2020年7月上旬および下旬
車道に面したブロック塀にキアゲハ(Papilio machaon hippocrates)の帯蛹を見つけました。
蛹の色は地味な白黒の斑点模様で、背景のコンクリート・ブロックに対して見事な保護色になっています。
ちなみにキアゲハの終齢幼虫が緑地で蛹化すると、蛹は周囲の色に合わせて緑色になることが知られています。
蛹化地点は、地面からの高さ100cm。
接写しながら指でキアゲハの蛹にそっと触れると、暴れて威嚇しました。
腹端が壁にしっかり固定されているため、唯一動ける上半身を捩って暴れるしかありません。
▼関連記事(7年前の撮影:飼育個体の自発的な蠕動)
キアゲハ帯蛹aの胎動【10倍速映像】
どこで育ったのか、周囲を見渡してもキアゲハ幼虫の食草となるセリ科植物は見当たりませんでした。
蛹を採集して飼育しようか迷ったのですが、色々と忙しくて手が回りそうもないので、諦めました。
いつ蛹化したのか分からないため、成虫の羽化日が予想できないのです。
アゲハヒメバチなどの寄生蜂に体内寄生されている可能性もあります。
▼関連記事(7年前の撮影)
キアゲハに寄生したアゲハヒメバチ♀の羽化
14日後に現場を再訪すると、ブロック塀にきれいな羽化殻(抜け殻)が残されていました。
寄生や鳥の捕食を免れて無事に成虫が羽化してくれて一安心。
記念に抜け殻を採集してコレクションに加えようと思いました。
ところが、この日はナイフを持参し忘れてしまい、帯蛹の糸を切るのに苦労しました。
横着して鉛筆の先端で強引に糸を切ったら、羽化殻が破損して台無しになってしまいました…。
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