2025/02/06

冬眠から一時的に目覚めたニホンアナグマが営巣地を素通り【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月上旬 

シーン0:3/3・午後12:31・晴れ・気温24℃(@0:00〜) 
シーン0:3/3・午後12:36・晴れ・気温22℃(@0:04〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠する営巣地(セット)に2台の自動撮影カメラを設置して見張っています。
林床には雪がまだ積もっています。 


シーン1:3/10・午後22:34・気温-4℃(@0:07〜) 
晴れて静かな晩遅くに、アナグマが久しぶりに写りました。 
冬眠の合間に覚醒して外に出てきたようです。
顔馴染みの♀(右目<左目)のような気もしますが、体型はずんぐりむっくりの♂に見えます。
♀が脂肪を蓄えて太っているだけかもしれません。 
アナグマの個体識別ができていないので、巣穴Lから外に出てきた直後なのか、それとも他所からの訪問者なのか、不明です。 
雪面が凍結していて足跡が残らないため、どこから来たのか足跡からも推理できません。 

巣口L付近の細長い落枝を跨いで、ノソノソと左へ向かいました。 
もう1台の監視カメラは、なぜか反応しませんでした。 


シーン2:3/10・午後23:25・気温-5℃(@0:16〜) 
約50分後、同一個体と思しきアナグマが戻ってきたようです。 
セットを右から左へ横切り、左上奥の林内へ立ち去りました。 

別アングルの監視カメラが反応しなかったのは、アナグマがセンサーの死角を選んで通ったからでしょう。 


シーン3:3/11・午後13:18・晴れ・気温17℃(@0:38〜) 
翌日の昼間はよく晴れて雪解けが一気に進み、林床のあちこちで地面が露出するようになりました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
2つの巣穴L、Rを素通りしたということは、ここで冬眠しているアナグマ個体ではなさそうです。 
近くの休耕地でタヌキと共有している巣穴で冬眠していた個体なのかもしれません。 

春が近づくと発情期が始まり、アナグマ♂は夜な夜な遠征して、交尾相手の♀が住む巣穴を探し歩くようになります。 
今季は暖冬だったので、♂による夜這い行動の始まりを撮り損ねないように、早くから監視カメラを2台体制に戻しました。 



山中の砂利道で産卵のため試掘と跳躍移動を繰り返すミカドフキバッタ♀【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月下旬・午後14:10頃・くもり 

里山の砂利が敷かれた坂道で、ミカドフキバッタ♀(別名ミヤマフキバッタ;Parapodisma mikado)が産卵する場所を探していました。 
砂利道をゆっくり横断しながら、腹端で地面に穴をあちこち試掘しています。 
前に少し歩いて移動し、また試掘します。 
フキバッタの仲間は、卵を1個ずつ地中に産み付けるのではなく、泡状の物質とともに卵塊としてまとめて産卵するはずです。 
つまり、もし産卵に成功していれば、腹端の産卵管を地中にもっと長時間伸ばしているはずです。 

少し離れた位置から様子をしばらく見守ったものの、乾燥した土壌が石だらけで硬すぎるのか、ミカドフキバッタ♀は本格的な産卵行動を始めてくれませんでした。 
どうやら深く掘れる土質ではなかったようです。 
それならどうして、硬い砂利道ではなく適度に湿った柔らかい土壌の場所(林床の黒土など)を選んで産卵しないのか、理解に苦しみます。 
卵寄生者や捕食者への対策なのでしょうか? 
小石の下がむしろ掘りやすかったり、水はけの良い砂地や砂利に好んで産卵するのかな? 

