2016/02/14

獲物を捕食・吸汁するユカタヤマシログモ(蜘蛛)



2015年10月下旬

ユカタヤマシログモの飼育記録#3


約3週間(22日)ぶりにユカタヤマシログモScytodes thoracica)に給餌してみます。
このぐらいの絶食は平気なはずですが、ユカタヤマシログモは心なしか不活発でした。(これが正常なのかな?)
ピンセットでつついてもゆっくり動きまわるだけで逃げ出しません。
生餌は今回も室内で捕獲したオオヒメグモParasteatoda tepidariorum)幼体。
同居させたオオヒメグモが活発に歩き回り逃げ出そうとするので、容器に蓋をする必要がありました。
小シャーレ(直径3cm)内で同居させたら出会い頭に勝負が決しました。
狩りの瞬間をハイスピード動画に撮ろうと試みたものの、難しくてまた失敗です。(※ 追記参照)
ユカタヤマシログモはしばらく身繕いしてから(動画公開予定)、仕留めた獲物の歩脚に噛み付いて捕食を始めました。

映像はここから。
身繕いすると、仕留めた獲物の歩脚に噛み付いて体外消化を開始。
噛み付く部位は前回と同じなのが興味深く思いました。
途中でユカタヤマシログモは噛む場所を変更しました。(@3:25〜)

※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。

一見すると動きがなくて退屈な映像に見えるかもしれません。
ところが、この食事シーンを微速度撮影してみると、とても面白い現象が見えてきました。

つづく→#4:ユカタヤマシログモ(蜘蛛)の体外消化を透視する【10倍速映像】



※ 追記
【おまけの動画】



トリモチのような粘着糸を吐きつけて獲物を狩る瞬間を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
(失敗作なので、ブログ限定で公開します。)
近づいてきたオオヒメグモに気づくとユカタヤマシログモは歩脚の先で触れて距離を測りました。
分厚い容器越しではピント合わせが難しく、初めは接写に苦労しました。

吐糸一発目の瞬間は残念ながらピンぼけ。
ハイスピード動画撮影のために強い照明を当てたら、透明プラスチック容器に反射して白い糸が見えにくくなってしまいました。
勢い良く吐糸した反動(反作用)でユカタヤマシログモは瞬間的に後方へ動きます。
獲物は逃れようと暴れるものの、粘着糸で磔にされています。
ユカタヤマシログモは獲物を目の前にしつつ、歩脚の先を舐めて身繕いを始めました。
獲物に毒が回るのを待っているのでしょう。

最後はようやく噛み付きました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。


2016/02/13

菊の花蜜を吸うキンケハラナガツチバチ♂



2015年10月中旬

道端の民家の花壇に咲いた菊の花(種名不詳)でキンケハラナガツチバチ♂(Megacampsomeris prismatica)と思われるツチバチが訪花していました。
真っ黄色の花で明らかに園芸種のようですが、名前が分かりません。
吸蜜を終えた雄蜂は、触角を拭ってから隣の花に移動しました。
頭楯の色は確認できませんでした。



2016/02/12

網に付いたノコンギクの花を取り除くジョロウグモ♀(蜘蛛)



2015年10月上旬

花を食べる造網性クモの謎#9:

ジョロウグモ♀(Nephila clavata)は花を食べることがあるのでしょうか?
近くに咲いていたノコンギクの花を摘んでジョロウグモの馬蹄形円網に投げつけ給餌してみました。
甑に占座していたクモは直ちに駆けつけ、歩脚で慎重に触れて花を調べています。
ジョロウグモにとっては未知との遭遇のはずです。
ようやく獲物ではなく異物と判断したらしく、周囲の糸を切り始めました。
クモは何か食べかけの獲物(体外消化で黒変している)を口に咥えたまま作業しています。
花に噛み付いたり梱包ラッピングしたりすることもありませんでした。
もしこのとき音叉を使って花に振動を与えたらラッピングが解発されたでしょうか?
花の茎が長いせいで、網から完全に外すのに手間取っています。
ようやく花を捨てると(@2:37)、その場で網を歩脚で弾き、他の異物が付いていないかどうか確認しました。
居候の♂が待つ甑に戻ると♀は下向きに占座し、身繕いを開始。

つづく→#10:アメリカセンダングサの花を食すジョロウグモ♀(蜘蛛)の謎


給餌前の♀♂ペア

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