2013/06/18
卵から孵化するヒメギフチョウの幼虫【20倍速映像】
2013年5月中旬・室温20℃
ヒメギフチョウの飼育記録1
ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta)の卵塊が葉裏に産み付けられたばかりのウスバサイシンを採集してから6日後、朝から卵の色が変化していることに気づきました。
黒い頭部の色が透けて見えるのは孵化の前兆です。
『科学のアルバム:ギフチョウ』によれば、産卵から2〜3週間後に孵化するらしいのですが、予想より随分早まりました。
室内飼育では野外より気温が高いため、胚発生が早く進行したのでしょう。
(もしかすると産卵行動を観察した♀ではなく別個体♀が数日前に産卵した卵塊を採集してきた可能性も考えられます。)
油断していたら11個の卵塊から既に10匹の幼虫が孵化してしまい、撮影チャンスは残りの1個だけです。
1時間かけて(20:56 - 21:57 pm)長撮りした動画を20倍速に加工した早回し映像でご覧下さい。
卵の中でかすかに動く幼虫が透けて見えます。
やがて幼虫の頭部が激しく動き始め、卵殻を中から齧って脱出口を広げています。
ようやく孵化すると、頭でっかちの1齢幼虫は卵塊の抜け殻の上でしばらく徘徊。
孵化直後のヒメギフチョウの1齢幼虫は頭楯だけが黒で残りは褐色でした。
時間が立つと全体が黒色に変わります。
早生まれの兄弟は既に食事を始めているため、体長を比べると末っ子だけ明らかに小さいです。
しかし頭楯の大きさは同じです。
蝶や蛾の幼虫の中には孵化直後に卵殻を食す種類もいるのですけど、ヒメギフチョウの場合はどうでしょう?
少しは食べるのかもしれませんが卵殻はほとんど残っており、幼虫たちは隣でウスバサイシンの葉を縁から食しています。
末っ子の幼虫は辺りを一回りしてから、集まって休んでいる仲間に合流しました。
その後は断続的に食事と休息を繰り返します。
つづく→「ヒメギフチョウ初齢幼虫の摂食・休息サイクルと脱糞【20倍即映像】」
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チョウ・ガ(鱗翅目),
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微速度撮影
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