2016/08/24

巣材を集めるヨシゴイ♂(野鳥)



2016年6月中旬・午前6:45〜8:37
▼前回の記事
ヨシゴイ♂(野鳥)同士の喧嘩

ヨシ原で羽繕いしていたヨシゴイ♂(Ixobrychus sinensis)が不意に飛び立つと、池の水面すれすれに低空飛行で対岸へ渡りました。
カメラを嫌って死角へ逃げたのか、あるいは対岸で獲物の魚影を見つけたのかな?と初めは思いました。
ところがその後、何度も葦原と対岸を往復するようになりました。
ちなみに対岸には柳の木とガマの群落が少しあるぐらいで、葦原は発達していません。
その対岸から戻って来た個体に注目してズームインしてみると、嘴に枯れた植物(ガマ?)の茎または枯れ枝を咥えていました。
巣材を集めているのだと、ようやく合点がいきました。
取ってきた長い枯れ枝を足で押さえながら嘴で折り、細い枝だけを茂みに運びました。
奥の葦原で営巣しているようです。
♀の姿を全く見かけませんが、造巣は♂の仕事なのかな?
ヨシゴイは夏鳥らしいので、♀が渡ってくる前に一足先に♂が縄張りを張り、巣作りしておくのでしょうか?

この池には少なくとも2羽のヨシゴイ♂が生息しているのですが、今回の動画では個体識別していません。
縄張り争いに勝った♂個体だと思うのですけど、定かではありません。

つづく→池で魚を捕食するヨシゴイ♂(野鳥)



【追記】
『日本動物大百科3:鳥類I』p38によると、関東地方低地のヒメガマ群落で営巣した例では
ヨシゴイは水底から2〜3mの高さに育ったヒメガマの途中、水面上数十cmのところに巣をつくる。茎を折り曲げてからみあわせ、枯れた葉や茎を織り込んで椀状の巣をつくり、近くの巣をたくし込むようにして、巣の上方にドーム状のおおいをつくる。巣の下は水面であることが多い。(中略)こういう場所では、数巣がゆるやかな集団で固まっているのが見られる。




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