2024/11/15

大雪の積もった年末に倒木の下をくぐって遊動するニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2023年12月下旬

平地のスギ防風林でニホンイタチMustela itatsi)が越冬する「根曲がり巣穴a」をこれまでトレイルカメラで調べてきました。 
実は、すぐ近くにもう一つの巣穴bがあって、気になっていました。 
複数の倒木が放置されているのですが、これも根こそぎ風倒したスギの根元に掘られた巣穴bです。 
試しに、こちらをトレイルカメラで監視することにしました。 
これもイタチの巣穴なのでしょうか?
2つの巣穴が内部でつながっていたりして?
限られた撮影機材でやり繰りしながら複数のプロジェクトを同時進行しているため、2つの巣穴を同時に見張ることができません。


シーン1:12/22・午後12:00・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
画面のほぼ中央にぽっかり開いているのが、問題の巣穴bです。 
水平な別の倒木で遮られて見えませんが、その下をくぐったすぐ奥に、「根曲がり巣穴a」があります。 


シーン2:12/24・午前8:00頃・(@0:04〜) 
水平倒木の上にも大雪が積もっています。 
ドカ雪が降った後でも、巣穴bは雪に埋もれていませんでした。 

水平倒木の下をくぐって奥の獣道からニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが手前に続々と駆け下りてきます。 
先行する個体が深雪をかき分けた(ラッセルした)獣道を縦列で遊動しています。 
巣穴bには気づいていないか、興味がないようです。 

動画に撮れたニホンザルは計3頭ですが、トレイルカメラを起動させた先頭個体がいたはずなので、少なくとも4頭の群れが遊動していたことになります。 
この推定個体数は前回と同じなので、とても小さな群れなのかもしれません。
(群れの仲間は別ルートで雪原を遊動している可能性もあります。)

水平倒木を野生動物は丸木橋のように使っているのではないかと私は予想していました。
つまり、水路を渡る丸木橋ではありませんが、獣道が立体交差していると予想したのです。
しかし今回のニホンザルは、水平倒木を渡り歩くことはしませんでした。


シーン3:12/25・午前10:58頃・晴れ(@0:25〜) 
積もった雪がかなり溶けていました。 
謎の巣穴bの周囲の状況が分かりやすくなりました。

 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



雪山でニホンカモシカの寝床を見つけた!【アニマルトラッキング・フィールドサイン】

 



2023年12月下旬・午後13:20頃・くもり 

雪山でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を見つけた後で、更に足跡を辿って行きます。 
スギの根元の雪面に大型の動物が長時間座った形跡を見つけました。 
周囲の雪面にはカモシカの蹄跡があることから、ここはニホンカモシカのねぐら(寝床)のようです。 
実は前年に見つけたカモシカの塒のある方向へ足跡は向かっていたのですが、急斜面に出る前に新しい塒を見つけることができました。
カモシカが休んだ場所の雪はよく踏み固められ、アイスバーンのように凍結しています。 
スギの落枝(木の根?)が露出していました。 
地面にフワフワの枯草や樹皮などを敷いて断熱材の寝床を作ることはしていません。 
熊よけスプレー(長さ20cm)を寝床の雪面に置いて、採寸代わりに写し込みました。 

現場は緩斜面に植林したスギ林の上端部で、その上はカラマツの植林地になっています。 
カラマツは落葉樹なので、冬になると雪が降ってもしのげません。 
カモシカが常緑のスギ林を好んでよく歩く理由が分かってきました。
ちなみに、この塒は溜め糞場sr2から緩斜面を登りつつ約20mほど離れた地点にありました。 

スギの木の下に積雪が少ないのは、空から降ってきた雪の多くが途中でスギの横枝や常緑の葉に積もるためです。 
隣の若いスギの木がもたれかかるように斜めに倒れていました。 
その枝葉に冠雪していることから分かるように、斜めスギ倒木はねぐらの目隠しにもなりますし、風雪をしのげる屋根(シェルター)ができていました。 
カモシカはよくよく考えた上で、少しでも安全で快適なねぐらの位置を選定していることが分かります。 

早速ここにトレイルカメラを設置して、ニホンカモシカの寝姿を観察してみましょう。 
果たしてカモシカは再び戻ってきてくれるでしょうか?
現場を踏み荒らさないように注意して撮影したつもりですが、塒の周囲を私が歩き回ったスノーシューの足跡をカモシカが警戒して、もうこの塒に近寄らなくなるのではないか?という一抹の懸念があります。 




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2024/11/14

根雪が積もったアナグマの越冬用営巣地をラッセルして巡回するホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬〜下旬 


シーン0:12/11・午後12:55・くもり・気温21℃(@0:00〜) 
シーン0:12/15・午前7:22・くもり・気温1℃(@0:04〜) 
初冬に根雪が積もる前の現場の状況です。 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)をトレイルカメラ2台体勢で見張っています。 
ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の登場シーンをまとめました。 


シーン1:12/17・午前10:49・雪・気温0℃(@0:07〜) 
この日から本格的に雪が降り始めました。 


シーン2:12/20・午後20:04・雪・気温-1℃(@0:13〜) 
雪が降る晩に、タヌキが単独で現れました。 
一歩ずつ深雪に足が潜りながらも、林内をゆっくりうろついています。 
アナグマの巣穴には近寄りませんでした。 


シーン3:12/21・午前5:45・気温-4℃(@0:42〜)日の出時刻は午前6:47 
雪が激しく降りしきる翌日の未明にも、タヌキがひょっこり登場しました。 
今回もアナグマの巣穴には近寄りませんでした。 


シーン4:12/21・午後17:00・気温-3℃(@0:53〜)日の入り時刻は午後16:26 
日が暮れた晩に、♀♂ペアと思われるホンドタヌキが一緒にやって来ました。 
雪は降り止んでいますが、深雪をラッセルしながら縦列でゆっくり進んでいます。 


シーン5:12/21・午後17:04(@1:53〜) 
ラッセルをさぼって雪面を舐めていた後続個体が、ようやく先行個体の後を追って獣道を歩き始めました。 
足を一歩踏み出すごとに深雪に埋まり、雪道を進むのに難儀しています。 
ところが、せっかく林縁まで来たのに、なぜか引き返し始めました。 


シーン6:12/21・午後22:18・雪・気温-3℃(@2:53〜) 
約5時間10分後に、監視カメラが再び起動したときには雪が激しく降っていました。 
ペアで縄張りを巡回するタヌキの先頭個体がまず、深雪をゆっくりかき分けながら奥の落葉二次林へ向かっています。 


シーン7:12/21・午後22:22・雪(@3:12〜) 
約3分後に左から来たと思われる後続個体が先行個体が残したラッセル跡を辿って林内へ向かいます。
 「ラッセル泥棒」の雪中行軍は圧倒的に速いことがよく分かります。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
巣穴で冬ごもりするニホンアナグマと比べると、雪国のホンドタヌキは厳冬期でもはるかに活動的です。 
アナグマが越冬している巣口L、Rが大雪に埋もれかけていることもあり、通りすがりのタヌキが巣口に顔を突っ込んで詮索するような行動は一度もやらなくなりました。 


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