2026/05/31

ホンドタヌキの溜め糞に群がるクロボシヒラタシデムシ♀♂とアカバトガリオオズハネカクシ:4月下旬の林道

 

2024年4月下旬・午後13:30頃・くもり 

春の里山でスギ植林地と雑木林の間を通る林道の真ん中に残されたホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場ltrを久しぶりに定点観察します。 
山腹を登ってきた林道ですが、この短い区画は平坦な地形になっています。 
巨大な糞塊から、この日は強い糞便臭が漂っていました。 
白っぽい獣毛が多く含まれた糞が気になります。 
タヌキが野ネズミなどの小動物を狩るとは思えないので、何か野生動物の死骸を食べたのでしょう。 

タヌキの溜め糞ltrに来ていた甲虫を観察しました。
クロボシヒラタシデムシOiceoptoma nigropunctatum)成虫の多くは♀♂ペアで交尾中でした。 
他には1匹のアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシPlatydracus brevicornis)がうろついていました。 
いわゆる糞虫類は見つかりませんでした。 
ハエ類は、私が撮影のため近づいたら逃げてしまいました。 







2026/05/30

水路の岸でオニグルミ堅果の殻を噛み割ろうと試す若いニホンザル

 

2024年9月中旬・午前11:25頃・晴れ 

山麓の涸れた用水路の中に居た若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)が、梯子を使わずに、垂直のコンクリート岸壁(高さ170cm)を身軽によじ登りました。 

水路沿いの草深い小径に落ちていたオニグルミ堅果を拾うと、力任せに噛んでみました。 
しかし子猿はまだ顎の力が弱く、硬いクルミの殻を割れませんでした。 
左右対称の殻のつなぎ目に歯を立てて割るというコツをまだ知らないようです。 
この後、若いニホンザルはオニグルミ堅果を持ち去ったのか、途中で捨てたのか、後ろ姿ではよく分かりませんでした。 

今回のニホンザルはオニグルミの種子を捕食できなかったので、短距離でも持ち去ったら、種子散布を助けたことになります。 
ニホンザルの成獣になると顎の筋力が増し、オニグルミ堅果の殻を噛み割って中の仁を食べるコツを学んだ個体がでてくるそうです(種子捕食者)が、私はまだその様子を観察できていません。

関連記事(1、2年前の撮影)▶ 

春に畑を耕すトラクターの周囲で掘り出された虫を捕食するハシボソガラスとハクセキレイ(野鳥)オートライシズム

 

2026年4月中旬・午後15:15頃・くもり 

雪国にも春が訪れ、畑の土をトラクターが耕していました。 
トラクターの後部に取り付けられた回転刃で畑の表土を掘り起こした上で、フカフカの土壌をきれいに均しています。 

♀♂つがいと思われる2羽のハシボソガラスCorvus corone)がトラクターの近くに集まり、地中から掘り出されたミミズなどの土壌生物を次々に捕食していました。 
カラスは、トラクターの動きや騒音をあまり恐れていません。 
手前の農道を軽トラが走っても、ハシボソガラスは逃げませんでした。 
おそらくこの辺りを縄張りとするカラスの♀♂ペアは、農家の老夫婦やトラクターに馴れているのでしょう。 

このように、他の生物の行動を利用して採食する行動をオートライシズムと言います。 
動画をよく見ると、畑の奥にハクセキレイMotacilla alba lugens)も来ていましたが(@1:30〜)、ハシボソガラスに比べてトラクターをまだ怖がっているようです。 

田畑で見られる鳥のオートライシズムを撮影したくて、毎年注目しているのですが、ようやく明確な事例を観察することが出来ました。 
鳥類生態学(バードウォッチング)の本や写真集などに載っているオートライシズム行動がなぜか当地ではほとんど見られなくて、その理由が分からず首をひねっていました。 
爆音機や防鳥グッズなどを駆使して、作物を食害する鳥を追い払っているため、当地の鳥は農民を恐れて近づかないのでしょうか? 
(銃やカスミ網で鳥を駆除していた時代の名残り?) 
それとも、強力な農薬(殺虫剤)を毎年使っているために田畑の土壌生物が激減しているのでしょうか? 
今回の撮影成功で、後者が理由だと私は確信しました。 
(もちろん実証するには、農家の協力を得て土壌生物の数や種類をしっかり調べる必要があります。) 
農薬の使用を最小限に控えた有機農法が行われている農地では、今でも鳥と農耕機械の密接な関係が残っているのでしょう。 
逆に、農作業中に鳥のオートライシズムが見られる田畑は土壌が肥えている(土壌生物の多様性が高い)という間接的な指標になるかもしれません。 


※ プライバシー保護のため、トラクターを運転する農夫の顔に動画編集でモザイク処理を施しました。 
元々の映像素材をYouTubeにアップロードした上で、自動処理でモザイクをかけてもらおうとしたら、ヒトの顔が認識されなかったので、仕方なく自分でちまちまとやりました。


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