2021/05/07

川で逆立ちして水底採餌するマガモ♀♂(冬の野鳥)

 

2021年1月上旬・午後12:20頃・晴れ 

様々なカモ類の群れが川で採餌活動する中で、マガモ♀♂(Anas platyrhynchos)の水底採餌に注目してみました。 
川面に浮きながら頭を水中深くに突っ込んで逆立ちのような体勢になり、川底の水草などを食べるのだそうです。 
マガモの代表的な採餌法らしいのですが、♀♂ともに見れたのは初めてかもしれません。 
マガモは体の作り上(解剖学的に)、水中に全身で潜って採餌することができません。
つまり潜水ガモとは同じ川でもニッチを棲み分けているのです。 

フィールド版『カモ類の観察:身近な水鳥の観察ガイド』によると、
マガモの採餌 よく逆立ちして採餌する。 淡水ガモはくちばしが届く浅いところで、逆立ちして水草を食べる。 さらに浅いところでは、首から先だけを水中に入れ、水草を食べる(p12より引用)
初めはマガモ♂だけが採食していたのですが途中から同種の♀が近寄って来て、♀♂ペアが並んで逆立ち採餌を披露するようになりました。
確かに岸辺の浅い所では首だけを水中に突っ込んでいました。 
途中からは川の深い所でお尻を上げて逆立ち姿勢になりました。 
逆立ちの際、水かきを激しく動かして水飛沫を上げることがありました。 
水中カメラで動画撮影できたら楽しそうです。

マガモ♀が何か茶色(オレンジ色)の食物を水中から咥えて浮上し、食べ始めました。(@2:00〜) 
1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 
水草には見えないのですが、落葉なのかな? 
私には熟柿のようにも見えたのですが、川に落ちた熟柿なら川底には沈まずに浮く気がします。 
マガモには歯がないので、謎の食物を咀嚼して飲み込むのに苦労しています。 

 『これがカモ!:カモなんでも図鑑』によると
鳥には歯はありませんが、くちばしの周辺には、串状の突起があります。(p11より引用)
左が♀で右が♂

ヒヨドリはマメガキの熟果を食べるか?(冬の野鳥)

 

2020年12月中旬・午後14:25頃・雪 

民家の庭木として植栽されたマメガキの樹上にヒヨドリHypsipetes amaurotis)が止まっていました。 
雪が降りしきる中での撮影で、カメラを向けてもファインダーでは鳥の姿を見失ってしまいました。 
適当に撮った動画を1/5倍速のスローモーションで見直してみると、マメガキ樹上のヒヨドリは何か赤っぽい果実を嘴に咥えたまま辺りをキョロキョロ警戒していました。
実際にヒヨドリがマメガキの黒く熟した果実を啄むシーンを観察できていないので、今回ヒヨドリが食べていたのはナンテンやイチイなど、別種の庭木(生垣)の熟果かもしれません。

豆柿の果実は小さくても熟すと甘くなります。 
味は天然の干し柿のようで、私も幼少期には勝手に採ってよく食べていました。 
ヒヨドリは甘党ですから、マメガキの熟果を食べに来ても不思議ではありません。 

いわゆるカキノキ(柿の木)の果実は熟すと果皮が鮮やかな橙色(オレンジ色)になり、種子散布してもらうために野鳥や動物を視覚的に誘引します。 
ヒヨドリなどの野鳥が庭木の熟柿を食べに来るのは冬の風物詩です。
▼関連記事(1年前の撮影) 
熟柿をついばむツグミ、ヒヨドリ、ヒレンジャクの混群(冬の野鳥)
ところがマメガキの果実は熟すと紫がかった黒色になります。 (黒紫色)
これでは鳥の目には地味で目立ちにくい気がします。 
マメガキは東北アジア原産らしいのですが、原産地での種子散布者はもしかすると鳥以外の動物(夜行性の哺乳類?)なのかもしれません。 
鳥も一度味見して美味しいと学習すれば、喜んで食べに来てくれそうです。
あるいは、可視光では地味な色でも紫外線で見たらマメガキの熟果はよく目立つのでしょうか?

