2024/11/15

雪山でニホンカモシカの寝床を見つけた!【アニマルトラッキング・フィールドサイン】

 



2023年12月下旬・午後13:20頃・くもり 

雪山でニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr2を見つけた後で、更に足跡を辿って行きます。 
スギの根元の雪面に大型の動物が長時間座った形跡を見つけました。 
周囲の雪面にはカモシカの蹄跡があることから、ここはニホンカモシカのねぐら(寝床)のようです。 
実は前年に見つけたカモシカの塒のある方向へ足跡は向かっていたのですが、急斜面に出る前に新しい塒を見つけることができました。
カモシカが休んだ場所の雪はよく踏み固められ、アイスバーンのように凍結しています。 
スギの落枝(木の根?)が露出していました。 
地面にフワフワの枯草や樹皮などを敷いて断熱材の寝床を作ることはしていません。 
熊よけスプレー(長さ20cm)を寝床の雪面に置いて、採寸代わりに写し込みました。 

現場は緩斜面に植林したスギ林の上端部で、その上はカラマツの植林地になっています。 
カラマツは落葉樹なので、冬になると雪が降ってもしのげません。 
カモシカが常緑のスギ林を好んでよく歩く理由が分かってきました。
ちなみに、この塒は溜め糞場sr2から緩斜面を登りつつ約20mほど離れた地点にありました。 

スギの木の下に積雪が少ないのは、空から降ってきた雪の多くが途中でスギの横枝や常緑の葉に積もるためです。 
隣の若いスギの木がもたれかかるように斜めに倒れていました。 
その枝葉に冠雪していることから分かるように、斜めスギ倒木はねぐらの目隠しにもなりますし、風雪をしのげる屋根(シェルター)ができていました。 
カモシカはよくよく考えた上で、少しでも安全で快適なねぐらの位置を選定していることが分かります。 

早速ここにトレイルカメラを設置して、ニホンカモシカの寝姿を観察してみましょう。 
果たしてカモシカは再び戻ってきてくれるでしょうか?
現場を踏み荒らさないように注意して撮影したつもりですが、塒の周囲を私が歩き回ったスノーシューの足跡をカモシカが警戒して、もうこの塒に近寄らなくなるのではないか?という一抹の懸念があります。 


つづく→ 


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