2014/03/25

イチモンジセセリの求愛と交尾拒否@アカツメクサ花【ハイスピード動画&HD動画】



2013年7月下旬

水辺に近い堤防の草むらでイチモンジセセリParnara guttata)の♀♂ペアがムラサキツメクサの花で求愛していました。

求愛行動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
全編を更に1/2倍速のスローモーションに加工してあります。(トータルすると実際の動きに対して1/16倍速のスローモーション)

先に訪花していた♀はもう口吻を伸ばしておらず、小雨が降る中で単に休んでいるようです。
♀のすぐ後ろに♂が定位して止まり、間欠的に背後から飛びついて求愛しています。
♀が立てた翅を細かく震わせているのが交尾拒否の意思表示なのでしょう。
♂が♀の背中にマウントしようと試みても、♀が翅を立てているため交尾器を結合できません。
♀が♂の求愛を受け入れるときだけ翅を広げると予想されます。
(本種の交尾姿勢は腹端を付けて互いに逆を向くはずです。)
映像でこの♂は計6回♀にアタック(求愛)しました。
♂が翅を小刻みに震わせているのは求愛行動なのか、飛翔筋のアイドリングですかね?



引き続き通常のHD動画に切り替えて同一ペアを撮影。
今回の♂は諦めが早く、この♀に見切りをつけて飛び去りました。
近くを飛ぶ別の♀を見つけて、そちらを追いかけたのかもしれません。
イチモンジセセリの♀は羽化してから生涯で一度しか交尾しないのか(処女♀しか交尾しない)、それとも♂を品定めしているのか(配偶者選択)、どちらでしょう?

雨音で分かるように、小雨の降る中を傘を差しながら撮影しました。

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イチモンジセセリ♂♀の求愛と交尾拒否@ススキ葉【ハイスピード動画&HD動画】


【追記】
余談ですが、『日本動物大百科9昆虫II』p57「イチモンジセセリの生活」を読んで興味深いことを知りました。
東北地方では越冬が確認されておらず、この地域の分布は、増殖期の移動・分散による季節的な分布拡大によるものと考えられている。



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