ということで、日本のヒヨドリがマメガキの熟果を食べるかどうか?という素朴な疑問をこの冬は調べてみました。 
私のフィールドで観察できるマメガキは3箇所あるのですが、どこも横の道を通りすがりに撮影するしかなくて、ヒトが近づくと鳥は警戒してすぐに飛び去ってしまいます。 
今回の映像では私も満足できないので、来季への宿題です。 
なんとか離れた場所から隠し撮りする方法を考えないといけません。
「鳥はマメガキの実を食べない 」という意外な結論になるかもしれません。

※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。 

【追記】
山渓ハンディ図鑑5『樹に咲く花:合弁花・単子葉・裸子植物』を紐解いてマメガキを調べると、
果実は液果。直径1〜2センチの球形。秋に黄色に熟し、霜にあたると黒紫色になって甘みが増し、(渋みがすっかり抜けて)おいしい。(p188〜189より引用)
つまり、マメガキは果皮が黄色〜橙色の状態では未だ渋柿で食べられません。
通常の柿の実を食べ慣れた鳥は、果皮の色でマメガキの熟し具合を判断しようとしても混乱してしまうかもしれません。


【追記2】
小宮輝之(監修)『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑 おもしろふしぎ鳥類学の世界』という本のp135に、ヤマガキの熟した果実を食べるメジロの写真が載っていました。
ヤマガキという果樹は初耳ですが、マメガキの別名ではなく別種(カキノキの変種)なのだそうです。
素人目には、マメガキの熟果とそっくりに見えました。



【追記3】
生きもの好きの自然ガイド このは No.2『生きもの冬ものがたり』というムック本に寄稿された叶内拓哉『木の実を探して鳥を見よう!』という記事を読んでいたら、マメガキ熟果を撮った写真のキャプションには
たわわに実のなる木を見かけても、鳥がきているのをほとんど見たことがない。
と書いてありました。
マメガキなどの野生種はあまり食べないが、渋みのタンニンを抜くためだろうか、それらの渋柿にくちばしで傷をつける行動をとるものもいる。

そのような鳥の渋抜き行動を私も観察してみたいものです。

2021/05/06

冠雪したハナミズキ樹上および電線から脱糞して飛ぶツグミ(冬の野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年1月上旬・午後12:50頃・雪 

雪が降りしきる日に街路樹ハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)の枝にツグミTurdus eunomus)が止まって休んでいました。 
完全に落葉し赤い実も鳥にほとんど食べつくされた丸坊主のハナミズキに一体何の用事が合って長居しているのでしょう?
車道の方を向いてをキョロキョロ見渡しているだけで、すぐ横の歩道を歩行者が通りかかっても逃げませんでした。 

やがて樹上から黄土色の固形糞を2回続けて排泄しました。(@1:07) 
排便シーンを1/5倍速のまずはスローモーションでご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 
鳥の糞と言えば白っぽい尿酸混じりの軟便をよく見かけますが、あれは実は「鳥のおしっこ」です。 
今回の排泄物は紛れもなくツグミの糞でした。 
ハナミズキの赤い熟果を食べた後だとしたら、糞に未消化の種子が含まれているはずです。 
「ツグミがハナミズキの種子散布に貢献する証拠映像!」と言いたいところですが、肝心の採食シーンを見逃したのが残念です。 
▼関連記事(5年前の撮影:ツグミの脱糞シーン) 
カキノキで実を採食する2羽のツグミ(野鳥)
鳥が脱糞で軽量化したらすぐに飛び立つのが普通なのに、このツグミは珍しく樹上でじっとしています。 
 240-fpsのハイスピード動画に切り替えて更に粘り、飛び立つ瞬間を狙ってみました。(@2:31〜) 
それまで片足立ちだったツグミが両足で横枝を蹴ると、軽やかに羽ばたいて飛び立ちました。 
実は鳴きながら飛び去ったのですが、カメラの仕様で鳴き声を同時に録音できず残念です。

飛んだツグミは遠くには行かず、街路樹の上の電線に止まり直していました。 
しばらくすると電線からも黒くて細長い固形糞をポトリと排泄しました(@2:57)。 
脱糞シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

その後、電線に止まったまま小声でクイクイッ♪と鳴きました(@3:17)。 
これがツグミの地鳴です。 

私が少し目を離した隙に、街路樹のハナミズキに降りて赤い実を採食したようです。 
電線に戻ったツグミが嘴に咥えていた木の実を飲み込む瞬間だけ動画に撮れました。(@3:32) 
1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 

しばらくすると、ツグミは電線の上で片足立ちになり休むようになりました。 
雪が降り続ける中を長撮りしても飛び去らずに長居しているので、どうやらこの辺りを縄張りとしているようです。 
街路樹ハナミズキの赤い実はほとんど食い尽くされて残っていないので、縄張りとして防衛する価値は無さそうに私には思えるのですが、なんとも理解に苦しみます。 

実はジョウビタキ♂も近くのハナミズキ樹上に居たのですけど、撮り損ねてしまいました。 

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