2020/09/14

ブロック塀で蛹化したキアゲハの帯蛹に触れると暴れて威嚇



2020年7月上旬および下旬

車道に面したブロック塀にキアゲハPapilio machaon hippocrates)の帯蛹を見つけました。
蛹の色は地味な白黒の斑点模様で、背景のコンクリート・ブロックに対して見事な保護色になっています。
ちなみにキアゲハの終齢幼虫が緑地で蛹化すると、蛹は周囲の色に合わせて緑色になることが知られています。
蛹化地点は、地面からの高さ100cm。

接写しながら指でキアゲハの蛹にそっと触れると、暴れて威嚇しました。
腹端が壁にしっかり固定されているため、唯一動ける上半身を捩って暴れるしかありません。


▼関連記事(7年前の撮影:飼育個体の自発的な蠕動)
キアゲハ帯蛹aの胎動【10倍速映像】

どこで育ったのか、周囲を見渡してもキアゲハ幼虫の食草となるセリ科植物は見当たりませんでした。
蛹を採集して飼育しようか迷ったのですが、色々と忙しくて手が回りそうもないので、諦めました。
いつ蛹化したのか分からないため、成虫の羽化日が予想できないのです。
アゲハヒメバチなどの寄生蜂に体内寄生されている可能性もあります。


▼関連記事(7年前の撮影)
キアゲハに寄生したアゲハヒメバチ♀の羽化



14日後に現場を再訪すると、ブロック塀にきれいな羽化殻(抜け殻)が残されていました。
寄生や鳥の捕食を免れて無事に成虫が羽化してくれて一安心。

記念に抜け殻を採集してコレクションに加えようと思いました。
ところが、この日はナイフを持参し忘れてしまい、帯蛹の糸を切るのに苦労しました。
横着して鉛筆の先端で強引に糸を切ったら、羽化殻が破損して台無しになってしまいました…。




2020/09/13

スイートピーの花で盗蜜するフタモンアシナガバチ♀



2020年7月上旬・午後15:15頃

民家の庭に咲いたスイートピーの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。

驚いたことに、スイートピーの蝶形花に正当訪花で吸蜜するのではなく、盗蜜行動をしていました。
花弁の根元、萼との境界付近を外側から長々と舐めています。
花弁の根元を食い破って(または口吻を突き刺して)蜜腺を外から直接舐める穿孔盗蜜だと思うのですけど、残念ながら肝心の口元がよく見えません。
アブラムシの甘露を舐めている可能性も頭によぎりましたが、スイートピーの群落にアブラムシのコロニーは見当たりませんでした。
スイートピーに花外蜜腺があるという話は聞いたことがありません。

やがてフタモンアシナガバチ♀はスイートピーの花から花へ次々に渡り歩き始め、ようやく蝶形花の開口部を見つけて潜り込みました。(正当訪花)
つまり、フタモンアシナガバチ♀はスイートピーで吸蜜するために盗蜜行動と正当訪花を自在に切り替えることが可能と分かりました。


▼関連記事(7年前の撮影)
ユリズイセンに訪花するフタモンアシナガバチ♀2つの採餌戦略(正当訪花/盗蜜)

最後は身繕いしてから飛び立ちました。
スイートピーのすぐ横には、狩蜂が大好きな蜜源植物として知られるノブドウの花も咲いているのに、なぜかこの蜂はスイートピーの花に夢中でした。



▼関連記事(6年前の撮影)
スイートピーの花蜜を吸うクマバチ♀

クマバチは盗蜜行動の常習犯なのですが、マメ科の蝶形花を攻略することに長けているので、正当訪花していました。


水田に飛来したアオサギが獲物を次々と捕食(野鳥)



2020年6月上旬・午後16:25頃・晴れ

田園地帯で畦道を乗り越えて来たアオサギArdea cinerea jouyi)が飛び立つと低空で飛び、私から少し離れた水田に降り立ちました。

田んぼの中を歩き回ると、目ざとく獲物を見つけたようです。
素早く歩み寄り、何か小動物を続けざまに捕食しました。
小さ過ぎて、メニューは不明です。(小魚?)




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