2020年11月中旬・午後13:45頃・晴れ
山間部の原っぱに多数の巣箱を並べた養蜂園がありました。
野生動物が巣箱に近づかないように敷地の周囲を低い電気柵で囲っています。
私も養蜂に興味はあるものの、なかなか実際に巣箱を観察する機会がありません。
私のフィールドは農業が盛んな地域で定期的に様々な農薬を撒くため、ミツバチは飼えないのだろうと諦めていました。
ここは農村部の公道のすぐ横に巣箱があるので、通りすがりに見学させてもらいました。
年季の入った木製の巣箱が原っぱに点々と置かれていて、縦に重ねて積んである巣箱もありました。
全ての巣箱で蓋の間に白い布(紙?)が挟まっているのは何ですかね?
ミツバチの天敵であるスズメバチを捕殺するトラップも設置してありました。
セイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀が巣箱に出入りする様子を撮影してみました。
多数のセイヨウミツバチ♀が巣箱の前面下部にある巣門の周囲を飛び回っています。
蜜源植物が乏しい晩秋なので、帰巣するどの個体も後脚の花粉籠は空荷でした。
迷子になって巣箱側面にあるスリットの周囲でウロウロしている個体もいましたが、網戸になっているためミツバチは通り抜けられないようです。
おそらく空気穴(通気口)なのでしょう。
採餌後に帰巣するワーカー♀は自分の巣箱をどうやって見分けているのでしょう?
巣箱に分かりやすい色やマークなどは記されていませんでした。
定位飛行しながら自分の巣箱の周囲の風景をで視覚的に記憶するだけでなく、おそらくコロニー毎に匂いが微妙に異なるのでしょう。
例えば巣箱の周囲の雑草を一気に刈り取ったり巣箱の位置をずらしたりしてしまうと、景色が一変して帰巣できずに迷子になる個体が続出すると予想されます。
巣門付近にしがみついたままじっとしている数匹の個体は門衛なのかな?
気温が高くないので、扇風行動はしていません。
それとも出巣のタイミングを窺ったりサボっている個体?
巣箱に出入りするセイヨウミツバチ♀の羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:16〜)
帰巣したワーカー♀は巣箱の側面に止まると、歩いて巣門に降りて入巣しました。
一方、出巣する個体の多くは巣門から真っ直ぐに飛び去りました。
初めて外役に出るワーカー♀なのか、出巣の直後に定位飛行する個体も少数ながらいました。 (@4:14)
その場合、巣門から離陸直後に空中で巣箱の方へ向き直り、蛇行しながら上昇しています。
こうして扇状に飛びながら蜂は周囲の景色を記憶するのです。
帰巣する個体も巣箱の手前で蛇行するように飛来していました。
巣箱の正面ではなく横から狙えば定位飛行がもっと分かりやすく撮れたかもしれません。
相次いで出巣した2匹が空中で衝突するシーンが撮れていました。
巣口付近で渋滞し、帰巣個体同士が空中で軽くぶつかったり、周囲に生えた雑草にひっかかったりしています。
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