2025/03/04

クリの落果を手に持ちながら直立二足歩行する若いニホンザル

 



2023年10月上旬・午後12:50・晴れ 

山麓の路上に散乱したクリ(栗)の落果を拾い食いしているニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを撮影していると、直立二足歩行を目撃しました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:14〜) 

奥から来た若い個体が両手にクリを拾ったまま後足で立ち上がり、ヒョコヒョコと2〜3mほど二足歩行したのです。 
もしかすると左手を捻挫かなにか怪我していて、痛いから着地しないようにかばいながら3本足で歩いている状態から立ち上がったのかと初めは思いました。 
しかし、そうではなく、「両手に花」ならぬ「両手に栗」の状態だったのでしょう。 
ニホンザルは普通、食べきれない餌を頬袋に詰めて運びますが、今回は両手も食べ物を握っていて歩きにくかったので、直立二足歩行に切り替えたようです。 

「野生のニホンザルが直立二足歩行するのは、どういう時か? 例えば、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺うとき、などが考えられる。他にはどんな場合に立ち上がって歩くのか?」とPerplexity AIに質問してみると、以下の回答を得ました。
 (32個の出典URLリンクは割愛)
野生のニホンザルが直立二足歩行をする状況は限られており、通常は四足歩行を主な移動手段としています。しかし、特定の状況下では直立二足歩行を行うことがあります。 
## 直立二足歩行の状況 
**1. 警戒時の視界確保** 
ご指摘の通り、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺う際に直立二足歩行をすることがあります。これは、より広い視野を確保し、潜在的な危険を素早く察知するためです。 
**2. 水辺での移動** 
浅い水域を渡る際に、直立二足歩行をすることがあります。これは体の大部分を水面上に保ち、毛皮が濡れるのを最小限に抑えるためです。 
**3. 食物の運搬** 
両手に食物を持って短距離を移動する際に、直立二足歩行をすることがあります。これにより、手を自由に使って食物を運びながら移動できます。 
**4. 威嚇行動** 
群れの中での順位争いや、他の動物との対峙時に、一時的に直立姿勢をとることがあります。これは自身をより大きく見せ、相手を威嚇するためです。 
**5. 好奇心からの探索** 
新しい環境や物体に遭遇した際、より詳しく観察するために一時的に立ち上がることがあります。これは、周囲の状況をより良く把握するためです。 
**6. 人間の影響** 
人間との接触が多い地域では、餌付けなどの影響で、短時間の直立二足歩行を学習することがあります。しかし、これは自然な行動ではありません[1][3]。 
## 二足歩行の限界 
ニホンザルの身体構造は、本質的に二足歩行に適していません。彼らの解剖学的特徴は、四足歩行と木登りに適応しています[1][3]。そのため、直立二足歩行は一時的なものであり、長距離や長時間の移動には使用されません。 研究によると、ニホンザルは訓練によって二足歩行の能力を向上させることができますが、これは自然な行動ではありません[3]。野生のニホンザルにとって、直立二足歩行は特定の状況下での一時的な行動であり、主要な移動手段ではないのです。


この中で、今回のニホンザル個体は「3. 食物の運搬」 のために直立二足歩行したと考えられます。

ヒトの祖先が直立二足歩行を始めた進化の過程にどうしても思いを馳せてしまいますが、ニホンザルは類人猿でもヒトの祖先でもないので、単純な比較は出来ません。

狩猟採集を始めた原始人が食料をたくさん持ち帰るために手に持って立ち上がり二足歩行を始めた、というシナリオは正しくありません。

猿人(アウストラロピテクス)が二足歩行を始めたのが先で、その後で原人(ホモ・エレクトス)が石器や火を使い始め、狩猟採集の生活をするようになったというのが現在の定説です。



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秋にセイヨウタンポポの花蜜を吸う秋型のキタテハ

 

2023年10月下旬・午前10:40頃・晴れ 

稲刈りの済んだ刈田の農道にまばらに咲いたセイヨウタンポポで秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。 
普通種同士のありふれた組み合わせですが、秋に撮ったのは初めてです。 



