2020年12月中旬・午後14:25頃・雪
雪が降りしきる中での撮影で、カメラを向けてもファインダーでは鳥の姿を見失ってしまいました。
適当に撮った動画を1/5倍速のスローモーションで見直してみると、マメガキ樹上のヒヨドリは何か赤っぽい果実を嘴に咥えたまま辺りをキョロキョロ警戒していました。
実際にヒヨドリがマメガキの黒く熟した果実を啄むシーンを観察できていないので、今回ヒヨドリが食べていたのはナンテンやイチイなど、別種の庭木(生垣)の熟果かもしれません。
豆柿の果実は小さくても熟すと甘くなります。
味は天然の干し柿のようで、私も幼少期には勝手に採ってよく食べていました。
ヒヨドリは甘党ですから、マメガキの熟果を食べに来ても不思議ではありません。
いわゆるカキノキ(柿の木)の果実は熟すと果皮が鮮やかな橙色(オレンジ色)になり、種子散布してもらうために野鳥や動物を視覚的に誘引します。
ヒヨドリなどの野鳥が庭木の熟柿を食べに来るのは冬の風物詩です。
これでは鳥の目には地味で目立ちにくい気がします。
マメガキは東北アジア原産らしいのですが、原産地での種子散布者はもしかすると鳥以外の動物(夜行性の哺乳類?)なのかもしれません。
鳥も一度味見して美味しいと学習すれば、喜んで食べに来てくれそうです。
あるいは、可視光では地味な色でも紫外線で見たらマメガキの熟果はよく目立つのでしょうか?
ということで、日本のヒヨドリがマメガキの熟果を食べるかどうか?という素朴な疑問をこの冬は調べてみました。
私のフィールドで観察できるマメガキは3箇所あるのですが、どこも横の道を通りすがりに撮影するしかなくて、ヒトが近づくと鳥は警戒してすぐに飛び去ってしまいます。
今回の映像では私も満足できないので、来季への宿題です。
なんとか離れた場所から隠し撮りする方法を考えないといけません。
「鳥はマメガキの実を食べない 」という意外な結論になるかもしれません。
※ 動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。
【追記】
山渓ハンディ図鑑5『樹に咲く花:合弁花・単子葉・裸子植物』を紐解いてマメガキを調べると、
果実は液果。直径1〜2センチの球形。秋に黄色に熟し、霜にあたると黒紫色になって甘みが増し、(渋みがすっかり抜けて)おいしい。(p188〜189より引用)
つまり、マメガキは果皮が黄色〜橙色の状態では未だ渋柿で食べられません。
通常の柿の実を食べ慣れた鳥は、果皮の色でマメガキの熟し具合を判断しようとしても混乱してしまうかもしれません。
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