2022/08/29

ブラックベリーの花で採餌するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年6月中旬・午前10:25頃・晴れ 

民家の庭先に咲いたブラックベリー(=セイヨウヤブイチゴ)キムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。 
単眼の周囲に茶色の毛が密生している個体が重低音の羽音♪を響かせて花から花へ忙しなく飛び回ります。 
吸蜜するクマバチ♀の後脚をよく見ると、花粉籠は空荷でした。 
ブラックベリーの花の雄しべにはもう花粉はほとんど残っていないようです。 
既に受粉を済ませて未熟な果実がたくさん育っています。 

白い花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:16〜) 
訪花中のクマバチ♀の背後をオオフタオビドロバチらしき狩蜂が飛び去りました。(@2:32)
オオフタオビドロバチもブラックベリーの花蜜を吸っていたのか、それとも狩りの獲物を探索しているのかもしれません。
    

2022/08/28

野生ニホンザルが塊根?を掘り出して採食した謎の植物【名前を教えて】

 

2022年6月下旬・午後16:10頃・くもり

前回の記事:▶ 里山の尾根道を遊動する野生ニホンザルの群れと遭遇

里山の尾根道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)小群の観察記録です。 
細い尾根道を縦列でこちらに向かって来る2頭のうち、後続の個体が座って道草を食い始めました。 
手前に自生するイヌツゲ?の低木が邪魔でよく見えないのですけど、何か1本の植物を選ぶと根こそぎ手で引っこ抜いたようです。 
その茎を口に咥えたまま、山道を私の方へ歩いて来ます。 
再び座り込んで食餌を再開。 
茎全体を手でしごいて葉や細根、泥を取り除いてから、少し膨らんだ太い根を食べました。 
ニホンザルが餌に付いた泥をきれいに落としてから食べる行動を初めて実際に観察した私は、ちょっと感動しました。
かの有名な「幸島の猿の芋洗い行動」を連想したからです。
興味深いことに、ニホンザルが食べたのは膨らんだ根だけで、葉や茎は全く食べずに捨てました。

食べた根の切り口は白く見えます。 
この膨らんだ根っこはデンプン質に富む球根や鱗茎、塊根なのでしょうか? 
問題の採食シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@1:22〜)してみても、私にはこの植物の名前が分かりません。 
ズームインしても少し遠い上に、花や果実などの分かりやすい特徴が無いのです。 
そもそも草本植物なのか、木本植物の幼木なのかも、分かりません。 
少なくともヤマノイモのような蔓植物ではなさそうです。 
もしかすると、ヒトの食用(サバイバルの非常食)にもなる山菜なのかな? 
山菜採りをしない私は、知識がありません。 
撮影直後に猿の食べ残し(茎と葉)を回収するか、猿が採取した辺りの植物をじっくり調べてみるべきでしたね。 
このときの私は遊動するニホンザルの群れにノコノコついて行ってしまったのです。 

名前を聞きかじったことのあるノビルギョウジャニンニクの鱗茎なのでしょうか? 
しかし撮影地点の標高は約610m(ブナ帯よりも少し標高の低いミズナラ帯、冷温帯落葉樹林)で、分布する生息環境が違います。 
葉の形状、葉脈を映像と見比べると、ノビルやニンニクっぽくありません。 
文献検索(Google Scholar)でヒットした次の論文のPDFをダウンロードして読むと、ノビルもギョウジャニンニクもリストに含まれていました。
三戸幸久. "ニホンザル採食植物リスト." Asian paleoprimatology 2 (2002): 89-113.
ニホンザルが食べた謎の根っこの植物名をご存知の達人がいらっしゃいましたら、是非教えてください。


【追記】
中川尚史『サルの食卓―採食生態学入門 (平凡社 自然叢書)』によると、
地上部分に対して根や根茎など地下部分はススキやツワブキなど一部のものを除いて、ニホンザルはほとんど利用しない。(p71-72より引用)

今回ススキは明らかに除外できます。

当地(里山の尾根筋)で常緑のツワブキが自生するかどうか、分布域から考えると微妙なのですが、ツワブキを候補として探してみることにします。 

水田すれすれに飛びながら虫を捕り水浴するツバメ(野鳥)

 

2022年6月中旬・午後17:20頃・晴れ
前回の記事:▶ 水田の畦道で巣材の泥を集めるツバメの親鳥(野鳥)

夕方に農村部の水田でツバメHirundo rustica)が高速で低く飛び回っていました。 
おそらく蚊柱などの小さな飛ぶ昆虫を空中で次々に捕食しているのでしょう。 
水面にすばやく着水したので1/5倍速のスローモーションで見直すと、飛びながら水浴していました。 

その田んぼの横を通る車道(舗装路)の端でツバメ3羽の群れが鳴き交わしながら休んでいました。 
ツバメは滅多に地上に着陸しないので、珍しい光景です。 
なんとなく、巣立ったばかりの幼鳥なのかな? 
カメラを向けたらすぐに飛んで逃げてしまいました。 
水田の上を高速で低く飛び去る個体を流し撮り。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

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