2024/11/28

落葉したハクモクレンの樹上に見つけたコガタスズメバチの古巣



2023年12月下旬・午後15:10頃・くもり 

やや郊外の住宅地で、落葉した庭木の樹上にコガタスズメバチVespa analis insularis)の丸い古巣がぶら下がっているのを見つけました。 
冬芽(つぼみ)の特徴から、営巣木の樹種はおそらくハクモクレンだと思われます。
(春に咲いた白い花で確認できました。) 
ちなみに、ハクモクレンの隣にはシダレザクラが植栽されています。 

気温の低いこの時期(初冬)はコガタスズメバチのコロニーがとっくに解散した後ですから、落ち着いて古巣をじっくり観察することができます。
巣口があったと思われる面の外皮が削ぎ落とされたように壊されていて、中の巣盤の構造がよく分かります。
おそらく蜂の子を捕食した野鳥の仕業だと予想されます。


現場では気づかなかったのですが、撮った写真を拡大すると、興味深い発見がありました。
巣内の巣盤の下に何か謎の昆虫が潜り込んで隠れていたのです。
コガタスズメバチの新女王が古巣で越冬している可能性もありますが、謎の虫は体型が扁平です。
おそらくコガタスズメバチと同居していたゴキブリの一種(ヤマトゴキブリ?)ではないかと予想しています。

関連記事(3、8年前の撮影)▶ 



 

2023年12月下旬・午後14:40頃・晴れ 

2日後に晴れたので、古巣の動画を撮りに出かけました。 
完全に落葉したハクモクレンの枝先に吊り下げられたコガタスズメバチの古巣が風に揺れています。
雨や雪が降ると巣の外皮の上面は濡れる訳ですが、日陰では薄氷のまま溶けずに残っていました。

古巣を下から見上げると、育房の白い繭キャップが破れています。
これはコガタスズメバチの成虫が羽化した痕跡です。
巣盤の隙間に潜んでいた謎の虫の姿は居なくなっていました。
外皮の破損(鳥による食害?)が前回よりも明らかに拡大しているので、今後もときどき定点観察に通うことにします。


現場は交通量の多い車道(子供の通学路)の道端です。
スズメバチの巣が駆除されずに無事にコロニーが解散するまで営巣を全うできたのが奇跡です。
私も夏に何度も横を歩いて通り過ぎていたのに、樹上に生い茂った葉が散るまではコガタスズメバチの巣の存在に全く気づきませんでした。
コガタスズメバチのコロニーは通行人を刺したりしないで、ひっそりと暮らしていたようです。
ヒトとコガタスズメバチが「知らぬが仏」で共存できているという実例がまたひとつ増えました。
夏に大きくなる巣を放っておいても刺傷事故は起きなかった、ということです。
少なくとも当地(雪国の街なか)では、このぐらいの巣(コロニー)の大きさが限界で、これ以上は大きくなれないと分かってきました。
蜂嫌いの人々がすぐ感情的に反論してくるのが予想できるので、観察に基づいた私の主張は注意深く限定され、安易な一般論にしてないことにご注意下さい。
過去にスズメバチに刺された経験があり、次に刺されたらアナフィラキシー・ショックで死ぬと恐れている人は、エピペンを常に携帯していれば安心できます。

庭木のハクモクレンにコガタスズメバチが巣を構えたことで、周囲の様々な昆虫を日々大量に狩って捕食したはずですから、庭や家庭菜園に発生する害虫の数の抑制に貢献してくれたはずです。
益虫、天敵農薬生物的防除生態系サービスなどと様々な言い方に変えても、社会性のスズメバチ類を殲滅してはいけない理由を一般の人になかなか分かってもらえません。
生態系ピラミッド(食物連鎖)の上位に位置する捕食者が絶滅してしばらくすると、初めてその役割やありがたみが身にしみることになります。
ニホンオオカミを安易に絶滅させたせいで現代の山林でニホンシカなどが爆発的に増え、生態系に破壊的な打撃を与えています
年々悪化するシカ問題への対応(駆除や防除など)に未来永劫膨大なコストがかかり、日本経済への負担となっています。
これを教訓として、スズメバチ問題にも活かしてもらいたいものです。




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2024/11/27

年末に夜の雪山を走り回る冬毛のホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年12月下旬・午後17:10:頃・日の入り時刻は午後16:31 

根雪が積もった里山でニホンカモシカの溜め糞場sr1をトレイルカメラで見張っていると、年末の晩にホンドテンMartes melampus melampus)が登場しました。 
スギの背後を通って左から右へ雪の斜面を横切ると、谷の右岸を上流に向かってどんどん登って行きます。 

この地点でテンは初見です。
雪面は凍結しているのか、足が雪に埋もれずに軽快に駆けて行きました。

 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 




ニホンザルのペアが初冬の夕方に林縁でマウンティング(若い♀の同性愛行動?)

 

2023年12月中旬・午後15:35頃・くもり・日の入り時刻は午後16:24 

夕方に遊動する野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを慎重に追うと、山麓のスギ植林地までやって来ました。 
おそらくここにねぐら入りするようです。 
猿もだいぶ私に慣れてくれて、リラックスした行動を示すようになりました。 
(ニホンザルに「餌付け」は全くしておらず、根気強く観察者に慣れてもらう「人付け」の手法です。) 

薄暗いスギ林縁に座ってうつむき、自分で蚤取り(毛繕い)している個体aを撮り始めました。 
その左隣に別個体bが並んで座っているのですが、手前のスギ立木の陰に隠れて姿がほとんど見えません。 
ただでさえスギ林は薄暗いのに、山麓の夕方なのでかなり暗く、動画の画質が粗くなってしまいました。 
カメラの設定でゲインを上げてから撮り直します。 

やがて、2頭とも立ち上がると、bがaの背後に回り込み、マウンティングして腰を振りました(pelvic thrust)。 
マウンティングされた個体aの後ろ姿の尻を見る限り、♀であることは間違いないものの、尻が赤く腫脹してないことから、発情期ではない若い♀と分かります。 
マウンティングされながら♀aが振り返って相手の顔を仰ぎ見たり、片手で相手を引き寄せる動きをやりませんでした。 
したがって、これは交尾ではなくて、群れ内で順位を決める儀式的な優劣行動なのでしょうか? 
問題なのは、マウンティングした個体bの性別です。 
これも発情していない若い個体のようですが、素人目には♀に見えます。 
もし間違っていたら、ご指摘願います。 
若い♂だと睾丸が小さいのですかね?
とにかく薄暗くて、観察しにくい条件でした。 
短いマウンティングを済ませると、2頭は前後してスギ林の奥へ遊動して行きました。 


※ 動画の後半は編集時に明るく加工しています。 


実は同じ日の昼前にニホンザル♀同士(年齢差あり)の同性愛行動を観察したばかりだったので、今回も若い♀の同性愛行動ではないか?と気になりました。 



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