2025/10/26

警戒心が強く、岩塩を迂回して木を登り下りするニホンリス【トレイルカメラ】

 

2024年8月上旬 

シーン0:8/1・午後15:01・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。 
新たな試みとして、ミズナラの幹にピンク色のヒマラヤ岩塩プレートを設置してあります。 
果たして、野生動物が舐めに来る塩場になるでしょうか? 


シーン1:8/8・午後16:53(@0:04〜) 
監視カメラが起動したときには、ニホンリス(Sciurus lis)がミズナラの幹を下から登りかける途中でした。 
この地点でリスは初登場になります。 

2本のベルトで固定した岩塩プレートが気になって、偵察に来たのかな?
ミズナラの幹を一気に駆け上がりました。 
岩塩プレートの真下から登り始めたのに、途中で反対側に回り込んでから上に登りました。 
ニホンリスにとって見慣れない異物である岩塩は、ただの障害物という認識なのか、塩対応でした。 
幹に巻かれたベルトを飛び越えて行きました。 

しばらくすると、同じミズナラの幹をリスが上から下に降りてきました。 
口元を見ても、ドングリを貯食のために運んではいませんでした。 
そもそもミズナラ樹上に堅果が実る時期にはまだ早いです。 
リスが地上に降りる前に、1分間の録画が終わってしまいました。

短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:17〜) 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

池に跳び込んで逃げるトノサマガエル【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年7月中旬・午後14:20頃・晴れ 

山麓の池にトノサマガエル♀♂(Pelophylax nigromaculatus)の群れが居ました。 
私が下手に近づくと、岸辺から次々と水中に飛び込んでしまいます。 

慎重に近づいて撮ると、♂が池の浅い岸辺で水に浸っていました。
背中の正中線が濃い黄緑色なので、♂と分かります。 
喉をヒクヒクと軽く動かしているものの、警戒しているのか鳴き声を発していません。 

ふと私の足元を見ると、背中の正中線の縦筋が白っぽい♀を岸辺に発見。 
草むらに隠れて気づきませんでした。
池の中央を向いていて、いつでも池に飛び込める体勢です。 
ジャンプする瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:23〜) 
長靴の爪先で蹴る素振りをしたら、ようやく跳んでくれました。 
勢い良く入水し、危険を逃れました。 


2025/10/25

人里離れたナイトプールに通う夏のニホンイノシシ【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2024年8月上旬〜中旬 

シーン0:8/1・午前11:47・晴れ・気温35℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林の中に少し開けた湿地帯があります。 
湧き水や雨水が溜まった水溜りを野生動物や野鳥が水場として利用しに来るので、自動撮影カメラで見張っています。 

ニホンイノシシ♀♂(Sus scrofa leucomystax)が単独で登場したシーンをまとめてみました。 


シーン1:8/9・午後23:25・気温23℃(@0:04〜) 
深夜に右から泥濘を横切ってイノシシ♂がやって来ました。 
口元の牙が目立つので♂のようですが、真横から見ても陰茎はよく見えません。 

水溜りSでまずは上澄みの泥水を飲みました。 
顔を上げると、顎から水が滴り落ちています。 
ときどき耳をピクピク動かしたり尻尾を左右に振ったりして、吸血性の昆虫を追い払っています。 

水溜りの中でしばらくじっと佇んで、左を凝視しています。 
ようやく警戒を解くと、鼻面で水底の泥を左右に掘り起こしながら左へ移動。 


シーン2:8/9・午後23:27(@1:29〜)
続きの映像です。 
イノシシ♂は水溜りSの泥を深く掘り起こしてから、その中に身を浸しました。 
画面の左外に見切れてしまったのが残念です。 
気持ち良さそうな鼻息やヌタ打ちの音が聞こえます。 

やがて立ち上がると、身震いしてから左に立ち去ったようです。 
すぐにまた左から回り込んで対岸に現れました。 
横から見ると、泥水で濡れているのは体の下半分だけで、上半分の毛皮は乾いたままです。 
もしヌタ打ち(泥浴び)行動を見ていなければ、体表に斑な模様があって、皮膚病の疥癬個体のように見えるかもしれません。 

イノシシ♂は右奥にある水溜まりNの横を通って、右に立ち去りました。 
このとき別アングルで設置した監視カメラが起動しなかったのが不思議です。 
イノシシの体表が泥水で濡れて体温が下がり、センサーが反応しなかったのかな? 


シーン3:8/12・午後19:59・気温24℃(@3:02〜) 
3日後の晩にイノシシが右から登場。 
牙が小さいので♀のようですが、性別判定にまだ自信がありません。 
梅雨が開けて雨が降らなかったせいで、水溜まりSが干上がり、だいぶ小さくなっていました。 

イノシシはまず泥水の上澄みを啜って飲んでから、顔を上げて風の匂いを頻りに嗅いでいます。 
次は鼻面で水底の泥を掘り起こし始めました。 
ところが、今回はなぜかヌタ打ちしないで、踵を返して右に立ち去ってしまいました。 
右奥の水溜まりNにも立ち寄りませんでした。 
何かに警戒したのでしょうか? 


シーン4:8/13・午前1:59・気温23℃(@4:12〜) 
日付が変わった深夜に、イノシシがまた右からやって来ました。 
左脇腹にある引っかき傷から、6時間前の同一個体が戻って来たと分かりました。 

水溜りSで水を飲んでから、左下手前に立ち去りました。 
今回もなぜか泥浴びをしませんでした。 

股間に見える膨らみが睾丸だとすると、牙が小さいので若い♂なのかもしれません。
(陰茎はよく見えません。)


シーン5:8/15・午前0:48・気温24℃(@5:54〜)
2日後の深夜、水溜りSの対岸にイノシシが左から登場しました。 
泥濘を鼻面で掘り返してから、掘った穴に半身を浸しました。 

やがて前脚だけ立ち上がると、座った姿勢で軽く身震いしました。
尻を前後に動かして泥濘に擦り付けているように見えますが、後脚が泥の深みにはまって抜けなくなったのかもしれません。 
無事に後脚も立ち上がると、方向転換して奥の泥濘を鼻面で掘り起こし、深くなった穴に再び身を浸しました。 

対岸に勢い良く上陸すると、右に立ち去りました。 


シーン6:8/19・午前11:11・晴れ・気温32℃(@7:42〜)
最後に日中の様子を示して終わります。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声やヌタ打ちの音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】 
ニホンイノシシの個体識別ができていないので、計何頭が登場したのは不明です。 
監視カメラの画角をもっと左に向けておくべきでしたね。 

山中の池や水たまりは、長年放置しておくと湿性遷移が進んで次第に浅くなり、最後には土で埋もれてしまうはずです。

イノシシが「ヌタ場」として利用する池は、イノシシが定期的に底の泥を深く掘り返しています(浚渫(しゅんせつ)、地形改変)。

この場合、水場を保守(湿地の保全)するイノシシは生態系エンジニアの役割を果たしていると言えます。

日本でこのような生態系サービスを担う野生動物は、イノシシ以外にいません。

例えば池でときどき水浴するクマも、底を掘り返して積極的に深くする地形改変は行いません。

イタチやアライグマなど、止水域でよく獲物を捕食する中型哺乳類もいますが、彼らは池の保守管理(浚渫などの地形改変)を行いません。


里に降りてきたイノシシは農作物を食い荒らしたり農地を掘り返したりする害獣であり、対策が必要なことは重々承知しています。

しかし、イノシシを駆除して完全に絶滅させてしまうと、山林の水場が維持できなくなるおそれがあり、水場周辺(ビオトープ)の生物多様性が低下するでしょう。


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