2023/09/13

雪解け水の池に産卵するヤマアカガエル♀♂の群れを微速度撮影したい!【チャレンジ#1】

 

2023年3月上旬〜中旬 

早春になると、未だ雪深い里山の池でヤマアカガエル♀♂(Rana ornativentris)の群れが配偶行動および産卵のために集まります。 
毎年通って観察しているのですが、ヤマアカガエルは警戒心が強くて肝心の産卵行動が観察できません。 
そこで今季は、無人カメラを設置して撮影する作戦に切り替えました。 
両生類は変温動物ですから、いくら動き回ってもトレイルカメラのセンサーは反応してくれません。 
そこで次善の策として、インターバル撮影でヤマアカガエルの離合集散を記録することにしました。 

3/8に現場入りすると、雪や氷に閉ざされていた池aの水面が現れ、早くも岸にヤマアカガエルの卵塊が産み付けられていました。 
前回2/27に来たときは卵塊が無かったので、9日間の間(2月下旬〜3月上旬)に今季初の産卵が行われたことになります。 
2023年度 アカガエル産卵前線を参照すると、山形県の記録は登録されていませんでしたが、隣県の新潟県および宮城県とほぼ同じ時期でした。 
てっきり毎年同じ場所に産卵するかと思いきや、2021年とは少し違う地点(下の池bへ水が流れ出る地点)に卵塊が産み付けられていたのが興味深く思いました。 

既に産み付けられた第1陣の卵塊に再び♀♂が集まって追加で産卵するだろうと予想し、三脚に固定したトレイルカメラを池畔に据えました。 
真っ黒な三脚の存在を警戒してヤマアカガエルは岸辺に近寄らなくなるかな?という心配もありますが、やってみないことには分かりません。 

雨が降る日の夜に産卵が活発になると予想して、天気予報を元にして3/8にカメラを設置しました。 
5分間隔のインターバル撮影が順調にいったものの、704枚目の写真を最後に、カメラが水没してしまいました。 
3/11の深夜に突風が吹いて三脚が倒れたようです。 
フクロウなど夜行性の野鳥が三脚の上に止まったのか、あるいは池に来た夜行性の野生動物が三脚に興味を示して触れて倒れたのだとしたら面白いのですが、真相は不明です。 
転倒防止のために、水入りのペットボトルを重しとして三脚に吊るしておくべきでした。 

3/11の早朝に現場入りした私が慌ててトレイルカメラを水中から引き上げました。
トレイルカメラは防水性能が驚くほど優れていて、カメラ本体もmicroSDカードも無事でした。 
カメラの防水パッキンがとても優秀で、6時間も水没していたのに全くダメージが無くて感心しました。 
水没しても律儀に水中写真を5分間隔で撮り続けていました。

3600倍速の早回し映像を確認してみると、なかなか思ったようにはいかず、反省することばかりです。
良かった点として、旧機種でも写真の場合は、気温および月齢のデータを写真に焼き込んでくれます。 
昼間は晴れると枯れ草の影が日時計のように刻々と動きます。 
夜になって暗視モードになると、赤外線LEDの光量が強過ぎて白飛びしていました。
真上から水面を見下ろすアングルでカメラを設置したので、赤外線の反射光をレンズが直視してしまいました。 
少し斜めに見下ろすアングルに設置するべきでした。 
それから、この機種は被写体から1.5m以上離す必要があるらしい。 

5分間隔のタイムラプスではカエルの離合集散がよく分からないので、もっと間隔を縮めた方が良さそうです。 
意外にもヤマアカガエルは夜にあまり集まって来ないようです。 
やはり♀はカメラ(三脚)の存在を警戒した結果、少し別の場所で産卵したのでしょうか? 
産卵地点が予測不能だとすれば、池全体を俯瞰で見張るように、カメラを池から少し離した方が良いかもしれません。 

3/11に現場入りして調べると、池aの別な地点(例年通り)に新たな卵塊が追加で産み付けられていました。 
これで岸辺の卵塊は2ヶ所になりました。 
下の池bにもヤマアカガエルの卵塊が1個産み付けられていました。 

もう一度インターバル撮影にチャレンジしてみましょう。 
色々と試行錯誤してみるしかありません。 


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