2024/03/21

スギ防風林でアナグマ専用の溜め糞場を夕方に素通りするホンドタヌキの♀♂ペア【トレイルカメラ】

 



2023年7月上旬・午後17:47・(日の入り時刻は午後19:08) 

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpを自動撮影カメラで監視していると、やや薄暗くなった夕方にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の♀♂ペアが奥から登場しました。 
アナグマの溜め糞場の横を通り過ぎたものの、立ち止まって匂いを嗅いだりしませんでした。 
古い機種なのに、今回はなぜか珍しくフルカラーで録画されています。 
ホンドタヌキのペアが向かった方向には約5m先にタヌキ専用の溜め糞場wbcがあるのですけど、運用しているトレイルカメラの台数が足りなくて、そっちは監視できていません。 

画面下端のやや左寄りの所に朽ち果てた切株があります。 
画面の右下隅から斜めに左上へ林床に掘られた古い用水路跡の溝にスギの落ち葉が溜まって埋もれかけ、今や獣道となっています。 
その溝を挟んで切株の反対側に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果てて、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームのすぐ左に黒々としたアナグマ専用の溜め糞stmpが写っています。 


手まり咲きの白いアジサイの花で振動集粉♪するクロマルハナバチ♀

 

2023年7月上旬・午後16:55頃・くもり 

郊外の住宅地で民家の庭に植栽された白い手まり咲きのアジサイ(紫陽花)クロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。
ガクアジサイから変化し、花序が球形ですべて装飾花となったアジサイは、「手まり咲き」と呼ばれる。(wikipedia:アジサイより引用)

クロマルハナバチ♀がアジサイの白い装飾花の奥に潜り込んでしまい、採餌シーンがしっかり観察できません。 
断続的にプーン♪という羽音が聞こえるということは、振動集粉をしているようです。 
実際には羽ばたかずに、胸部の飛翔筋を高速で激しく収縮させています。 
全身を細かく震わせて雄しべの葯から花粉を揺すって落とし、自らの体毛に付着した花粉を効率よく集める採餌法です。 
後脚の花粉籠には白い花粉団子を集めています。 
最後に蜂が飛び去る羽音はブーン♪という重低音で、振動集粉よりも周波数が低く聞こえます。 
つまり、飛翔時の羽ばたきよりも高速で飛翔筋を伸縮させて振動集粉していることが分かります。

※ 振動集粉の音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


関連記事(7、11年前の撮影)▶  
エゾアジサイの花で採餌するトラマルハナバチ♀ 


クロマルハナバチ♀の振動集粉を声紋解析してみる

いつものように、オリジナルの動画ファイルから音声パートをWAVファイルとして抽出してから、振動集粉および羽ばたく羽音を切り出し、それぞれスペクトログラムを描いてみました。 
遠くでニイニイゼミ♂(Platypleura kaempferi)が絶え間なく鳴いていますし、私が手に持ったカメラからギシギシときしむ音を立ててしまったので、ピンクノイズが多いです。 
音程の違いだけでも可視化したかったのですが、説得力のあるきれいなスペクトログラムを得られませんでした。

振動集粉のスペクトログラム(2回分)

 
羽音のスペクトログラム


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2024/03/20

夕方のスギ防風林を駆け抜けるホンドテンの親子連れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年7月上旬

平地のスギ防風林にあるアナグマの溜め糞場stmpに設置した監視カメラの映像です。
この地点でホンドテンが登場したのは初めてです。

シーン1:7/7・午後16:36・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
画面下端のやや左寄りの所に朽ち果てた切株があります。 
画面の右下隅から斜めに左上へ林床に掘られた古い用水路跡の溝にスギの落ち葉が溜まって埋もれかけ、今や獣道となっています。 
その溝を挟んで切株の反対側に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果てて、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームの下がニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpとなっています。 


シーン2:7/8・午後18:51(@0:04〜)日の入り時刻は午後19:07。 
日没前の薄暗い夕暮れに、何か謎の幼獣が2頭、前後して獣道を通り抜けて左奥の茂みへ走り去りました。 
トレイルカメラの起動が少し遅れた上にあまりにも一瞬の登場なので、1/3倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

幼獣の後に左下からホンドテンMartes melampus melampus)が登場しました。 
テンは朽ちた切株の上に跳び乗ってから、先行する幼獣2頭を追いかけるように、奥のスギ林床を走り去りました。 
テンは急いでいたのか、アナグマの溜め糞に全く興味を示しませんでした。

最初に登場した幼獣の種類によって、動画の解釈が変わってきます。
もしもテンだとすると、親子が一緒に夕方のスギ防風林を出歩いていることになります。 
謎の幼獣がテン以外の哺乳類という可能性はどうでしょうか? 
例えばアナグマの幼獣を狩ろうと、テンが追跡しているのかもしれません。 
改めて動画を見返すと、冒頭の幼獣は走り去る後ろ姿しか写っていませんが、尻尾が長くて体型が細長いのでアナグマではなさそうです。 
という訳で、私としては「ホンドテンの親子」説を取ることにします。 


吉見光治『テン:種をまく森のハンター』によると、
 食べ物が豊富な4月から5月、テンは2頭ほどの子を産み樹洞や山の斜面の岩穴などで育てる。7月にはテンの子が巣穴から出歩くようになる。テンの子は家族で過ごしながら、食べられる木の実や、小動物の捕獲方法、危険な動物などを学習し生きる術を身につけていくものと考えられる。 (p2より引用)


動画の撮影日は7月上旬ですから、まさに本に書いてある通り、テンの親が幼獣を連れ歩いて採食法(狩り)などを教育しているのでしょう。 



つづく→アナグマ専用の溜め糞場を調べ、虫を捕食し、排尿マーキングするホンドテンの♀♂ペア【トレイルカメラ:暗視映像】

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