2021年4月下旬・午後15:50頃・くもり
里山の尾根道を縄張りとするアカタテハ(Vanessa indica)と出会いました。
厳しい冬を無事に生き延びた個体です。(アカタテハは成虫越冬)
尾根道の上を低空飛行で忙しなく往復(いわゆる蝶道)しても、やがて山道に着陸します。
曇り空ですが、翅を全開に広げて日光浴を始めました。
地上のアカタテハは口吻を縮めたままで、地面を舐めていませんでした。
ここまではよく見かける行動ですけど、アカタテハが翅を閉じたときにその翅を細かく震わせていることに気づきました。
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体温が下がらないように飛翔筋の準備運動をしているのでしょう。
つまり、即時対応でスクランブル発進できるように翅を細かく震わせてスタンバイしているのです。
気温を測るべきでしたが、残念ながら温度計を持参していませんでした。
私の体感では全く寒くなく、過ごしやすい春の気温でした。
わざわざ準備運動が必要なほどの低温ではないと思ったので、アカタテハのシバリングが興味深く思ったのです。
翅を全開にするとアカタテハのシバリングは必ず止まり、翅をしっかり閉じると再開します。
暑い夏でも同様のシバリングをするのか、確かめてみるつもりです。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:11〜)
閉じた翅を震わせながら待機(スタンバイ)していれば、翅を素早く打ち下ろすだけで飛び立つことが可能です。
しかし翅が全開状態だと、一度翅を閉じてからでないと飛び立てないので、タイムロスが生じます。
このような昆虫の体温調節行動や準備運動をサーモグラフィカメラで動画に記録してみたいのですが、高嶺の花です。
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