半開きの翅を忙しなく開閉しながら、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
真上から背側を見下ろす撮影アングルのために翅裏が見えず、性別を見分けられませでした。 

この頭花は花蜜の量がよほど多いようで、なかなか次の花に飛び立ってくれません。 
急ぐ用事のあった私が痺れを切らして近づくと、ようやくキタテハは飛んで逃げました。 

キタテハが吸蜜していたタンポポの頭花をめくって萼の総苞片が反り返っていることを確認し、帰化植物のセイヨウタンポポと判明。

2025/03/03

外出前に巣口を念入りに隠蔽するホンドタヌキ♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年3月下旬 

平地の二次林で死亡したニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)に住み着いた(乗っ取った)ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の動向を自動撮影カメラで監視しています。 


シーン1:3/24・午後18:23・気温9℃(@0:00〜)日の入り時刻は午後17:58 
小雪がちらつく晩に、巣口L付近でタヌキの♀♂ペアがうろついていました。 
巣口Lの匂いを嗅いだだけで、2頭は相次いで巣穴Rに入りました。 タヌキが巣穴Lに入るのを一度も見たことがありません。 
巣穴Lは住心地が悪くて使われていないようです。 

巣穴Rを内見すると、また外に出てきました。 
タヌキの♀♂ペアは興奮したように(嬉しそうに?)、巣穴Rへの出入りを繰り返しています。 


シーン2:3/24・午後18:27(@0:38〜) 
タヌキの♀♂カップルは、相変わらず巣穴Rへの出入りを繰り返し、はしゃいでいます。 
やがて♀が出巣Rした後、身震いしてから林内へ入り、右へ立ち去りました。 
夜行性のタヌキは、これから♀♂ペアで一緒に採餌に出かけるのでしょう。 

外出する前に、後続の♂が興味深い行動をとりました。 
巣口Rを隠蔽するように周囲から落枝を咥えて集め、巣口Rに置いたのです。 
太い落枝と細い落枝を2本使って、外出前に巣口を隠蔽工作しました。 
しっかり戸締まりをして、留守中に外敵が侵入しにくくしているのでしょう。 
タヌキの知性を感じさせるこんな行動を見るのは初めてです。 

後続個体は更に、営巣地の端でミズキ灌木の根本に排尿して縄張り宣言しました。 
このとき左後足を軽く持ち上げたので、後続個体の性別が♂と判明しました。 
それでも戸締まりが不安になったようで、巣口Rに戻って複数の落枝をさらに組み上げました。 

その間に先行個体♀も画面の右下隅で小便でマーキングしたようですが、排尿姿勢がよく分かりませんでした。(@1:27〜) 
しかもその後、せっかく♂が戸締まりしたばかりの巣穴Rに、戻ってきた♀が潜り込んでしまいました。 


シーン3:3/24・午後18:28(@0:00〜) 
♀はすぐにまた巣穴Rの外に出てきて、いよいよ本当に右へ立ち去りました。 
後続の♂は再び巣口Rを落枝で念入りに隠蔽(戸締まり)してから、先行する♀の後を追って右下へ立ち去りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
タヌキはキツネやアナグマと違って、自分で巣穴を掘れませんから、巣穴はとても貴重な守るべき資源(不動産)です。
繁殖期が近づくと穴居性の野生動物の間で巣穴の熾烈な争奪戦があることを、今回の戸締まり行動は伺わせます。

留守中に巣穴が誰かに奪われるのが嫌なら、♀♂ペアが同時に外出しないで1頭ずつかわりばんこに外出すれば良いと思うのですが、タヌキはそうした解決法(留守番で巣穴を防衛)を取りません。
タヌキは生きた獲物を狩る訳ではないのに、どうして♀♂ペアが一緒に採餌したがるのか、そのメリットが私にはいまいち理解できません。
もしかすると、留守番要員として血縁関係のあるヘルパーが採用されるのかな?




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