しばらくすると、ミカドフキバッタ♀は自発的に跳躍を繰り返して、砂利道を素早く横切りました。 
さすがに場所を大きく変えて産卵地を探そうと思ったのかもしれません。 
産卵シーンを真横から撮りたくて私が少し移動したので、フキバッタ♀を警戒させてしまった可能性もありそうです。 
2回の跳躍シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:57〜) 
後半は、道端で跳んで逃げる様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:27〜) 
フキバッタの仲間は成虫でも翅が退化しているため、遠くまで一気に飛ぶことができません。


かなり古い図鑑なのですが、保育社『検索入門セミ・バッタ』(1992年)でミカドフキバッタを調べると、気になる記述がありました。
形・色♀の腹部1・2節は本属の他種に比べて幅広く、寒冷地適応と思われる。 
生態:(中略)本属中で最も北に分布をのばしている。 (p72より引用)
下線部の意味が分からず、詳しく知りたかったので、Perplexity AIに質問してみました。 
質問: とある昆虫図鑑で「ミカドフキバッタ♀の腹部1・2節は本属の他種に比べて幅広く、寒冷地適応と思われる。」という記述がありました。どうして幅広い腹部が寒冷地に適応した形質なのですか? まさか、産卵のために凍った土を腹端で掘る必要があるのですか?
回答: ミカドフキバッタ♀の腹部1・2節が幅広いことと寒冷地適応の関係については、直接的な説明が検索結果には含まれていませんが、昆虫の寒冷地適応に関する一般的な知識と推論を用いて説明することができます。 
## 寒冷地適応としての幅広い腹部 
昆虫の寒冷地適応には、主に以下の要因が関係していると考えられます: 
1. **体温調節**: 幅広い腹部は、体積に対する表面積の比率を減少させます。これにより、寒冷環境下での熱損失を抑える効果があります[1]。 
2. **エネルギー貯蔵**: 寒冷地では、活動可能な期間が限られるため、より多くのエネルギーを貯蔵する必要があります。幅広い腹部は、より多くの脂肪や栄養を蓄えるスペースを提供します[1]。 
3. **卵の保護**: ♀の場合、幅広い腹部は多くの卵を保護し、保温する役割を果たす可能性があります。これは、厳しい環境下での繁殖成功率を高めるのに役立ちます。 
4. **凍結耐性**: 寒冷地の昆虫は、体内に糖や糖アルコールを蓄積して凍結耐性を獲得します。幅広い腹部は、これらの物質をより多く貯蔵するのに適しています[1]。 
## 腹端での土掘りについて 
ミカドフキバッタ♀が凍った土を腹端で掘る必要性については、提供された情報からは確認できません。一般的に、バッタ類は産卵管を使って土中に卵を産み付けますが、凍った土を特別に掘る適応があるかどうかは不明です。 寒冷地適応としての幅広い腹部は、主に体温維持、エネルギー貯蔵、および凍結耐性の獲得に関連していると考えるのが妥当です。これらの適応は、ミカドフキバッタが厳しい寒冷環境で生存し、繁殖する能力を向上させると推測されます。 
(出典を34個も列挙したURLリストは割愛) --- Answer from Perplexity: pplx.ai/share

