2023/02/21

草を両手で挟み込んで食べるヒロバネヒナバッタ

 

2022年9月中旬・午後13:45頃・晴れ 

里山の尾根道に残されたタヌキの溜め糞cを観察していると、ヒロバネヒナバッタ(Stenobothrus fumatus)が来ているのを見つけました。
マクロレンズで接写してみました。 


バッタも獣糞に含まれている種子を食べるのかと思いきや、溜め糞の横に疎らに生えたイネ科の草の葉(種名不詳)を食べ始めました。 
左右の前脚の先(跗節)で草をしっかり挟み込んで食べる様子がなんとも可愛らしいですね。
腹端が見えなかったので、性別不明です。 
後膝が黒いことから、ヒナバッタは除外できます。(参考:保育社『検索入門セミ・バッタ』p120) 


関連記事(11年前の撮影)▶ ヒロバネヒナバッタ♂の鳴き声♪
 

2023/02/20

獣道の途中で排尿マーキングするホンドタヌキ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年9月中旬・午前2:20 

里山の雑木林で泥汚れのついたカラマツを自動センサーカメラで見張っていると、深夜にホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が通りかかりました。
ちなみに、冒頭のシーンは明るい昼間の現場状況です。 
斜面を横切る獣道の途中で立ち止まり、不思議そうにカメラの方を見つめていました。 

タヌキが立ち去る間際の行動が気になりました。 
どうやら林床の下生え(幼木)にオシッコをひっかけて行ったみたいです。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:21〜) 
画角の右下隅にちらっと写っただけなのですが、通りすがりに右後脚を軽く持ち上げて、イヌ♂の排尿のような体勢になっていました。 
残念ながら小便が出る様子は写っていませんでした。 
それでもタヌキの排尿マーキングの片鱗を垣間見れたのはこれが初めてで、とても嬉しい収穫でした。 
撮らぬたぬきの皮算用?
しかも、片足を持ち上げて排尿したということで、この個体は♂と判明。 

従来は溜め糞場を監視するために、獣道を斜め上から見下ろすようにトレイルカメラを設置しているので、タヌキが排尿したかどうか分かりにくかったのかもしれません。
今回はややローアングルにカメラを設置したので、たまたま写ったのでしょう。
この獣道をタヌキが通りかかる度に決まった場所にオシッコをかけて匂い付け(マーキング)するのであれば、トレイルカメラのアングルをもう少し右にずらせば、次こそはしっかり録画されそうです。
ただし、これまでの私の経験では、ローアングルだとカメラの存在をタヌキに気づかれやすくなり、敬遠・迂回されるのではないかと心配です。

この地点に監視カメラを仕込んだのは、泥浴びしたイノシシがカラマツの幹に体を擦り付けるシーンを隠し撮りしたいからです。
しかしイノシシが滅多に現れないので、カメラを撤去しようか迷い始めたところでした。
それでも色々と予想外の副産物が撮れて楽しいので、結果オーライで続けることにします。



池に落水して暴れるヒカゲチョウ♀を捕食するトノサマガエル♀

 



2022年9月中旬・午後14:55頃・くもり 

山中の池に落水したヒカゲチョウ♀(Lethe sicelis)が水面でパタパタと暴れています。 
蝶が立てる波紋に気づいたトノサマガエル♀(Pelophylax nigromaculatus)が浅い池をピョンピョン跳んで近づいて来ました。 
この時点では獲物に対して定位しており、一直線に向かってきました。 
トノサマガエル♀は喉をヒクヒク動かしています。 

ヒカゲチョウ♀も迫りくる殺気を感じたようです。 
絶体絶命のヒカゲチョウ♀は逃げられないので、動きを止めました(フリーズ、すくみ行動、擬死、死んだふり) 
蛙に翅裏を見せていますが、地味な模様なので保護色になっているのかもしれません。 
案の定、トノサマガエル♀は獲物を見失ったようで、ヒカゲチョウ♀の横を通り過ぎてしまいました。 
蝶が少しでも動いたらカエルに気づかれてしまいます。 
至近距離で共にフリーズした息詰まる神経戦を5倍速の早回し映像でご覧ください。 
トノサマガエル♀はときどき腹部がヒクヒク動くだけで、じっとしています。 
カエルが動かないのも、獲物を油断させるための作戦なのでしょう。 

ヒカゲチョウ♀が先に警戒を解いてしまい、ピクピクと身動きし始めました。 
閉じた翅を細かく震わせているのは、飛び立つ前の準備運動なのでしょう。 
体温を上げるために、胸部の飛翔筋を激しく動かすのです。 

それを横目で見ていたカエルが遂に襲いかかりました。 
狩りの決定的瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:17〜) 
トノサマガエル♀は口を大きく開けて跳びつき、見事に獲物をパクリと咥えました。 
カメレオンのように舌を素早く伸ばして獲物を狩るのではありません。 
自分の身を守る武器を持たないヒカゲチョウは、成す術もなく捕食されてしまいました。 
狩りに成功したカエルはまず左右の前脚を使って、獲物に付着したゴミや泥を払い落としました。 
トノサマガエル♀の口の両側から蝶の翅が飛び出しています。 
かさばって食べにくい翅を取り除くこともなく、その場で全て丸呑みしました。 
カエルは歯が無いので、大きな獲物を食い千切ることができないのです。 
数回に分けて獲物を飲み込もうとする度に、大きな眼球が引っ込みます。

トノサマガエルの捕食シーンを動画に撮れたのは久しぶりです。 
こうなるだろうと展開を予想(期待)して、辛抱強く長撮りした甲斐がありました。 

池を舞台にして繰り広げられる「食うか食われるかの連続ドラマ」を目の当たりにして、静かな感動を覚えました。 
特に印象的なのは、弱者の対捕食者戦略としてのすくみ行動(フリーズ)です。 
今回はトノサマガエルに軍配が上がりましたが、「ヘビに睨まれたカエル」という慣用句もあるように、立場が変わればカエルもフリーズするしかありません。 
実際、この池にはヤマカガシなどの蛇がときどき出没します。

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