2026/07/11

池の水面から急速潜航で逃げるトノサマガエル【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年5月下旬・午後15:10頃・晴れ 

山麓にある池の畔を私が歩くと、岸辺で獲物を待ち伏せしていたトノサマガエルPelophylax nigromaculatus)の群れが深い池に次々と飛び込んで逃げます。 
しばらくすると池の中央部で浮上し、水面で辺りの様子を油断なく窺っています。 
このとき私が手を振ったり身動きしたりすると、警戒したカエルが慌てて身を翻して再び潜水します。 

※ 潜水時の水音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


トノサマガエルの浮上および潜水行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:09〜) 
まずは浮上シーンです。 
実は、水面で息継ぎしたアカハライモリが潜水するシーンを撮り損ねた直後に、入れ替わるようにトノサマガエルが浮上してきたのです。 
「カエルは平泳ぎする」という世間のイメージとは違い、深い池の底から浮上してくるトノサマガエルは、後脚を交互に動かして水を蹴っていました。 
クロール泳法のバタ足とも違います。
水の抵抗を減らすために、前脚は使わずに体側に沿って付けています。
水面に浮いて初めて前脚を横に広げて静止しました。 

次は急速潜水で逃げるシーンです。 
向きを変えてから後脚で力強く水を蹴って一気に深く潜ります。 
水飛沫が派手に上がって見応えがあるスローモーションになりました。 


興味深いことに、同じ池の水面でトノサマガエルの近くに浮かんでいたマツモムシNotonecta triguttata)は、私の動きに対して無反応でした。 
いつも水面で上下逆さまになって背泳しているマツモムシは、上空から迫る危険にはあまり注意を払っていないのかもしれません。
水面に波紋が立てば、鋭敏な振動覚で天敵の接近を感知して、逃避開始するのでしょう。

2026/07/10

早春の林内で巣口の雪かきをしただけで立ち去るホンドタヌキたち:3月下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2025年3月下旬 

シーン1:3/21・午前5:28・気温-1℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:39。 
日の出前なのに、雪明りで充分明るいです。 
落葉二次林にある営巣地に明け方に来ていたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の単独個体が巣口Rに顔を突っ込みながら、前脚で雪を後方に掻き出しました。 
結局、巣穴の中には入らず、外に出てきてクゥーン♪と甲高く鳴き声を発しました。 
身震いしてから、近くの細い落葉灌木に排尿マーキングしました。 
このとき右後脚を持ち上げたので、♂と判明。 
右へ立ち去りました。 


シーン2:3/22・午前5:18・小雪・気温2℃(@0:41〜)日の出時刻は午前5:37。 
翌日は小雪がちらつく未明に、3頭からなるタヌキの家族が次々とやって来ました。 
先行個体aが巣口Rで雪かきしながら、匂いを嗅いでいます。 
そこへ後続個体bが合流し、一緒に巣口Rを点検しています。 
タヌキb,aの順で奥の林内に立ち去りました。 

最後に殿しんがりを務める個体cが登場しました。 
振り返ると、タペータム(輝板)がカメラの赤外線を反射しておらず、両目を失明した個体♀hでした。 
先行する2頭のタペータムは健常で、おそらく両親♀♂なのでしょう。 


シーン3:3/22・午前5:19・小雪(@1:41〜) 
殿しんがりの個体♀hが営巣地から奥の林内に立ち去るところでした。 
両目を失明していても、雪面の匂いを嗅ぎながら迷いなく歩いています。 (嗅覚は正常なのでしょう。) 
先行する♀♂ペアとは違うルートを進んでから、右上奥で合流していました。 


【考察】 
早春の時期のタヌキは、巣内を覗き込んで匂いを嗅ぐだけで、滅多に中に入らなくなりました。 
おそらく、巣内に雪解け水がしみ出してジメジメ、ドロドロになり、居住環境が劣悪になっているのではないかと想像しています。 

ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。


マメコガネ♀が産卵のために農道を飛び回り穴を掘って地中に潜り込むまで

 

2026年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

平地に広がる田畑の農道で低く飛び回っているマメコガネPopillia japonica)が気になりました。 
飛翔距離は短く、地面を少し歩いてから、すぐにまた鞘翅をパカッと開いて飛び立ちます。 
風がそれほど吹いていないのに短距離しか飛べないのは、持久力が低いのでしょうか。 
しかも、着陸にいつも失敗しています。 
仰向けの状態に無様にひっくり返っても、自力ですぐに起き上がりました。 
飛翔シーンおよび起き上がり行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:38〜1:43) 
余談ですが、地味な保護色のヒシバッタがカメオ出演していました。(@1:05〜) 



