2021年2月下旬・午後16:30頃・晴れ
夕方の路地裏でヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)が何やら採食しています。
民家の庭木(生垣が育ち過ぎた?)として植栽された常緑樹マサキの果実が赤く熟し始め、雪が積もったせいで多数の熟果が下に落ちたようです。
ヒヨドリはマサキの落果を啄んでいたのでした。
初めヒヨドリは庭木の下のブロック塀の縁に止まって落果を採食していました。
やがて警戒を解いたヒヨドリは横の路地に降りて、除雪された路上に散乱したマサキの落果を次々に食べました。
ヒヨドリは顔を横に寝かせて路上の落果を次々に拾い食いしています。
どうやら嘴が細いヒヨドリは、小さな木の実を上手く摘めないようです。
マサキの仮種皮を嘴で器用に取り除いて、赤い果実だけを食べています。
再び飛び上がってブロック塀の上に戻りました。
今度は雪に埋もれたマサキ落果を掘り出して採食しました。
振り向くとブロック塀の上で尾羽根を少し持ち上げながら、黒い固形糞をポトリと排泄しました。(@1:40)
未消化のマサキの種子が糞の中に含まれていれば、マサキの種子散布を助けたことになります。
最後は警戒声を発することなく黙って飛び去りました。
樹上性のヒヨドリが地上で採食するのはとても珍しく、私の記憶にはありません。
今回のヒヨドリはどうして落果ではなくマサキ樹上で赤い果実を直接食べなかったのでしょうか?
マサキの樹冠には雪が積もっていて(冠雪)、樹上には止まりにくいとヒヨドリは判断したのかもしれません。
ヒヨドリが飛び去ってから現場検証しました。
常緑樹の赤い実は4裂していることなどから、樹種はマサキと分かりました。
積雪が多いこの冬は寒くて、マサキの果実がなかなか熟さないようです。
山渓ハンディ図鑑『樹に咲く花:離弁花2』でマサキを調べると、
※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げた結果、マサキ果実(蒴果)の赤味が少し強調されています。
果実/蒴果。直径6〜8mmの球形で、11〜1月に紅色に熟し、4裂する。種子は橙赤色の仮種皮に包まれ、落ちずにぶらさがる。(p428-429より引用)
通りすがりで咄嗟にカメラを構えたものの、それまで手袋せずに歩いていたため素手が凍えそうに冷たくて、カメラを上手く操作できませんでした。
春に咲いた花で樹種が判明しました。
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