2021年4月下旬・午後14:55頃・くもり
農村部でフワフワした白い羽毛を拾ったスズメ(Passer montanus)が嘴に咥えたまま、納屋のトタン屋根の上に飛び上がりました。
産座として巣内に敷き詰める材料を運搬中だとすぐに分かった私は、このスズメが帰巣するまで見届けることにしました。
▼関連記事(1、3年前の撮影)
・巣材として羽毛を集めるスズメ(野鳥)
・巣材の枯草を集め軒下の穴に搬入するスズメ(野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】ところが、初めからこのトタン屋根に止まっていた2羽のスズメのうちの片方が、羽毛を運んできた個体を攻撃して追い払ってしまいました。
営巣地を巡る縄張り争いがあるのでしょうか?
スズメ同士で巣材の奪い合い(盗み寄生)があるのなら興味深いのに…と思いつつ撮影を続けます。
しばらくすると、羽毛を咥えた個体が左から戻って来ました。
屋根の棟をピョンピョン跳んで右端まで移動しています。
今度は邪魔をする個体は居ませんでした。
トタン屋根の端に足を掛けてぶら下がり、入巣のタイミングを見計らっています。
営巣期の野鳥は巣の位置を極力ヒトに知られたくないので、今回のスズメもおそらく私に見られていることを気にしているのでしょう。
軽くホバリングして屋根の棟に戻ってしまいました。
何度も入巣をためらっています。
そこへトタン屋根を左から登場した別個体も嘴に何かフワフワした物を咥えていました。(@0:58)
このスズメも産座の巣材を運搬中なのかもしれません。
植物の綿毛を運んでいるようにも見えたのですけど、近寄って来た別個体(餌乞い?)を警戒して逃げてしまいました。
一方、羽毛を咥えたまま入巣をためらっていた個体が遂に、屋根の棟の端にあるトタンの隙間に潜り込み、巣材を搬入しました。(@1:07)
この巣は比較的安全な場所かもしれませんが、直射日光が照りつけると巣内はかなり熱くなりそう…と老婆心ながら心配になります。
そのまま長撮りを続けると、入巣から1分25秒後にようやくスズメが空荷で巣口に頭から姿を現しました。(@1:55)
トタン屋根の裏側の空間がどうなっているのか分かりませんが、スズメの親鳥が巣内で方向転換できるぐらいの広さはあるようです。
スズメは巣口から身を乗り出してしばらく周囲を見張ってから、外に飛び出しました。
出巣の直後に左急旋回して屋根の棟の端に着地すると、羽繕いを始めました。
一休みしただけで、すぐにまた左へ飛び去りました。
入巣および出巣の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@2:25〜)。
スズメが産座の巣材を搬入する一部始終を観察できたのは初めてで、嬉しい収穫でした。
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