マメコガネが鞘翅を開き後翅を羽ばたいて飛び立つ瞬間や着陸失敗後に仰向けから起き上がる瞬間をじっくり観察したかったので、ハイスピード動画での撮影に切り替えました。 
ところが、途端にマメコガネは飛ばなくなってしまいました。 
まさにマーフィーの法則です。 
砂利が敷かれた農道の脇でまばらに生えたイネ科の雑草(種名不詳)の根際に穴を掘って潜り込み始めたので、高画質のFHD動画撮影に慌てて戻しました。 

餌を探し歩いているクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が通りかかり、穴掘り中のマメコガネを邪魔してきました。
甲虫は硬いクチクラに守られているので、アリは興味を失って(諦めて)立ち去りました。 

マメコガネ♀が試掘しても地中で硬い石にぶつかったのか、深く掘れなかったようです。
諦めて、再び地表をうろつき始めました。 
結局、同じ草株の反対側に回り込んでから穴を掘り直しました。 
マメコガネはグイグイと強引に地中に潜り込むと、姿が完全に見えなくなりました。 
これから地中で草の根に産卵するのでしょう。 
砂利道のすぐ横で、雑草がまばらに生えた土の農道でした。

ここまで観察して初めて、登場したマメコガネの性別を♀だろうと推定することができました。 
私の知る限り、マメコガネの外見に性差はありません。
虫のオスとメス、見分けられますか?』という本にもマメコガネについての情報は載っていませんでした。 

最初にマメコガネ♀が農道を飛び回ったりうろうろ歩き回ったりしていたのは、産卵に適した地点を探索していたのだと合点がいきました。 
田植えの直前に農道に強力な除草剤を撒いて雑草を枯らした後、ようやく若葉が再生してきた状態です。 
まだ草丈が低くて花穂も付いていないため、マメコガネ♀が選んだイネ科雑草の種類を見分けられませんでした。 
なんとなくメヒシバとかオヒシバではないかと思うのですが、どうでしょうか。 


【考察】 
山行の後でヘトヘトに疲れていた私は、ここで観察を打ち切りました。 
三脚を持参していれば、穴掘りの様子をじっくり微速度撮影したり、産卵後の♀が地表に出てくるまで長時間の監視ができたはずです。 
しばらく待ってから掘り返して、マメコガネの卵を探してみるべきでしたね。

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野外でたまに見かけるコガネムシ科成虫の穴掘り行動について、以前から不思議に思っていました。

関連記事(4、14年前の撮影)▶ 

当時の私はマメコガネの目的が分からず、夏の高温や強い陽射しを避けるため地中に隠れるのか?(避暑)と想像していました。


マメコガネの♀が穴掘りに特化した体の作りに進化していないのが不思議です。 
例えば♀の前脚がシャベル状に発達しているなどの性差も報告されていません。 
掘坑性の狩蜂とかアリのように頑丈な大顎を使って土を掘る訳でもなさそうです。 
草の生えた根元で柔らかそうな土質の場所を選んで力任せにぐいぐいと潜り込んでいくだけでした。

今回のマメコガネ♀の胸背に付着した白点は、生まれつきの模様ではありません。
寄生バエ♀(ヤドリバエ)が体表に産み付けた卵かもしれません。 
だとすれば、蛆虫に体を食い尽くされる前に自らも早く産卵して次世代を残さなければいけません。 

産卵を済ませて地表に出てきた直後のマメコガネ♀の行動に興味があります。 
地中から外に出てきたマメコガネの成虫をたまたま観察できたとしても、それが新成虫の羽化なのか、それとも産卵を済ませたばかりの♀なのか、区別するには地道に連続観察するしかありません。 
今回のマメコガネは、胸背にある白点(寄生バエの卵?)によって個体識別することができそうです。 

産卵後のマメコガネ♀が地表に出てきた後、その穴を埋め戻したり塞いだりしないと、農道をパトロールしているアリに見つかって侵入され、食卵されてしまう可能性が高いでしょう。 
一方、羽化した新成虫が地中から外に出てきた穴は塞ぐ必要はないので、そのような行動は進化してないはずです。 
つまり、地表に出てきた直後の行動で見分けられるかもしれない、と予想してみたのですが、実際に観察してみないことには分かりません。 

よくよく考えてみると、マメコガネ♀の前脚が穴掘りに特化しておらず、穴掘り行動が洗練されていないとすれば、産卵後の埋め戻し行動は特に必要ないかもしれません。 
産卵後の♀が地中から外に戻ろうとするだけで、穴の周囲の土が自然に崩れて卵は埋まってしまいそうです。 
その場合、マメコガネ♀が産卵のために掘った穴を「巣穴」と呼べるかどうか微妙です。

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マメコガネの産卵シーンも地中の卵も実はいままで誰もしっかり観察していないのではないか?と密かに疑っています。
芝生などの地中にマメコガネの成虫が潜り込むことと、草地の地中で幼虫が育つことから、ブラックボックスの産卵行動について推測しているだけなのではないでしょうか? 
Perplexity AIに問い合わせても、私の生意気な疑いに対してしっかりした反証はありませんでした。
飼育下なら観察しやすいかもしれません。 




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