2013年5月下旬
林道の脇にひっそりと咲くキバナイカリソウの群落でトラマルハナバチ♀(Bombus diversus diversus)が訪花していました。
時期的に未だ創設女王の単独営巣期と思われます。
後脚の花粉籠に花粉団子を付けているので、吸蜜だけでなく集粉も行なっているようです。
(時々かすかに甲高い羽音が聞こえるのは振動集粉か?)
花の白い距に蜂が黒く長い舌を差し込んでいる様子がときどき透けて見えました。
舌が蜜線まで届くので、花の外から食い破って盗蜜する必要がありません。
花蜜を報酬としてマルハナバチは植物の受粉を助ける送粉者として働きます。
トラマルハナバチとキバナイカリソウは互いに共生関係のパートナーになっていることが分かります。
『置賜の花』p17によると、
「キバナイカリソウは距の先端部に蜜を蓄えている。この蜜はトラマルハナバチの女王によって最もよく利用されていて、イカリソウの花粉媒介昆虫になっている。」
関連記事→「キバナイカリソウに訪花吸蜜するコマルハナバチ?創設女王」
ついでに240 fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。
蜂が邪魔な距を脚で払い落としているのか、ハラハラと落花する様子が印象的です。
花が千切れて滑落したり(@2:35)、空中で脱糞(@6:40、7:42)したりと、スローモーションの世界では様々なドラマが繰り広げられていました。
飛びながら舌を長く伸ばしていることがあります。
距の奥の蜜腺まで伸ばした長い舌が透けて見える。 |
後脚にオレンジ色の花粉団子。 |
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