2024年9月上旬〜中旬
蔓植物の荒ぶる運動が面白いので、クズの次はカナムグラを被写体に選んでタイムラプス動画を撮ることにしました。
長期間カメラを放置しても大丈夫そうな場所を探し回り、ようやく見つけました。
湿地帯の横を通る遊歩道にカナムグラの群落がはびこり、誰も立ち入らなくなっていました。
草刈りをする予定もなさそうです。
水路の近くに三脚を立てて、タイムラプス専用カメラを固定しました。
明るい時間帯(午前4:00〜午後19:00)にタイマーを設定し、20秒間隔でインターバル撮影しました。
植物の運動は夜になっても続くのですけど、このタイムラプス専用カメラには赤外線による暗視機能がないので、暗い夜は無駄撮りになってしまいます。
週間天気予報では、しばらく好天が続くとの予想です。
カメラを12日間(9/3〜9/14)放置して撮れた定点映像を早回し加工した、20x20x10=4000倍速動画をご覧ください。
真っ暗な夜の部分は編集でカットしたので、ほぼ午前4:55〜午後18:30の記録映像となりました。
強風を伴う大雨が降ったので三脚が倒伏したのではないかと心配になり、11日後に現場入りすると、カメラは無事でした。
レンズの手前の至近距離にカナムグラの太い蔓が横切るように伸びて画角を遮っていました。
カメラのレンズに予め曇り止めスプレーを塗布しておいたおかげで、朝露や雨粒が付着しても晴れたらすぐに乾いてくれます。
レンズに直接スプレーしたのではなく、カメラを防水ケース(ハウジング)に入れてからスプレーしました。
時間の進みを早めて見ると、カナムグラの蔓の先端部が絶えず旋回運動しながら伸びていました。
成長しながら、巻き付く相手を探索しているのです。
回転の向きは、植物から見て反時計回りでした。
(観察者が上から蔓先を見下ろすと、時計回りに見えます。)
撮影時期が少し遅かったので、花が咲いたら蔓の旋回運動や成長に影響があるかもしれない(※ 追記参照)、と心配でしたが、花穂も旋回していました。
カナムグラ(アサ科)はマメ科ではないので、クズのように葉が傾く調位運動は見られませんでした。
雨が降ると、カナムグラの群落全体が少し押し潰されたように草丈が低くなります。
晴れて光合成が復活すると植物体に張りが出て、草丈が戻ります。
画面の奥に、用水路を渡る橋の欄干(ガードレール)が写り込んでいます。
豪雪地帯のため、毎年冬に積もった大雪の重みで、水平だった鋼鉄の欄干がグニャグニャに歪んで(たわんで)います。
その欄干に時々、おそらくダイサギ(Ardea alba)と思われる白鷺が止まっていました。
他に野生動物が往来する姿は写っていませんでした。
余談ですが、カメラを回収するために現場入りしてカナムグラの群落を歩くと、雄花の花穂が揺れて大量の白い花粉が風に舞いました。
雌雄異株の風媒花なので、その様子も動画に撮ればよかったですね。
秋に発生する花粉症の原因の一つなのだそうです。
風媒花のカナムグラは花蜜を分泌しませんから、訪花する昆虫がタイムラプス動画に全く写っていないのも当然です。
↑【おまけの映像】
早回し加工する前のオリジナル素材の400倍速映像をブログ限定でお届けします。
※【追記】
蔓植物の成長が止まれば旋回しなくなるのでしょうか?
それとも枯死するまで旋回運動を続けるのでしょうか?
Perplexity AIによる回答がこちら。
蔓植物の典型的な「旋回運動(回旋運動)」は、基本的にその部分が伸長成長しているあいだだけ起こり、伸長が止まればそこでほぼ停止します。jstage.jst+1
回旋運動と伸長成長の関係
回旋運動は「運動成長」の一種で、茎の一部が周期的に非対称に伸長することで先端が円を描くように見える現象です。jstage.jst
そのため、伸長が止まると、その部分では非対称伸長も生じなくなり、回旋運動も消失します。jstage.jst
支柱がない場合のつる先端
アサガオなどでは、つる先端が支柱を探索するように回旋し続けますが、登れる支持物が見つからない状態が続くと、その先端の伸長成長自体が停止します。tadami-buna
伸長が止まった後は、その先端部はやがて局所的に枯死し、当然そこでの回旋運動も見られなくなります。tadami-buna
個体全体としてはどうか
一つのつる先端で伸長・回旋が止まっても、同じ個体の別の節から新しい側枝や新しいつるが伸び出せば、その新しい伸長部位では再び回旋運動が見られます。lifesci.tohoku
したがって、「個体が枯死するまでずっと同じつるが回り続ける」というより、「成長している若い部位だけが、その成長期間中に回旋運動を示す」と考えるのが妥当です。lifesci.tohoku+1
まとめ(質問への直接回答)
あるつる先端について言えば、「その部位の伸長成長が止まると、回旋運動も基本的に止まる」が答えになります。tadami-buna+1
植物体全体としては、次々に新しい成長点が出るかぎり、それら新しい部位で回旋運動が現れ続け、最終的には個体の生長活動が衰え、枯死に向かう段階で全ての回旋運動が消失します。lifesci.tohoku+1
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