2019年11月上旬・午前10:30頃・晴れ
郊外の田畑を灌漑する農業用水路沿いでオオスズメバチ(Vespa mandarinia japonica)の新女王が低空飛行で往復していました。
かなり大型の♀なので、ワーカーではなく新女王蜂だと思います。
忙しない探索飛翔をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
続けてリアルタイム(等倍速)でリプレイ。
防風林の落ち葉が積もった用水路沿いの地面に着陸するとオオスズメバチ新女王はウロウロと歩き回り、ときどき落ち葉の下に潜り込みました。
冬越しできる安全な場所を探索しているのでしょう。
しかし結局ここは地面が硬過ぎて気に入らなかったようです。
日の当たる枯葉の上で触角を前脚で拭うと、再び飛び立ちました。
今度は少し高度を上げると、右に左に激しく飛び回り、どこかへ飛び去ってしまいました。
本種の新女王は冬が来る前に地中に穴を掘って潜り込み、単独で越冬するのだそうです。
しかし、私は未だ実際に探し当てたことはありません。
今回の行動を見て私は直感で越冬地探索だと思いました。
用水路に隣接する雑木林(防風林)の林床で冬越ししそうな気がします。
11月上旬では未だ早いかもしれませんが、例年だとそろそろ初雪が降ってもおかしくはありません。※
別な解釈として、狩りのため獲物を探索していた(探餌飛翔)可能性もありますかね?
落葉層の下に隠れている昆虫を狙っているのだとしたら、具体的に何でしょう?
※ 2019〜2020年は暖冬で、撮影現場の平地でようやく初雪が降ったのは11月下旬でした。
【追記】
小野正人『スズメバチの科学』によると、
オオスズメバチやヒメスズメバチは原則的に地中で越冬するが、その発見は困難である。
土中で単独越冬するオオスズメバチの女王蜂。(p50−51より引用)
オオスズメバチ新女王@地表落葉+越冬地探索 |
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