2026/08/02

池の底でアカハライモリ♀がミズムシを捕食したりしなかったり

 

2026年5月中旬・午後12:35頃・晴れ 

山中のスギ植林地に囲まれた浅い池の底で、アカハライモリCynops pyrrhogaster)が歩いたり泳いだりして、餌を探し回っていました。 
この個体は繁殖期なのに尻尾に婚姻色が出ておらず、総排出口が膨らんでないことから、♀のようです。 

交尾中のマツモムシNotonecta triguttata)の♀♂ペアがイモリ♀の頭上の水面を背泳ぎで横切ると、腹を空かせたイモリ♀が反応したのはマツモムシ♀♂の本体ではなく、水底に落ちた影の方でした。 
池の水は意外に透明なのに、水中で活動するアカハライモリの視力はあまり良くないことが覗えます。 
水底のイモリ♀は、マツモムシ♀♂の影に口を近づけて探っても何もないので、諦めて離れて行きました。 

次にイモリ♀は、水底のデトリタスに潜む小さな水生生物を捕食しました。 
口の中で暴れている獲物の正体がよく分からないのですが、イモリ♀はその場で飲み込みました。
繁殖期で食べ盛りのアカハライモリ♀は、食後も水中を手前に向かってどんどん近づいて来ます。 

この池には灰色のワラジムシのような等脚類が水底のデトリタスに多数暮らしていることが分かりました。 
ワラジムシはもちろん陸生なので、別の生き物です。 
調べてみると、謎の水生生物の正体は、フナムシでもなくミズムシの仲間でした。 
ただし、水虫というと皮膚病の足白癬も連想させますし、半翅目にもミズムシという和名の水生昆虫がいるらしくて、かなり紛らわしいです。 
さっきイモリが捕食した獲物も、ミズムシだったようです。 

引き続き池の中で餌を探し回るイモリ♀は、目の前に大型のミズムシ個体と遭遇したのに、なぜか捕食せずに見逃しました。 
大型のミズムシは後退してイモリから逃げて行きました。 
イモリが至近距離でミズムシを凝視して、鼻先でグイグイ押したのに、味見すらしなかったのが、不思議でなりません。 
ミズムシ側が捕食者対策の忌避物質を何か出していたのでしょうか? 
両生類は獲物を丸呑みするから、口よりも大き過ぎる獲物は見逃すのかもしれません。 
しかし、そこまで単純な話ではなくて、アカハライモリは両生類なのに、口内に歯が生えているのだそうです。 
ただし、獲物を噛み砕くための歯というよりも、滑りやすい獲物を保持するために役立つ程度らしい。 

(イモリは)かみちぎることはできないので、口に入る大きさの動物を丸飲みにします。(『はっけん! イモリ 日本のいきものビジュアルガイド 』p65より引用)

すぐ近くに別個体の小型ミズムシが落ち葉の上に乗っていたのに、それもイモリは無視しました。 
さっきミズムシを1匹食べたことで、食欲がある程度満たされたのかな?

この池は広いのに水深が浅いので、イモリ♀が少し顔を上げるだけで容易に息継ぎすることができました。 
水面に泡がプクッと出来ます。 
山麓にある深い池で暮らすアカハライモリと違って、息継ぎのためにわざわざ水中を垂直に浮上する必要がないのです。



関連記事(同じ池で1年前の撮影)▶ 池の底でアカハライモリが捕食していた物とは? 

今回アカハライモリの探餌行動を長撮りしたら、獲物の正体がようやく一つ判明しました。 
水深の浅い池の方が、圧倒的に水中のイモリを観察しやすいです。 



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2026/08/01

休耕地の巣穴に1〜2頭で出入りするホンドタヌキの家族群:4月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年4月上旬 

シーン1:4/7(@0:00〜) 
雪解けが進む休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)家族が暮らす営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 
この時期に1〜2頭で出没するタヌキの動向をまとめました。 

夜に両目失明個体♀hが単独で来て、巣口で毛繕いしました。 


シーン2:4/8(@1:03〜) 
夜霧が立ち込める未明に2頭が相次いで巣穴から外出しました。 


シーン3:4/9(@1:11〜) 
未明に2頭のタヌキが巣口で出会ったようですが、夜霧でよく見えません。 
同じ日の晩には、巣口の匂いを嗅いでから走り去りました。 


シーン4:4/10(@2:04〜) 
夜霧が立ち込める未明に未明に、1対の光る目が動いています。 
明け方にようやくうっすらと視界が晴れました。 
2頭のタヌキが巣穴から出て右へ向かいました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


前年と違って2025年の春は、雪が溶けてもタヌキの営巣地にキツネが来ていません。 


風媒花:オニグルミの雄花から飛散する花粉【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2026年5月中旬・午前9:50頃・晴れ 

湿地帯を囲む土手に勝手に生えたオニグルミの木に、花が咲きました。 
オニグルミは雌雄同株の風媒花で、春になると細長い尾状花序が枝から垂れ下がっています。 
成熟した雄花序に指で触れたり枝を手で揺らしてみたら、黄色い花粉が風下に飛散しました。 
開花状態をよく観察して、充分に成熟した雄花を選んで撮るのがコツです。 

風媒の実演を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:31〜) 
大量の花粉が春風に舞って、黄色い雲のように飛散します。 

枝先につく小さな雌花の赤い柱頭に花粉が付着すると受粉が成功し、果実(いわゆるクルミの実、堅果)が育つのです。
雄花の写真を下に掲載しましたが、雌花の写真を撮り忘れました。

風媒花は受粉を風という自然の気象現象に委ねているため、虫や鳥にアピールする必要がありません。
したがって、カラフルな花弁や芳香などは無く地味です。
無駄を承知の上で莫大な量の花粉を雄花から飛ばします。
オニグルミが花粉症を引き起こすこともあるのでしょうか?




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