セカンドオピニオンとして、同じ質問をGemini2.0 AIにも尋ねてみました。 
その回答は、Perplexityとほぼ同じ内容でしたが、ダブルチェックしてみても、Google検索では関連情報(出典)がろくにヒットしません。 
この問題に対するAIの推論が正しいのか、それとも知ったかぶりのハルシネーションなのか、私には判断しかねます。
ミカドフキバッタの幅広い腹部が寒冷地適応である理由について、複数の要因が考えられます。 
**体積と保温** 
寒冷地では、体温を維持することが重要です。幅広い腹部は、体積を大きくすることで、熱を蓄えやすく、体温の低下を防ぐ効果があると考えられます。また、腹部には内臓器官が集中しているため、幅広い腹部が内臓を寒さから守る役割も果たしている可能性があります。 
**脂肪の蓄積** 
寒冷地では、食料が不足する時期があるため、エネルギー源となる脂肪を蓄えておくことが重要です。幅広い腹部は、より多くの脂肪を蓄えることを可能にし、寒さや飢餓に対する抵抗力を高めると考えられます。 
**産卵と繁殖** 
寒冷地では、繁殖期間が限られています。幅広い腹部は、一度に多くの卵を産むことを可能にし、繁殖効率を高める効果があると考えられます。また、産卵場所の確保や卵の保護にも役立つ可能性があります。 
**その他の要因** 
寒冷地に適応した幅広い腹部は、積雪時などに体が雪に埋もれるのを防ぐ効果や、風雪から体を守る効果も考えられます。また、ミカドフキバッタの祖先が寒冷地に適応した際に、たまたま幅広い腹部を持つ個体が生き残りやすかったという可能性もあります。 
**産卵のために凍った土を掘る必要性について** 
ミカドフキバッタが産卵のために凍った土を腹端で掘る必要性は低いと考えられます。一般的に、バッタ類は土壌中に産卵管を挿入して産卵します。凍った土壌は硬く、産卵管を挿入しにくいため、産卵に適した場所とは言えません。ミカドフキバッタは、比較的温暖な時期や場所を選んで産卵すると考えられます。 
**結論** 
ミカドフキバッタの幅広い腹部は、体温維持、脂肪蓄積、繁殖効率の向上など、複数の要因によって寒冷地適応した形質であると考えられます。産卵のために凍った土を掘る必要性は低いと考えられます。 
**補足** 
ミカドフキバッタの寒冷地適応については、さらなる研究が必要です。他の寒冷地性バッタ類との比較や、遺伝子レベルでの解析などを行うことで、より詳細なメカニズムが解明される可能性があります。

どうやら「近縁な種間では大型の種ほど寒冷な地域に生息する」というベルクマンの法則と似た話のようです。
しかしフキバッタは昆虫で変温動物ですから、ベルクマンの法則は適応されないはずです。
むしろ変温動物の昆虫では、寒冷地に行くほど小型のものが生息する傾向が見られ、「逆ベルクマンの法則」と言われます。
コオロギでは寒冷地では活動できる時間が短いので、成虫になるまでに摂取できる食料が少ないためと言われる。さらに小型のスズムシ類では本州南部では年3回発生、北部では年2回発生する種があり、この場合、本州南部から北に向かうにつれて小型の個体が生息するが年2回になる境界線を越えると一旦大きな個体が現れ、そこから北へふたたび次第に小型になってゆく現象がある。(wikipediaより引用)

フキバッタ類は卵で越冬するので、冬が来る前に成虫は死んでしまいます。
したがって、成虫の凍結耐性向上のために腹部が幅広になったという可能性については考慮する必要はない気がします。

2025/02/05

大雪が降る晩、ニホンアナグマが冬眠する巣穴に避難するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】同じ穴の狢

 



2024年3月上旬・午後22:30頃・気温-1℃ 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠している営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。
3/5は二十四節気のひとつ「啓蟄けいちつ」です。 
冬ごもりをしていた虫が春の気配を感じて動き出す頃なのですが、雪国の季節感とは違います。
寒の戻りで雪がしっかり降りました。 

雪が激しく降る晩遅くに1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が登場しました。 
新雪の上に残る足跡を見ると、奥の二次林内からタヌキがセットにやって来たことが読み取れます。 
タヌキはあちこちで雪の中に鼻面を突っ込んで匂いを嗅ぎ回っています。 
アナグマの巣口Rの匂いを慎重に嗅いでから、中に潜り込みました。 


【考察】
このタヌキが再び外に出てくるシーンが監視カメラに撮れていないことから、どうやら大雪を凌ぐための一時的な避難所として、しばらくアナグマの巣内に留まったようです。 
アナグマとタヌキが「同じ穴のむじな」として寄り添って寝るのか、それとも別々の居住区で寝るのか、巣内の様子を知りたいものです。 





 

↑【おまけの動画】 
"Tanuki - Japanology Plus" by NHK WORLD-JAPAN
海外向けに日本のタヌキを紹介した番組です。
タヌキ研究の第一人者がじきじきに案内してくれる豪華な番組。
英語の勉強にどうぞ。(翻訳字幕を表示することも可能です。)

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