2012/04/08
アカゲラ♀が朽木の巣穴を物色・侵入【野鳥】
ゴジュウカラ巣穴の定点観察記3
2012年3月下旬
ゴジュウカラ(Sitta europaea)が営巣を始めた巣穴を雪の日に監視していると、アカゲラ♀(Dendrocopos major)が飛来しました。
巣穴の入口に止まって物件を覗き込むと、そのままヒョイと侵入しました。
どうやらゴジュウカラは外出中のようです。
慌ててピンボケの映像になってしまいましたが、侵入シーンを撮れたのはこれだけなので、個人的な記録のために公開します。
この後アカゲラ♀が巣穴から出て行くシーンやゴジュウカラとの喧嘩などは見ていません。
てっきり啄木鳥の古巣をゴジュウカラが再利用しているのかと思っていたのですが、実はアカゲラが使用中の巣をゴジュウカラが乗っ取ろうとしているのだろうか?(あるいは逆かも?)
この優良物件が一体誰の巣穴なのか分からなくなってきました…。
(つづく→その4)
2012/04/07
巣穴から木屑を捨てるゴジュウカラ【野鳥】
ゴジュウカラ巣穴の定点観察記2
2012年3月下旬
朽木を5日後に再訪すると、ゴジュウカラ(Sitta europaea)が同じ巣穴に出入りしていました。
巣穴の中を掃除/掘削しては木屑を外に捨てているようです。
ここで本格的に営巣すると決めたのでしょうか。
まるで鳩時計のように規則正しく入り口に顔を出しては嘴に咥えた木屑を外に捨てています。
中のゴミを拾い集めているのかと思いきや、自らも巣穴の壁面を嘴で突ついたり毟り取ったりした木屑を捨てています。
やがて
このとき細長い木片(樹皮?)のような物を咥えて入巣したのが不思議です。
巣材を運び入れているのだろうか。
ところが持ち込んだ木片を咥えて何度も入り口に顔を出すものの、飛び出すのを躊躇しているようです。
ようやく木片を咥えて飛びたち、すぐに空荷で帰巣しました。
(個体識別できていないので、帰巣したのは別個体である可能性もあります。)
求愛給餌とも違うようですし、一体何がしたかったのやら謎です。
小雪がちらつく中、離れた位置のカラマツの大木をブラインド代わりに隠し撮りしました。
しかし、どうも次第にゴジュウカラが私の存在を警戒し始めたような気がします。
次回はブラインドに工夫してみます。
(つづく→その3)
2012/04/06
ルリビタキ♀がウルシの実を採食【冬の野鳥】
2012年3月下旬
雪の残る低山でゴジュウカラの定点観察を終えて帰り支度をしていたら、一羽の見慣れない野鳥が近くにやって来ました。
帰ってから野鳥図鑑をめくって調べても、なかなか正体が分かりません。
シロハラにしては変かな?と迷った挙句、ようやくルリビタキ(Tarsiger cyanurus)の♀タイプと判明。
コンパクト図鑑にはルリビタキの派手な♂の写真しか載っていないというのは問題です(地味な♀も載せてくれないと!)。
『鳥のおもしろ私生活』p180によると、
この鳥は警戒心も弱くて愛らしいし、冬枯れの林道脇の身近な存在だ。 ♂が青くなるのに約2年かかるらしい。若い♂は♀と同じような色のまま繁殖する。♀や若鳥は尾だけが青い。
林道沿いに生えたヤマウルシの実を啄んでいます。
少し飛んで移動すると、 アカマツ・カラマツ混合林の林床に生えたウルシ幼木の枝に止まりました。
垂れ下がった小枝に鈴なりになっている白い実を一粒ずつ採食しています。
啄む際は枝に一瞬ぶら下がる姿勢になったりホバリングしながら採食することもあります。
小鳥にしては余り警戒しないようで何度もカメラ目線をくれました。
小雪がちらつく中、ときどき寒風に煽られ羽毛が逆立ちます。
食事が済むと、一瞬雪面に降りてから隣の木の枝に飛んで移動。
尾羽を小刻みに上下しながら顔はキョロキョロ。
長い休息の末にようやく飛び立ちました。
後半3:50-の映像は食後に木の枝に止まっているだけなので、お急ぎの方はスキップして頂いて結構です。
枝に止まったまま脱糞しました(@5:41)。
樹種を同定するため、撮影後に実の付いた枝を採集しました。
【追記】
葉の形からヌルデは除外できました。
ヤマウルシだと思います。
上田恵介 編『種子散布 助けあいの進化論〈1〉鳥が運ぶ種子』によると、
ウルシ属の仲間は、種子の表面が脂肪を主成分とした蠟物質で覆われており、比較的多くの鳥に採餌される雌雄異株の樹木である。 (p57より引用)
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