2025/08/25

スギ樹上で3羽のアオバト♂を見つけた!(野鳥)

 

2025年8月中旬・午後12:00頃・晴れ 

今季は野山で聞こえる謎の鳴き声の正体がアオバト♂(Treron sieboldii)の囀りさえずりだとようやく突き止めました。(鳴き声だけ撮った映像を公開予定) 
鳴き声はすれども、アオバトの姿をなかなか見ることができません。

私が山麓の道を静かに歩いていたら、数羽の鳩が飛び立ち、麓に広がるスギ防風林に逃げ込みました。 
おそらく地上で採食していたのでしょう。 
シルエットで鳩だと分かったのですが、キジバトよりもカラフルだったので、もしやと思ってカメラでズームインしてみると、憧れのアオバト♂(Treron sieboldii)でした。 

スギ高木の同じ横枝に並んでいる2羽を見つけて撮り始めたのですが、実は少なくとももう1羽近くにいる姿が動画の最初と最後に写っていました。 
翼に赤紫色の羽根があることから、3羽ともすべて♂の群れでした。 
キジバトと違ってアオバト♂は羽根がカラフルなので、常緑のスギの枝葉に紛れる保護色ではありません。 

樹上のアオバト♂は横目で私の方を油断なく見下ろしています。 
長撮りしてもアオバト♂は鳴いたり羽繕いしたりしてくれず、とにかく私に警戒してフリーズしているだけです。 
里の農地からパーンと破裂音(害獣対策の空砲)がしても、アオバトは無反応でした。 (@1:07〜)
周囲ではアブラゼミ♂やミンミンゼミ♂がやかましく鳴き続けています。 

このとき下山直後の私は重いザックを背負ったまま撮影していたので、アオバトを見上げ続ける体勢で腰が痛くなり、耐え切れなくなりました。 
私がカメラを下ろしたら、アオバトの群れは警戒を解いてパタパタと飛び去ってしまいました。(映像なし) 
生態動画としてはあまり面白くありませんが、それでも美しいアオバトを実際に観察できたのは生まれて初めてで、心躍りました。 


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2025/08/24

ニホンアナグマの母子が引っ越してきた営巣地を突き止めスクワットマーキングを繰り返すヘルパー♂?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/26・午後13:46・くもり・気温31℃(@0:00〜) 
明るい時間帯に撮れた現場の様子です。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の母子家族が転入してきた営巣地(セット)を2台の自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:6/29・午後21:27・気温23℃(@0:03〜) 
二次林の獣道からやって来たアナグマ成獣が巣口Lの匂いを嗅いでから左へ向かいます。 
2つの巣口L、Rの中間地点で地面にスクワット・マーキングしました。 
横から腹面を見た際に乳房や乳首が見えないので、この成獣はいつもの母親♀とは別個体のようです。 
夜にトレイルカメラが照射する赤外線を反射する目のタペータムが母親♀は右目<左目と不均等なのですが、この個体は左右の目(タペータム)が同じ大きさ(正常)でした。 


シーン2:6/29・午後21:27・気温23℃(@0:29〜) 
別アングルで設置した監視カメラで続きが撮れていました。 
尻を地面に擦りつけて臭腺や肛門腺で匂い付けをするスクワットマーキングを2回連続で行いました。 
やはり腹面に乳房や乳首が見えず、左右の目が均等でした。 
鼻面がやや短いので、素人目には♂のようです。 
もしかしてヘルパー♂(同じ母親♀から前年に産まれた息子)なのでしょうか? 

巣穴Rにも入らず、右へ立ち去りました。 
アナグマ♂と入れ替わりでコウモリがセットに飛来しました。 


シーン3:6/29・午後21:30(@1:03〜) 
数分後に営巣地に戻ってきたアナグマ♂が巣口Lに顔を突っ込んで匂いを嗅いでいます。 
巣口Lに座って再度スクワットマーキングしてから、手前へノソノソと立ち去りました。 


シーン4:6/29・午後21:30(@1:03〜) 
別アングルの映像に切り替えます。 
巣口Lにスクワットマーキングしてから林内へ向かいます。 
林縁でスクワットマーキングを数回繰り返しました。 


【考察】 
ニホンアナグマの母子(母親♀と幼獣4頭)がこの営巣地に転入してきて以来、ヘルパー♂らしき成獣個体の登場は初めてです。 
母親♀が越冬・出産に使った営巣地がどこか別の場所にあるはずです。 
そこではヘルパー♂も同居して、巣穴の穴掘りなどを手伝っていたと思われます。 
幼獣が離乳して長距離を出歩けるようになると、母子はこの営巣地に引っ越してきたのです。 

ヘルパー♂は引っ越しに同伴しなかったのですが、転出した母子の居場所をヘルパー♂が今回ようやく探り当てたのではないかと想像しています。
 「ヘルパー♂参上!」と挨拶代わりにセットのあちこちにスクワットマーキングを念入りに繰り返していたのでしょう。 

このときアナグマの母子家族は巣内で休んでいたと思われますが、採食のため外出中だったのかもしれません。 
ヘルパー♂は巣内に入って家族と合流することはなく、あっさり営巣地から立ち去りました。 

私は暗視映像でアナグマが赤外線を反射する目の大きさの違いだけを頼りに母親♀(右目<左目)を辛うじて個体識別しているのですが、今回ヘルパー♂がたまたま夜に来てくれたおかげで、母親♀ではないと気づくことができました。 
もしも明るい昼間に来ていたら、てっきり成獣は母親♀だと思い込んでいたかもしれません。 


山道から飛び立つミヤマセセリ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2024年5月上旬・午前11:30頃・くもり 

里山を登る山道で、ミヤマセセリ♂(Erynnis montanus)が翅を全開にして地面に止まっていました。 
枯れ葉(落葉)の上で静止していると、広げた翅の斑紋が目立たない保護色になっています。 
そのため、ちょっと目を離しただけで、見失いそうになります。 

曇天なので、日光浴ではなさそうです。 
晴れていても曇っていても、いつも翅を広げて止まるミヤマセセリの場合、日光浴しているかどうか翅形では判断できません。 
近年の分子系統解析によると、セセリチョウ科はタテハチョウ科やアゲハチョウ科よりもやや早い段階で分岐したグループで、やや原始的な特徴を持つのだそうです。 
翅の開閉で体温を調節する行動がセセリチョウ科では発達しなかったのだろうか。 

関連記事(16年前の撮影)▶ ミヤマセセリの日光浴

口元に注目すると、ゼンマイ状の口吻を少しだけ伸縮させたものの、地面や落ち葉を舐めてミネラル摂取をしている訳ではありませんでした。 

飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:00〜) 
すばやく羽ばたいて飛び去りました。 
しかし少し飛んだだけで、同じ山道に着陸します。 
♂は山道に沿って縄張りを占有し、交尾相手の♀が来るのを待ち伏せしているのかもしれません。 


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