47・(@3:57〜) 
2日後の昼過ぎにリスが登場。 
岩塩プレートが雨や潮解のせいで更に溶けた結果、細いストラップによって括り切られそうになっています。 

リスはミズナラ幹の下部の左側に来ていて、少しずつ木登りしながら樹皮を舐めています。 
岩塩プレートの直下まで登って来ました。 


シーン8:10/8・午後13:50・(@4:58〜) 
岩塩プレートの直下で樹皮を舐めていたリスが、ようやく岩塩を直接舐めました。 
急に身を翻して林床に飛び降りると、奥へ向かって駆け出しました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
映像を最大1.5倍に拡大しました。 


【考察】 
ニホンリスが塩水で濡れた樹皮を舐めに通うだけでなく、岩塩を直接舐めるシーンもようやく動画に撮れました。 
こんなに頻繁に塩分を摂取したら、喉が渇いて仕方がないはずです。 
リスが水を飲むシーンを私はまだ観察できていないのですが、水場と塩場を往復しているのかもしれません。 
これではまるで依存症です。 
塩分過多はリスの健康に良くないのではないかと心配になります。 

塩場の少し上に設置した餌箱にリスはなぜか全く寄り付きません。


生ゴミに集まるコウカアブ♂の群飛【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年9月下旬・午前10:05頃・晴れ 

山麓の農村部で道端に開放型のコンポスト(堆肥)があり、そこにハエ類が群がっていました。 
民家の裏庭の片隅に枯れ草を積み上げ、その上に家庭の台所から出た生ゴミがまとめて捨てられていたのです。 
コンポスト容器を使わず、剥き出しのままです。 
隣にある家庭菜園は、野生動物が侵入しないように電気柵で囲われていました。(害獣対策) 

キンバエ(Lucilia caesar)やニクバエの仲間が生ゴミに来て吸汁しているのは別に普通です。 
それよりも、低空でブンブン飛び回っている多数の黒い昆虫が気になりました。 
おそらくコウカアブ♂(Ptecticus tenebrifer)だと思います。 
他に候補となる種類もいるのですが、動画撮影を優先した私は、同定用の写真を撮るのを忘れてしまいました。 

コウカアブ?の群れは低空で激しく飛び回るものの、いつまで経っても生ゴミには決して着陸しませんでした。 
この行動はおそらく♂の群飛で、生ゴミに吸汁・産卵しに来る♀と交尾しようと待ち伏せしているのだろうと想像しました。 
だとしても、ユスリカの蚊柱とは違い、この状態を「レックを形成している」とは言えません。 
レックの定義をwikipediaで確認してみましょう。
資源とは特に関係の無い場所に集まった雄が、そこで小さな縄張りを作り、求愛のディスプレイを行う。このような行動をする雄たちをレック (lek) という。
生ゴミはコウカアブにとって食料および産卵場所として価値の高い資源だからです。 


関連記事(2ヶ月前、1、4年前の撮影@林内の堆肥)▶  


生ゴミの野菜屑をよく見ると、腐りかけのニンジン(人参)、バナナの皮、萎びたナス(茄子)などが含まれていました。 
黄色くて表面がブツブツしている謎の野菜が気になりました。 
トウモロコシにしては変だな?と首をひねりながら撮ったのですが、熟して開裂したゴーヤ(別名ツルレイシ)の果実だと後になって知りました。 
ゴーヤと言えば、果皮が緑色の状態しか当時は知りませんでした。 
生ゴミ(野菜くず)の中でゴーヤの熟果だけがハエ類に人気がなく、滅多に留まらなかったのが不思議です。
しかし黄色くなって捨てられたゴーヤを裏返せば、熟した果肉の内側にウジ虫が湧いているのかもしれません。 


コウカアブ♂?の高速群飛を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:44〜) 
秋晴れで陽射しが強いので、絶好のハイスピード動画撮影日和です。 
コウカアブ♂?は低空で素早く飛び回るだけでなく、空中でホバリング(停飛、停空飛翔)しながら方向転換したり、小回りがききます。 
高速で飛びながらときどき空中で互いに衝突していました。 
おそらく♂が交尾相手の♀を待ち伏せしている探雌飛翔なのでしょう。 
生ゴミの上空に縄張りを張ってライバル♂を追い払っているのかもしれませんが(縄張り占有飛翔)、ライバルの数が多過ぎます。 
キンバエやニクバエなど他種のハエを生ゴミから追い払うことは滅多にありませんでした。(@4:34〜4:40) 
※ コウカアブ♂が積極的に追い払ったのではなく、ハエが近寄ってきたコウカアブ♂を警戒して逃げただけのように見えます。
高速で飛び回っているので、対向する相手を避けきれずに正面衝突してしまうだけかもしれません。 

後半は、やや引きの絵(広角)でハイスピード動画を撮りました。(@4:51〜)

ときどき赤トンボ(種名不詳)が飛来したものの、生ゴミ付近には着陸しないで飛び去りました。(@6:30〜6:50) 
トンボが空中でハエやコウカアブを狩って捕食するかと期待したのですが、ハエ類の方が飛翔能力が高く、逃げられてしまうのでしょう。 


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2025/12/23

山中の湿地帯でミズヒキの実を採食するニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 


2024年10月上旬・午後12:45頃・晴れ・気温14℃ 

山林の中にある開けた湿地帯で水溜りSを無人センサーカメラで見張っていると、秋の昼下がりにニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れが左から右へ続々と遊動して来ました。 
水溜りSの対岸で下草を採食したり、手を伸ばして灌木の葉を摘み取って食べたりしています。 
遠くから仲間(ニホンザル)が威嚇するガガガガ♪という鳴き声がすると、食事中の個体は不安そうに振り返りました。 
遊動中のニホンザルがトレイルカメラを固定する三脚にぶつかったようで、激しい衝撃音とともに画面が揺れました。 

やがて左から来た後続個体が道草を食い始めました。 
水溜りSの岸辺に生えたミズヒキの赤い花穂(実、痩果)を手でしごいて食べたのです。 
更に後から来た別個体もミズヒキの赤い実を穂先から手で下から上にしごいて採取し、食べました。 
ミズヒキの穂を口に咥えてしごくように実を直接食べることもありました。 
ニホンザル2頭がミズヒキの実を食べたシーンを1.5倍に拡大した上で、まずお見せします。(@0:00〜0:45) 
後に現場入りした際に、猿の採食メニューをミズヒキと同定しました。 
更に後日、ニホンザルの真似をして私もミズヒキの赤い実をしごいて採取してみました。


ミズヒキの赤い花や実は通称「赤マンマ」と呼ばれて、幼児の「ままごと」に使われたりします。 
そのアカマンマをニホンザルが食べたのは意外で、面白く思いました。 
『ニホンザル採食植物リスト2002』PDFを調べてみると、ミズヒキの記録は5件掲載されていたものの、植物体のどの部分を食べたのか詳しい情報がありません。
ネット検索してみると、高崎山の猿がミズヒキの赤い花を食べたというブログ記事がヒットしました。 

今回は計6頭のニホンザルが登場しましたが、水溜りの水を全く飲みませんでした。 

余談ですが、画面の左端に映っているのは、湿地帯にそびえ立つホオノキ大木の幹です。 
秋になってホオノキの落葉が始まりました。 
水溜りSに沈んだホオノキの大きな落ち葉がきれいに広がっています。 
落ち葉(枯葉)が乾くと、丸まったり縮れたりします。 


つづく→ 


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