2023/04/17

里山のトレイルカメラに下半身だけ写ったホンシュウジカ

 

2022年10月上旬・午前9:40頃 

里山の林道で常に水溜りがある区間を自動撮影カメラで監視しています。 
ある朝、大型の草食獣が林道を右から左に早足で通り過ぎました。 
体高が高く、尻の毛が白いので、ホンシュウジカCervus nippon centralis)のようです。 
残念ながらカメラの起動が間に合わず、下半身の側面がちらっと写っただけでした。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。
見慣れたニホンカモシカと比べると、体毛が黒々としています。 
カモシカのように林道上の下草を採食することはありませんでした。

※ 旧機種で明るい昼間に撮った映像は不自然なピンク色に染まるので、動画編集時に自動色調補正を施しています。 

こんな断片的な映像でも、私にとってきわめて重要な記録です。 
山形県の多雪地帯でニホンジカは越冬できないため、ほとんど生息していないことになっているからです。

関連記事(1年前の撮影)▶ 朝の山林で採食するホンシュウジカ♂@山形県【トレイルカメラ】

前年(2021年)に鹿を初めて撮ったのも10月中旬でした。 
10月に交尾期のピークを迎え、ホンシュウジカ♂は寝食を忘れて♀を探し求めるのだそうです。 
今回の動画では頭部が写っておらず、角の有無で性別を見分けることが出来ません。 
おそらく、探雌行動の♂がはるばる遠出をして来たのではないかと予想しています。 
福島県から北上したのか、新潟県や宮城県から山伝いに来たのか、興味深いところです。 
いまのところ私のトレイルカメラに鹿が写るのは年に1回だけで、きわめて稀です。 
生息密度が低く保たれていることが伺えます。
地球温暖化が進行すれば冬の積雪量が減り、分布を広げたシカによって当地山林の植生は壊滅的な食害を受けて荒廃する恐れがあります。

林縁で虫を捕食するコガラ(野鳥)

 

2022年10月上旬・午後13:45頃・くもり 

私が山間部の峠道を歩いていると、カラ類の混群と遭遇しました。 
道端の法面は雑木の灌木に覆われているのですが、その細い横枝に止まったコガラPoecile montanus)が何か小さな虫を捕食しました。 
慌ててカメラを向けると、コガラは嘴を細い横枝で拭っていました。 
何か虫を食べた直後に汚れた嘴を掃除しているのでしょう。 
綿のような白いワックスが嘴に付着しているので、獲物はワタムシ(アブラムシの仲間)ではないかと想像しましたが、白い蛾の鱗粉かもしれません。 

その後は群れの仲間と鳴き交わしながら、斜面の茂みを下へ下へ移動していきます。 
私を警戒して、最後は下草のアカソ?群落に隠れてしまいました。 
車道の反対側はスギの植林地で、カラ混群の一部はここに居ました。

2023/04/16

右肩に黒点があるニホンカモシカがトレイルカメラの匂いを嗅いでから道端の落枝に眼下腺マーキング

 



2022年10月上旬・午後14:08・気温14℃ 

里山のスギ林道に設置した自動センサーカメラに写った野生ニホンカモシカCapricornis crispus)の記録です。 
里山に暮らす野生哺乳類は夜行性が多いのですが、カモシカは昼も夜も活動しています。 

明るい日中に登場したカモシカがいきなり至近距離で頭部だけ写りました。 
林道脇の法面(画面手前の斜面)を下りて来て林道にたどり着いたところなのか、あるいはカメラの死角になっている林道の右端を通って左から歩いて来たのでしょう。 

フンフン♪という鼻息がしたと思いきや、カモシカが首を伸ばしてカメラに顔を近づけ、頻りに匂いを嗅いでいます。 
くるっと向きを変えて林道を渡ると、道端から突き出たお気に入りのスギ落枝の匂いを嗅いで狩る先端部に顔を擦り付けました。 
眼下腺マーキングが済むと、林道を右に立ち去りました。 

この個体は右肩に目立つ黒点が1つあります。 
角や耳に目立つ特徴は見当たりません。 
同時期に別の場所に設置したトレイルカメラには、右肩よりもやや後方の背中に、やや滲んだ黒班をもつカモシカが写っていました。

関連記事 ▶ 右背に黒斑があるニホンカモシカが道草を食う未明【トレイルカメラ:暗視映像】

この形質が生まれつきの母斑で、しかも親子で遺伝しているとしたら面白いですけど、どうなんでしょう? 
黒班の形成メカニズムはともかく、私としてはカモシカを個体識別できれば御の字です。 



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