2022/11/17

ツルフジバカマの花で採餌するクロマルハナバチ♀

 

2022年8月上旬・午後17:00頃・くもり 

線路沿いに咲いたツルフジバカマの群落でクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
マメ科植物に特有の蝶形花に正当訪花を繰り返しています。 
吸蜜する蜂の後脚をよく見ると、花粉籠に白っぽい花粉団子を少量付けていました。 
近くに咲いているヒルガオには全く訪花しませんでした。 

関連記事(7年前の撮影)▶ クサフジの花で採餌するクロマルハナバチ♀

私は今までこの仲間を十把一絡げに「クサフジ」と認識していました。 
今回の植物は、小葉も花もクサフジより大振りなので帰化植物なのかと思い植物図鑑で調べると、よく似たツルフジバカマと知りました。 
これでまた身近な植物を見る解像度がひとつ上がりました。 
ピッキオ『花のおもしろフィールド図鑑:夏』によると、
クサフジ: 小葉は18〜24枚 小葉と呼ばれる細い葉が20枚ぐらいついていて、全部ひとかたまりで1枚の葉です。 ツルフジバカマ: 小葉は10〜16枚 花の大きさもクサフジにくらべて一回り大きいので、ちょっと立派に見えます。また、梅雨の頃咲き出すクサフジに比べて、ツルフジバカマは花の時期が遅く、夏から秋にかけてたくさん花をつけます。 (p54-55より引用)

2022/11/16

夜の杉林道を歩くニホンカモシカの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月上旬・午後22:38頃・気温24℃ 

里山のスギ植林地を通る林道に設置したトレイルカメラの前をニホンカモシカCapricornis crispus)の母子が右から左へ通り過ぎました。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

母親♀が先導し、すぐ後を幼獣が付いて歩きます。 
先頭の成獣が♀と分かっていても、外見で性別を見分けることは無理です。 
タヌキとアナグマが共有している溜め糞場sに対してカモシカは全く興味を示さずに素通りしました。 
カモシカの親子がトレイルカメラで撮れたのは、これが初めてです。 

大雨で増水した夜の川に懸垂下降を試みるクモ(蜘蛛)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月上旬・午前00:10頃・ 雨上がり

停滞する線状降水帯がもたらした集中豪雨で、川が一気に増水しました。 
コンクリートブロックで覆われた護岸がすっかり水没しています。 

雨が一時止んだ深夜に、画面の上からツーっと糸を引きながら小さな造網性(?)クモが降りて来ました。 
河畔林の樹上に潜んで雨宿りしていたのでしょう。 
しおり糸にぶら下がったまま空中でしばらく静止したということは、無風のようです。 
やがて、意を決したように更に懸垂下降しました。 
そのまま激流に入水してしまうのではないか…と無謀な挑戦が心配になります。
しかし水面に触れたのか、慌てたように引き糸を登り返しました。
クモの種類は多様で水面を走って獲物を狩る者や水中で暮らす者もいますが、普通の造網性クモは水面を避けるようです。 


クモはたとえ昼間でも目がほとんど見えませんから、振動覚(風の動き)で周囲の状況を察知するしかありません。 
それでも水害の異変を感じて、安全な場所へ避難しようと試みたのでしょう。 
トレイルカメラをくくりつけていたニセアカシアの木は川岸の水際に立っていたのに、今回の増水でも流出や倒伏を免れました。
 
関連記事 ▶ 2022年8月3日〜4日:集中豪雨による最上川上流域の水位変化【100倍速・トレイルカメラ暗視映像】



※ クモは変温動物ですから本来はトレイルカメラで動体検知できないはずです。

激しい水流や揺れる枝葉などで誤作動した結果、たまたま撮れた映像です。 



【追記】

芥川龍之介の書いた有名な短編小説『蜘蛛の糸』で、お釈迦様はクモの糸を極楽から地獄に向かって垂らしました。

糸を吐いたクモがどうなったか、小説を読み返しても全く記述されていません。

実物のクモは自らがしおり糸の先端にぶら下がり、体重を利用して懸垂下降します。

クモの糸だけをどんどん下に降ろすということは不可能です。(風を利用してクモの糸を吹き流すことは可能ですけど、それなら極楽から地獄に向かって強風が吹いていないといけません。)

また、懸垂下降で地獄の血の池まで来たクモは、着水前に水面を怖がって引き返してしまうはずです。

その前にカンダタは素早く腕を伸ばしてクモの糸を掴まないと助かりません。

小説のオチでは、クモの糸にすがって極楽へ登る途中でクモの糸が切れてしまい、他の罪人もろとも地獄に再び落ちてしまいました。

このとき、糸の下端にぶら下がって居たクモも巻き添えを食って地獄の血の池に(真っ先に)落ちた訳ですから、お釈迦様は罪のないクモを見殺しにしたことになります。

以上、腐朽の文学作品に対して野暮な生物学的つっこみを入れてみました。

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