2022/11/16

夜の杉林道を歩くニホンカモシカの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月上旬・午後22:38頃・気温24℃ 

里山のスギ植林地を通る林道に設置したトレイルカメラの前をニホンカモシカCapricornis crispus)の母子が右から左へ通り過ぎました。 
短い登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

母親♀が先導し、すぐ後を幼獣が付いて歩きます。 
先頭の成獣が♀と分かっていても、外見で性別を見分けることは無理です。 
タヌキとアナグマが共有している溜め糞場sに対してカモシカは全く興味を示さずに素通りしました。 
カモシカの親子がトレイルカメラで撮れたのは、これが初めてです。 

大雨で増水した夜の川に懸垂下降を試みるクモ(蜘蛛)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年8月上旬・午前00:10頃・ 雨上がり

停滞する線状降水帯がもたらした集中豪雨で、川が一気に増水しました。 
コンクリートブロックで覆われた護岸がすっかり水没しています。 

雨が一時止んだ深夜に、画面の上からツーっと糸を引きながら小さな造網性(?)クモが降りて来ました。 
河畔林の樹上に潜んで雨宿りしていたのでしょう。 
しおり糸にぶら下がったまま空中でしばらく静止したということは、無風のようです。 
やがて、意を決したように更に懸垂下降しました。 
そのまま激流に入水してしまうのではないか…と無謀な挑戦が心配になります。
しかし水面に触れたのか、慌てたように引き糸を登り返しました。
クモの種類は多様で水面を走って獲物を狩る者や水中で暮らす者もいますが、普通の造網性クモは水面を避けるようです。 


クモはたとえ昼間でも目がほとんど見えませんから、振動覚(風の動き)で周囲の状況を察知するしかありません。 
それでも水害の異変を感じて、安全な場所へ避難しようと試みたのでしょう。 
トレイルカメラをくくりつけていたニセアカシアの木は川岸の水際に立っていたのに、今回の増水でも流出や倒伏を免れました。
 
関連記事 ▶ 2022年8月3日〜4日:集中豪雨による最上川上流域の水位変化【100倍速・トレイルカメラ暗視映像】



※ クモは変温動物ですから本来はトレイルカメラで動体検知できないはずです。

激しい水流や揺れる枝葉などで誤作動した結果、たまたま撮れた映像です。 



【追記】

芥川龍之介の書いた有名な短編小説『蜘蛛の糸』で、お釈迦様はクモの糸を極楽から地獄に向かって垂らしました。

糸を吐いたクモがどうなったか、小説を読み返しても全く記述されていません。

実物のクモは自らがしおり糸の先端にぶら下がり、体重を利用して懸垂下降します。

クモの糸だけをどんどん下に降ろすということは不可能です。(風を利用してクモの糸を吹き流すことは可能ですけど、それなら極楽から地獄に向かって強風が吹いていないといけません。)

また、懸垂下降で地獄の血の池まで来たクモは、着水前に水面を怖がって引き返してしまうはずです。

その前にカンダタは素早く腕を伸ばしてクモの糸を掴まないと助かりません。

小説のオチでは、クモの糸にすがって極楽へ登る途中でクモの糸が切れてしまい、他の罪人もろとも地獄に再び落ちてしまいました。

このとき、糸の下端にぶら下がって居たクモも巻き添えを食って地獄の血の池に(真っ先に)落ちた訳ですから、お釈迦様は罪のないクモを見殺しにしたことになります。

以上、腐朽の文学作品に対して野暮な生物学的つっこみを入れてみました。

2022/11/15

毛の抜けたニホンイノシシ♂が夜のスギ林道を徘徊【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事(8ヶ月前の撮影)▶雪山の杉林を通るニホンイノシシ【トレイルカメラ:暗視映像】

2022年8月上旬・午後21:30頃・気温25℃ 

タヌキとアナグマの溜め糞場sがある里山のスギ林道を監視するトレイルカメラにニホンイノシシSus scrofa leucomystax)が写りました。 
晴れた夜に林道をゆっくり歩いて右から登場しました。 
カメラを見上げた両目が白く光り、隻眼の個体ではありません。
▼関連記事(1週間前の撮影) 
右目を失明したニホンイノシシが夜霧の水場に登場【トレイルカメラ:暗視映像】
この個体は体毛が非常に薄く、皮膚に斑模様が浮かび上がっています。 
ほとんど無毛で、睫毛しかありません。
イノシシの夏毛がここまで薄いという話は聞いたことがありません。 
野生イノシシの観察歴が浅い私には良く分からないのですが、疥癬などの皮膚病に感染して脱毛したのですかね? 
それとも養豚場から逃げた豚が野生化した野ブタなのかな?
YouTubeのコメント欄にて、「養豚場から逃げた家畜の豚なら耳にタグが付いているはずだが、映像の個体には無い」とのご指摘がありました。 
これぐらい分かりやすい特徴があれば、今後も個体識別できそうです。
しかし体毛が無いのでは、雪国の寒い冬はとても越せないでしょう。

トレイルカメラの真下で疥癬イノシシが何をしているのか気になります。 
私の残り香に興味があるのでしょうか? 
カメラを固定したスギの幹の根元は法面の土が崖のように露出しています。 
同じ場所を通りかかるツキノワグマやニホンカモシカも同様に寄り道していくので、それらの野生動物は崖の土を舐めて塩分補給しているのではないか?と推測してみました。 
(カモシカについては、その仮説は後に否定されます。) 

録画が一旦終了してから再び起動しました。 
その間に下草の匂いを嗅ぎながら林道を右に戻って行く疥癬イノシシの後ろ姿がちらっと写っていました。 
(イノシシの不在時を5倍速で早回し。) 
しばらくすると同一個体の疥癬イノシシが再び右から戻って来ました。 
林道の真ん中に黒々と残されているタヌキの溜め糞sを匂いで嗅ぎつけると、暗闇でも踏まないように注意しながら通過しました。 
一方、アナグマの溜め糞には無反応でした。 

口元に牙が見えたので、どうやら♂のようです。 
最後は急に何かに驚いて(踏んだ感触が変だった?)林道を左に走り去りました。 

※ 後半のみ動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
カメラのレンズのすぐ近くにザトウムシの一種が陣取っているようで、長い歩脚で何やら手招き(徘徊?)している動きが目障りですね。 



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